自殺
今日もまた不良に絡まれた…
もちろん怪我一つも無く撃退したけどね。
何でこんなに絡まれるのか不思議でしょうがない。
気分も落ち込んでるし、さっさと帰ってくまさんぬいぐるみ作りの続きをやろうと思う。
僕は癒しを求めているのだ。
ぽつっ…
頬に水滴が当たった。
「ん? 雨かな?」
ぽつ、ぽつ、ぽつ、ざあああぁぁぁ~~~
「嘘~! 今日は雨って聞いてなかったよ~」
急いで橋の近くにある屋根付きのバス停へと滑り込んだ。
「あ~あ、パンツまでぐっしょりだよ…ついて無いなぁ~」
ハンカチで顔だけ拭いて嘆いた。
言っておくが、一人だからこんな言い方になっているが、普段は怖がられているため会話をすることが無い。
話すときは、「ああ。」とか簡潔に短い言葉しか発しない、泣かれるからな…
「これはしばらく止みそうにないね…」
雨は激しく降っている。
一度完全に濡れてしまったから、諦めて帰っても良いんだが、何となくそんな気分でも無かったので、しばらく雨宿りすることにした。
もしかしたら止むかもしれないしね。
しばらくボーっと雨を眺めていると、橋の向こうから誰か歩いて来たのが見えた。
よく見てみると、やってきたのは女子高生くらいの女の子だった。
しかも、傘も差さずにずぶぬれ状態でとぼとぼと歩いていた。
「あの子も突然の雨でずぶ濡れになったから、諦めて帰ってるのかな。」
そんなことを考えながらぼ~っと女の子を見ていた。
女の子は橋の真ん中辺りまで来た所で立ち止り、川を見ていた。
川は雨のせいで増水し、荒れ狂ったように流れている。
「ん?」
突然女の子は橋げたによじ登り始めた。
「まさか…」
もしかすると自殺をするのかもしれない。
僕は急いで女の子のもとへと走った。
「早まるな~!!」
僕は叫んだが、女の子が気付く様子は無い。
おそらく雨のせいで聞えないのだろう。
女の子まであと少しと言う所で、女の子は川へと身を投げた!
「くそっ!」
僕は女の子を追って川に飛び込む。
バシャーン!!
着水ギリギリで女の子を捕まえることが出来た。
「ぷはっ!」
なんとか水面から顔を出す。
川に流されながらも、何とか女の子を確認する。
怪我とかはしてないっぽいが、気を失っていた。
「おい! 起きろ!」
声を掛けたが、女の子は目覚める様子は無かった。
「仕方がない、なんとか岸まで行ければ…」
流れに逆らいながら向こう岸まで泳いで行くが、流れの方が強くて上手く進まない。
すると、向こうから次の橋が見えてきた。
「やばい! このままだとぶつかる!」
力いっぱい泳ぐが、どうやら間に合わなそうだ。
「くそっ!」
俺は女の子を庇うようにして、背中から柱へと激突した。
ドカッ!
背中と後頭部に強い衝撃を受け、俺は意識を失った…




