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プロローグ
「その手に持つ伝説の剣と星柄のパジャマ…お主こそがこのベッドタウンを救う勇者…星の騎士である!」
”星”柄のパジャマを着た僕の手を長老が持ち上げた。
その手には”伝説の剣”こと、”道端に落ちていた折れた木の枝”を持っている。
「「「「うぉぉぉぉぉ!!」」」」
ベッドタウンの住民たちが一斉に雄叫びをあげる。
本来なら時刻は深夜なので、苦情が来るだろう。
空は星がはっきりと見える。
だけど、苦情は来ない。
ここに集まっている人々がこのベッドタウンに住む全員である。
そして、彼らにとって深夜のこの時間こそが活動時間なのだ。
つまり、ここは裏世界。
現代の裏世界なのだ。