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夢路の日記  作者: 朝宮 圭
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第零話 御仕事紹介

※前書きは自己紹介を記載しております。興味の無い方は飛ばしてお読み下さい。


みなさんこんにちは。

朝宮 圭と申します。


今回が初投稿です。

この「夢路の日記」は、私が昔から書きとめていたノートから

作り出した作品です。

つたない文章ですが、これから沢山の作品を出していけたらと思っておりますので

今後ともよろしくお願い致します。


それでは、また。



辺りが蒸し風呂のように、むせ返った真夏の日中。

周りは夏休みだの盆休みだのと、バカンスを堪能している中、

私はアツアツのアスファルトの上を歩き嘆いている。

私も去年までは夏のバカンスを楽しんでいたが、

昨年末にリストラに遭ってからは妻子にも愛想をつかされ

今やこの盆休みもない仕事に就くことになった。


 私は既にアラフォーだ。仕事を探そうにも早々良い仕事は

見つからず、やっとこさありつけた私の仕事の内容は・・・・・暑い・・・・

とりあえず、目的地に着いてから話そう。





・・・・ここだここだ。



着いた所は築60年を過ぎた、古いが大きな木造建築だ。

私の仕事の大体はそんな場所が多い。

古いからインターホンもなかったりする家も多くって・・・

え?もったいぶらないで何の仕事か言えって?

まあ私の仕事っぷりをみてなよ!


この家も案の定インターホンはなかった。

古く建て付けの悪くなった戸を下のほうを持ちながら

グイっと開ける。

最初は戸が壊れるんじゃないかっておっかなびっくりだったけど

もう手馴れたもんだぜ。


中は真っ暗で外の蒸し返る様な暑さとは裏腹に、

エアコンを付けている時の様なカラッした、涼しい空気が押し寄せてくる。

でも何かが可笑しい。もう何十年も前から廃墟であった様な、埃っぽさが鼻や口を襲う。

あまり息をしたくなかったが、思い切って重い口を開けた。


「御免下さい」





返事はない。


「御免下さい」







返事はない。



・・・・・・・



少し待ってみたが、どうにもこうにも音沙汰が無い。

こうなってしまっては、どうしようもない。

私の仕事っぷりは。どうも見せることができないようだ。

はぁーしかし、残念だたなぁー!見せたかったなー!私の仕事っぷ・・

「お上がり下さい」









「お上がり下さい」




真っ暗な家の中から声が聞こえる。



「お上がりください」




私は背中にゾクッと寒気が走るのを感じた。

 元々私は霊感というものがある体質で、割とこういう経験は

何度かあったのだが、今回はどうも可笑しい。

どうもこの声の主は生きている様だ。

何故分かるかと言われれば、感覚・・・としか言えないが

確実にこの声の主は生きている。


「・・・・・では、失礼します・・・」


恐る恐ると、私は暗い家の廊下へ足を踏み入れた。




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