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ジョギング再び


と言う訳で、運動公園へとやってきた。

早速、更衣室で着替え、マラソンコースへと向かう。

一応周りを見てみたが、足立先輩は居ないみたいだ。


「それじゃあ、始めますか。」


体を軽くほぐしてから5kmコースを走ることにした。


タッタッタッタッ…


「はっ、はっ、はっ、はっ…」


前回、息が上がった1kmを過ぎた。良い感じである。

毎日歩いたり、軽く運動を継続している効果だろうか?


「はぁ…はぁ…はぁ…」


でも、やっぱり2kmの地点を過ぎた頃には息が上がってきた。


「ぜぇ…ぜぇ…ぜぇ……ふぅ~」


とりあえず4kmの地点まで走った私は走るのを止めた。


「少しは体力が付いたみたいね。」


何と言っても前回の倍の距離を走れるようになったのだ、十分な成果と言えよう。


「そうだな。」


「うひゃあぁ~!!!」


突然後ろから声を掛けられて私はビックリして変な声が出てしまった。今日はよく後ろから声を掛けられる日だ。

慌てて振り向くと、そこには足立先輩がいた。


「よっ! この前の仕返しだ。」


そう言って足立先輩はニヤニヤとこっちを見ていた。


「足立先輩って、性格が悪いって言われませんか?」


私はジト~ッと足立先輩を睨んだ。


「何を言う、俺ほど心が綺麗で優しく、そして頼りがいのある人は居ないぞ?」


「…それを自分で言う人って初めて見ました。ある意味尊敬です。」


「うっ…」


自分でもそう思ったのか変な顔をしていた。


「あはははっ、冗談ですよ~」


「綾小路さんには敵わないな。」


足立先輩は頭をポリポリと掻いている。

そして、ふと思い出したのか聞いてきた。


「そう言えば、今日は用事が有るんじゃなかったのか?」


「はい。向こうの都合で夕方になってしまったんですよ。

 時間が有ったので、こうして走りに来たんです。」


「なるほどな。だったらどうする? まだ走るんだったら付き合うけど。」


「そうですね、少し体力も回復したみたいですし、もう少し頑張ってみようかな。

 足立先輩とも約束しましたしね。」


「よっしゃ!」


私がそう言うと、足立先輩は嬉しそうな顔をした。


「ほら、行きますよ~」


「お、おう。」


私達は一緒に走り出した。


タッタッタッタッ…


「はっ、はっ、はっ、はっ…」


先ほど同様に良い感じで走り続けている。


「ずいぶんと体力が付いたんじゃ無いか?」


「こ、これでも頑張ってます…から…ね!」


「まっ、俺から見るとマダマダだけどな。」


「あ、あたり…前…じゃ、ないです…か…ぜぇ…」


ヤバイ、話しながらだから息が上がってきた。


「もう終わりか? ほれほれ!」


足立先輩が私の頭をツンツンと突く。


「や…やめ…」


もう駄目~!

私は足が止まってしまった。


「2.5kmって所か、頑張ったな。ほらっ!」


足立先輩がウエストポーチからペットボトルの水を取り出して渡してくれた。

今回は素直に頂くことにした。


「あ、ありがとう…ござい…ます…」


喉も渇いていたので、ふたを開けて一気に飲み干す。


「ふぅ~、美味しかったです。」


少し口の脇から勢い余って水が零れて濡れてしまったが、水だから乾けば大丈夫でしょう。

ふと、足立先輩から視線を感じたのでそちらを見ると、先輩は真っ赤な顔をして私の口元を見ていた。


「どうかしましたか?」


私は首を傾げながら聞いてみた。


「な、何でも無い! 何でも無いから!!」


「そうですか?」


どうみても大丈夫じゃない気がするんですが…

もしかしてご飯粒が付いている!? 手を伸ばして口元を確認してみる…が、特に何も付いてなかった。

う~ん、足立先輩は何を見ていたんだろう? …ん?

ふと視界に時計が目に入った。


「あ、もう15時だ、そろそろ帰って準備をしないと!

 足立先輩、私行きますね。お水ごちそう様でした~!!」


「あ、あぁ。」


私は軽くお辞儀をしてその場を離れることにした。

足立先輩は、まだ少し顔を赤くしたままボーっとしているみたいだが、私は急いでいることも有ったので、さっさと帰ることにした。



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