第零点伍話 とっておきの対処法教えます
ギシィ・・・・・ギシィ・・・・・
強く踏み込めば、今にも底が抜けそうな床をそろりそろりと、歩いていく。
「お上がりください・・・・お上がりください・・・・・」
まだ、声は聞こえている。
どうやら、1番奥の部屋に居るらしい。
ギシィ・・・・ギシィ・・・・
何とか奥まで辿り着いた。
少し気持ちが落ち着いてリラックスし始めた
私だったが、部屋の中の光景に息を呑んだ。
干からびた虫の屍骸の様に、
皮膚も痩せこけた老婆がこちらを見ながら、今にも途切れそうな声で
「お上がり下さい・・・・お上がり下さい・・・・・」
私はその光景が恐ろしくその場を逃げ出そうと立ち上がった。
ビクッ!
私の中に何か言葉では言い難い感覚が押し寄せた。
怖い・・・・怖い・・・・怖い怖い怖い怖い怖い・・・・
もう頭の中は恐怖で慄き、視界は段々とぼやけていく。
とまぁ普通ならここで気を失ってそれから何かあるだろう。
いや、必ずある。
私は何度も霊的体験をしてきたから確信していた。
こういうヤバイ時はどうすればいいのかも俺は知っている。
んん?どうするのかって?興奮するのさ!!!!
うほぉおおおおおおおおおおおおふおふおふおふ!!!!ぎゅもおおおおお!!!!!!
私は大声を上げて走り出した。
バリバリッ!!!!
廊下の床が抜けた。
そんなこと知ったこっちゃない。
うほぉおおおおお!!!!!!
このペースで自宅まで走った。
周りからは夏の暑さでどうにかなった人間にしか見えなかっただろう。
スイミングバックを背負った子供たちが笑いもせず、異様な顔で
こちらをみていた。
同じ階に住む美人な女子大学生は汚物を見るような目でこちらをみていた。
だが、だがだ。こうするしかなかったのだ・・・・私は無事に家に辿り着けた。
バタンッ私は勢い良く、自宅の扉を閉めた。
よかった・・・よかった・・・・。
ふー。しかし、君達には申し訳ないね。
どうも粗相な事しかしていないようで。
でも、俺のこのお話はここで終わりなんだよね。
しょーもないけどこれでおしまい次回作もよろしく!!!!
んん?なに???
ああ・・・・
ゴホン!失礼致しました。
どうもまだまだ尺がある様で、ここからは私の青春時代の
壮大なお話でも・・・・
パタン
ん?何かが私の体から落ちた。
それは「夢路の日記」と書かれたノートだった。
徐に中を開いてみる。中身には日付とその日の日記であろう文字が書かれていた。
んー。良し!これを読んで尺稼ごう!!!!
ということですみません。次回から本編開始です。
ここまでがプロローグとなります。
次回からは割りと真面目にやります・・・・・
では、また。