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【マリン視点】お姉様を守る事を決意しました

マリン・リコットはエリザベス・リコットの父親が他の家の侍女に手を出してできた不正の子だった。

父であるであろうロータスはエリザベスの母を毒殺しようとしたが、事前に娘のエリザベスが毒を持っているところを目撃、暗殺は未遂に終わった。

母のリアンはロータスにそそのかされていちばん厄介でカルディナの死真相を探る予定だったクレント様を毒殺しようとしたが、それも未然に防がれた。

母も私もこの後どうなるか、おそらくスラム落ちまっしぐらだったのが、エリザベスの母、カルディナは私の母を侍女として迎え、娘の私は何故かリコット家の養女となった。

そして二歳である私の世話をしてくれていたのが、エリザベス・リコット、私の最愛のお姉様だった。

殺されるかもしれない相手の娘なのに、お姉様は本当の姉以上に私を可愛がってくれた。

ときには厳しく叱ることがあったが、それも愛情だと、私はよく理解していた。

私は二人の母と、美しく優しい姉に愛されすくすく育っていた。しかし、お姉様とお茶をしていた時、私はここが前世でプレイしたゲームの世界だという事に気づいてしまった。

本来正規の歴史だと、あの毒殺劇は成功し、姉はいじめにいじめ抜かれ15でこの世を去るのだ。

そして私マリンは我がままな悪役令嬢としてケイト王子の婚約者になる。

・・・・・・・そして、その数年後異世界から主人公が現れ私は主人公を殺そうとして処刑される。

王子ルートで他のルートでも主人公が気に入らなくて殺そうとして処刑なのでどんだけ根性が悪いのだろうと落ち込んでしまう。

しかし、これは何かの力で歴史が変わった世界だ。

それには関係なく順当に主人公は現れるが、被害を受けるのはおそらくお姉様だ。

あのおっとりしたお姉様が悪役、にはならないと思うが王子や、攻略対象たちに関われば巻き込まれる可能性がある。


覚醒して混乱した私の話をお姉さまは信じてくれた。

まっすぐ私を見て、貴方は嘘なんてつかないものと言ってくれた。

こんなに優しい、大好きなお姉様との生活を壊したくない。

あの王子、初対面はモジモジしてたけど腹黒いのはルートで確認済みだ。

お姉様にはもっと素敵な、できればクレント様と幸せになってほしい!!20歳差だけどね!!

幸いおまけと言っていいほどこの世界には魔法が存在した。

重要視してる国もあるらしいがこの国では魔法が使えれば凡人から毛が生えたくらいだ。

18禁のゲームなのでストーリーはわりと薄かったのを覚えている。主人公は特に特性もなく、謎の包容力と胸のでかさで男たちといちゃこらしていた。

選択肢によっては落とすのが難しいキャラもいたが、その分なにのシーンが濃厚で、前世の私は何度も枕に頭を打ち付けていた。



そして、そんな私も微力ながら水系統の魔法が使える。マリンだけに。




・・・・・・・私はシナリオライター許さない。



そんな中ケイト王子は私の予想通りお姉様に近寄ってきた。

お姉様からにじみ出ている海より深い包容力に惹かれたのか。

最初に遊んでいた時は私のことをレディの扱いをしていたが、地味にしかけてる地味な嫌がらせのせいで最近は男のような扱いを受けている。


私の得意な落ちても割れない強力水風船をわざと割ってみたり。


お姉様の隣に座ろうとするのを割って入ったり。


口説こうとすると隣で生意気を言う私の事はお姉様にまとわりつく虫か何かみたいな目で見ていたが、徐々に悪友兼お姉様にまとわりつくゴリラにクラスチェンジしていた。


ちなみにゴリラはちょっとしたことで喧嘩して私が頭突きをしたせいであだ名が完全にゴリラになった。通常であれば不敬罪で処刑されるところだが、お友達との喧嘩な事と、先に私の胸ぐらを掴んだ王子だったので逆に王子サイドから謝られてしまった。

王子も女の子に手を出すなんてとこってり絞られたそうだ。

ブロッコリー食べれないのお姉様にチクったのバレたからって乙女の胸ぐら掴むなよ。ケイトめざまみろ。

「この前は胸ぐら掴んで悪かったな、さっきリザに謝ったら苦手なものは誰でもあるし、そういう人のほうが人間味があって私は好きですよって言ってた・・・・早くお前に勝ってリザと結婚したい・・・・・」

おいまて、私に先に謝るべきだしなにお姉さまからいいお言葉もらってるの?ああ??


「おまえなんかにわたしはまけない」


と、言ってカッとなった私はケイトの側頭部に頭突した。

それを目撃してしまったお姉様に流石に謝るように注意されてしまった。くすん。


私とケイトとの間ではある約束事があった。もし何かの勝負で私が負けたらケイトは正式にお姉様を婚約者として申し入れをするそうなのだ。

私はとりあえず負けたらそれは認める、とだけ言っておいた。完全に私が認めれば今後の破棄に響くからだ。

どうせ主人公の豊満なおっぱいの虜になるのだ。所詮男はおっぱいに逆らえない悲しい生き物だ。


せいぜい今は姉に夢中になるがいい。


私は認めないけどな!!!!



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