表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
91/100

心の変化


目が覚めると病室だった。


(あれ? 助かった?)


「明日香ちゃん!」


(あっ、お母様。また会えた…って、あれ? 体が動かない!?)


「すいません、ここは何処でしょうか?」


(私の口から勝手に言葉が…どうしちゃったんだろう?)


これは…今度は私の行動に対する明日香の意識か?


それからは病院のこと、退院した後のこと、と今まで体験したことを明日香の気持ちと一緒に追体験をした。

明日香は私の行動を凄く羨ましがっていた。でもこれは、気持ちの持ち様一つで明日香でも有り得たことなんだぞ?

一つだけ気になったことだが、明日香は遥ちゃんと一緒で後藤君ファンだった。すまん…


しばらく友達と楽しそうに話したり、モデルをやったりと明日香も私と一緒に色々と楽しんでいた。

初めてストチルに会った時は、何となく山下君に対し不信感を持って居た。


(う~ん、何かこの人変な感じがする…)


そして問題の日、木下君に誘われた時に、明日香は強烈に拒否をしていた。


(行っちゃだめ~!! この人絶対怪しすぎる~~!!)


流石は女性だからか、山下君の怪しいのに気が付いていたみたいだ。それに比べて私は…

そして私はホイホイ着いて行ってしまい、ジュースも飲んでしまった。

案の定、薬のせいで呂律が回らなくなっている。


(だから言ったのにぃ~~~~!!)


ごもっともです。

そして木下君への恐怖を感じた瞬間、私は明日香の意識と完全にシンクロした。


バン!


危ういタイミングで野村君が助けに来てくれた。


(キャア~~~~!! 野村君カッコ良すぎる!!)


そしてシャツの匂いを嗅いだ瞬間から、私達の心と台詞が完全に一致した。


「(どうしちゃったんだろう私、凄くドキドキしている。)」


それからは私と明日香の意識は完全に同調し、同じ様に生活することになった。

だけど、私が自覚した時に反発が起こった。


「そうか…そうだったんだ。この体は私のでは無くて、あくまで一時的に明日香から借りている物だった。先ほどの不安感はこれだったんだ。

 私の自由にさせて貰っていたから、つい忘れがちになっていたが、この体はあくまで明日香の物だ。

 それなのに、モデルをやったり、私の不注意で危ない目に遭わせてしまったり、勝手に人を好きになってしまったりと、明日香に迷惑を掛けてしまっている。

 何をやっているんだ私は!!

 それに例え野村君が興味を持ってくれたのだって、あくまで明日香であって、私じゃ無い!」


(違うよ! 貴方は私だよ! さっきまで一緒だったじゃん!)


ここからまた私と明日香の意識がズレ始めた。

私が机で泣きつかれた時、決定的なことが起こった。


「あれ? 動ける!?」


明日香が自分の体を動かして確認している。

そして涙でグチャグチャになった日記帳を見てため息を付いた。


「もぅ、何やってるのよ!!

 とは言っても、伝える方法何か無いし…う~ん。」


暫く考えていた明日香だが、


「そうだ! 良いこと思い付いた。

 一言文句言ってやろうと思ってたんだっけ。」


そう言って明日香がシャーペンを取り出し、ノートへと書いた。


『馬鹿!』


「ふふん、思い知れ!!」


なるほど、こう言うことだったんだな。それにしても途中からの明日香ってずいぶん明るくなって無いか?

もしかして、私の意識に引っ張られた? 完全に同調した時も有ったし…

何か今の台詞も私だったらこうしてるだろうなって感じでソックリだった。


野村君に出会った後に感情を爆発させた時、


(泣かないで、私まで悲しくなるじゃない!

 私も昔はそうだったから人のこと言えないけど、そんなに自分を否定しないで!!)


そして私が意識を失った後、再び明日香が出てきた。

でも、何も言わずにノートを取り出して書き始めた。


『意気地なし!』


そして周りが白くなった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ