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九 部族の言い伝え


 船の中でアリーナは「これで私達の役目は終わったのですか?」

とグリーンに聞いた。


「終わってはいない、まだ、第一段階で逃げた兵士と筒を追い決着を付ける」


「あの総統の頭から出たものと白い球体はなんですか?」アリーナは聞いた。


「霧状のものは異星人で白いのは宇宙船」


「異星人? 宇宙船?」アリーナは意味が分からず聞いた。


「難しいね、空に星があるでしょう、その星に住んでいて文明が発達して

いるのが異星人、白いものはこの船と同じで、何処にも行ける乗り物」


まだ十分に理解できていなかったが「これからは何をするのですか?」

アリーナは聞いた。


「隔離された仲間を探す」


「仲間とは? それに仲間が何処にいるのか分かるのですか?」


「仲間に付いては後で説明するが、恐らく仲間はこの星に居る。鈴の街の

近くに、樹齢200年位の大木がある。街に行く前に、其処に行き話をした。

150年程前に空から白い球体が降りて来て、地中に何かを埋めた。それが

微弱だが廻りの木に、接触を試みているようだ。その話は北から草木を介して、

伝わって来たそうだ。場所と日時も分かっている」


「木と話が出来るのですか? それと埋めた物とは何ですか?」


「私達種族はこの星の植物と同じ形態で、樹木と話が出来る。埋めた物は

仲間が入れられた隔離装置で、開けるのは異星人しか出来ない。総統の処

で捕まえる予定だったが、逃げられた」


「さっきの異星人が埋めたのですか?」


「いいえ、前のゲームで重傷になった異星人が埋めて、その後を受け継いだ

のがさっきの異星人」とグリーンは答えて、検査員にその時空にいくように

指示したが、検査員は「私は前に時空パトロール隊員だったので、

異星人の事は良く知っている。待ち伏せは無理です。すぐ気付かれてしまう。

逃げた異星人はグリーンが仲間を取り戻しに来ると思っているので、

先に隔離装置を取りに来る。そして、埋めた装置を掘りだす。

その時がチャンスだと思う」と提案した。


グリーンは同意した。棘を刺した兵士の首の棘が、うまく抜かれていないので、

情報が取れそうだった。


異星人はシールドを持った総統の服の兵士に乗り移っていた。


仲間の異星人はゲームが終了したので星に帰るように進言したが、

グリーン達を誘導して、いま起きている事を解決しなければ帰れないと、

兵士に乗り移った異星人は話した。


そして、隔離装置を埋めた5年後の時空に飛んだ。


その情報はもう1人の兵士の脳からグリーンに伝わっていた。


 異星人達は船の中から外の情報を収集していた

埋設物の位置は確認したが、地中の微生物が異星人の体を蝕む

ウイルスだと判明した。


掘削用ロボットを使用しても、船内にウイルスが侵入する可能性があり、

そのままロボットを置いて行くと規約違反になる。


そこで近くに住む人間に掘らせて、消毒させて、船に積む計画を立てた。


その指導者にもう1人兵士を選んだ。その兵士にシールドを持たせ、金髪の

髪を、黒く長くして部族の服を着せた。


夕方に部族の村の中央に、白い光を降ろした。


暫くすると、誘われるように部族の人々が出て来た。若い部族長も出て来た。


白い光の中に黒い影が現れて、近づいてくると長い黒髪の部族の男だった。


一同は驚いて見上げた。


「私は空と地の神の使いで、空の神の物が、この地の近くに埋まっている、

それを掘り出して洗い空の神に届けたいと思う。手伝ってもらえないか?」

と話した。


その場に立っていた老人の祈祷師が「そのような神は知らない。埋まっている

ものは何だ。前に埋めに来た黒い人の仲間か? 怪しい」と言った瞬間、

矢と槍が神の使いに向かって放たれたが、シールドで跳ね返された。


それを見た、祈祷師は「前に埋めに来た時と同じだ。手伝わされた男達が

10人も殺された!」と叫んだので、神の使いは祈祷師を、拳銃で撃ち殺した。


それが、どんなに深刻な事になると知らずに、部族は騒ぎ、又、

矢を雨のように射ってきた。


兵士に乗り移った異星人は、このままではまずいと思い。


外へ出て騒ぎを治めたいと、仲間の異星人に伝えた。


「出てはいけない、それにあの埋設物は何か?」


「今は言えないが、わが星に関わることでもある」


「それはいいが、兵士に微生物が付く、付いたら2人共置いていく

覚悟はあるのだな?」


「ある、これが終わったら、私が言う時空に、私を飛ばしてくれ」

と兵士に乗り移った異星人は頼んだ。


「時空に飛ばすのは2回までだ、3回目は兵士の体から離して君を回収する」

と仲間の異星人は忠告した。


兵士の異星人は分かったと話し、シールドを張り部族の側に行った。


そして矢を夷っている戦士達に手をかざすと、戦士達は静かになり、

異星人の側に寄って来た。操られていた。


戦士10数人は掘る道具を持たされて、兵士の異星人に付いて行った。


そして無言で掘り始めた。そんなに大きいものでは無かった。


3m角で厚さも1m程だった。石の台に2本の棒を渡し、その上に埋設物

を乗せた。部族の年寄り・女・子供はただ見ているだけだった。


年寄り達はまた用が済んだら、前のように殺されると思っていた。


その時、瞬間移動で二人の娘が現れた。


アリーナは真っすぐに神の使いの兵士に向かった。


神の使いの兵士は逃げたが、宝刀を抜いたアリーナに追い付かれた。


兵士は体を返して戦ったが、宝刀で刺され、絶命して地に落ちた。


仲間の宇宙人はグリーンがいない事に気が付いたが、船で指示していると思った。


兵士が1人殺されたのも、微生物の件で好都合だった。


しかし、グリーンは異星人の船に追跡装置を付けていた。


アイラは兵士に乗り移った異星人に近づいていた。


アイラは妙高を抜いた。その瞬間、部族の戦士達は我に返った。


異星人の操る力が失われた。


異変に気が付いた異星人は、顔色を変えて船に連絡し消えた。


船も一緒に消えた。


グリーンはアリーナとアイラを船に戻して、埋設物を船に入れた。


この事を一部始終見ていた、若い部族長は部族の言い伝えとした。

(空から災いが降りて来て、剣を持った2人の娘が戦い、災いを防いだ)


グリーンとアリーナとアイラは追跡装置により西暦2023の東京都心に飛んだ。


一 序章がこの章の続きです。

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