義妹とそれぞれ婚約することになりました
数日経って、私とマリンあてに正式な書類が届いた。
母はそれに目を通し、まぁ今山のようにきている見合い手紙もなくなるからとりあえず婚約しておけばいいんじゃないか?と言った。
マリンは私がアルフレッド様に動揺したせいで、と落ち込んでいたが、アルフレッド様の婚姻は少し嬉しそうだった。
「お姉さまごめんなさい、でも必ず守るから」
「何言ってるの、マリンはアルフレッド様が気に入ってたんでしょ?あったばかりで見初められて求婚されるだなんて、やったじゃない!」
私はアルフレッド様はクリス様の息子さんだし誠実そうだしマリンにはお似合いだと思った。だから心からそう伝えた。
それを聞いてマリンは目を潤ませた。
「お姉様尊いよぉ、ありがとう、私もこれからくるあばず、主人公にアルフレッド様盗られないようにがんばるぅ・・・・・・・」
マリンはそう言って私に抱きついた。
そして婚約の承諾をして一ヶ月後、私とマリンは王宮にいた。
姉妹揃ってのダブル婚約とあって王宮内はその話で持ちきりだったそうだ。
屋敷までお迎えに来て頂いた騎士たちに連れられて廊下を歩いていると、会う人会う人皆口々におめでとうございます。と、言っていた。
「全くめでたくない」
と、マリンはムスッとしていたけれど、謁見室の前で大きく息を吸って姿勢を正していた。
「私そういうメリハリの有るところ好きよ」
「メリハリはきちんとがモットーだからね。私もお姉様が世界一好きよ」
私の言葉に、マリンは可愛くウインクしてそう返した。
近衛騎士は、リコット家の姉妹をお連れしました。と、言って扉を開ける。
玉座には国王陛下、隣には国王妃、そしてその隣にはケイト王子が立っていて、その後ろにアルフレッド様が控えていた。
お母様から、貴方達は一般のご令嬢よりレベルの高い教養を身に着けさせました。胸を張っていきなさい。と、送り出されている。
マリンももうすぐ8歳とは見えないほど胸を張って堂々とした表情をしている。私もマリンに見習って、まっすぐ前を見据えた。
私達は陛下の前に着くと、跪いた。
「この度はお招きありがとうございます陛下、エリザベス・リコットでございます」
「妹のマリン・リコットでございます、この度はお招き頂き、ありがとうございます」
「面をあげよ、そして楽にするとよい。我々も急な婚約の申し出を受けてもらい、嬉しく思う」
私達は顔をあげる。ニコニコと笑う陛下夫妻。そして、ケイト王子もアルフレッド様も嬉しそうに笑っていた。
「ケイトに関しては前々からの打診を受けてもらい感謝する。そしてアルフレッドも私にとっては息子のようなものだ、マリンのようなしっかりとした女性が婚約者になってくれて頼もしいぞ」
「ありがとうございます」
私達は再び頭を下げた。
「陛下、このような堅苦しい場ではお話もできませんわ。お茶の席を用意しましたので四人はそちらで」
王妃様が扇で口元を隠し、陛下にそう伝える。
「ふむ、そうだな。ではケイト、アルフレッドお二人をエスコートしなさい」
「はい、父上」
「承りました」
ケイト王子と、アルフレッド様は私達の方へ向かう。
「じゃあ行こう、リザ」
ケイト王子は私に手を差し出す。
「はい、ケイト様」
私は顔を上げてその手を取った。
中庭にくると、ちょうど四人分の椅子が用意されていた。
「リザはこっちね」
ケイト王子はニコニコ笑いながら自分の隣に私を座らせる。
「ぬけぬけと!」
マリンは不満そうな顔をするが、マリンはこっちだよ。と、アルフレッド様にエスコートされて顔を赤くしてだんまりになってしまう。
マリン大丈夫かな、この前のように二日間寝込んだりしないかな?と、心配していると、それを汲み取ったケイト王子は大丈夫だよ、と笑った。
「リザとはちゃんと話すことであまりなかったから、すごく嬉しい」
「そうですか?」
「うん、いっっっもマリンに邪魔されてからね」
ケイト王子はマリンの方を見ることなく、私ずっと視線を向けている。
私なんて顔がきついから見ても良い事などないのに。
戸惑っていると、ケイト王子は私の手を握った。
「最初は一目惚れだったんだけど、僕やマリンを気遣ってくれる優しさにずっと惹かれてた。だから僕は、貴女を諦めたくないんだ」
「ケイト・・・・・」
「もっと王子様っぽく接して好きになって貰おうと思ったんだけど」
かっこ悪いところばっかりだったな。と、笑うケイトに私は手を握り返した。
「ううん、そんな事ないわ。ケイトは頑張りやさんよ、ちょっとムキになる所もあるけどそんな所も私は好きよ」
私がそう言うと、ケイトは顔を赤くしてうつむいた。
「僕、俺も、リザの優しくてちょっとドジなとこが好きだ」
ケイトはそう言って顔をあげると、くしゃりと笑った。
私も思わず顔が熱くなってしまう。
「ブロッコリーとあけびは全然食べれないけどねー」
ちゃちゃを入れるようにマリンが口をはさむ。
「こら、マリン駄目じゃないか、ちゃんと俺を見ないと」
「ふぇ?!ああああああす、すみません」
ケイトが口をはさむ前にアルフレッド様がマリンの手を握りそう言った。
顔を真っ赤にして慌てるマリンを見て、私とケイトは笑った。