自己紹介いってみよー!
「んじゃ、1つ屋根の下で暮らすにあたって自己紹介といこうと思う」
3人を家に同棲させる事を承諾してから数分、一段落ついたところで俺はそう切り出した。
「自己紹介……ですか?」
「そうだ。これから四人で住むわけだし、互いの事を知っとかないと……だろ?」
思えば俺はこいつらに自分の名前を教えてないし、こいつらは俺に名前を教えていない。
これから四人で住むと言うのに、そんなんで円満な同棲生活が送れる訳がない。
というわけで自己紹介は最低やっておかなければ。
「そうですね……では、私から!」
早速自己紹介の先陣を切ったのは、犬耳っ娘。
活発そうな栗色のショートヘアーも可愛いが、何と言っても耳。ゴールデン・レトリバーのような垂れ耳ではなく、ヨークシャーのようなピンッと立った耳が実にキュートォ!! 惚れてまうやろ。
「私は花梨と言います。好物は肉料理全般で、嫌いなのはタマネギです! あと、チョコレートは控えたいな……と思ってます」
「あー、そう言うところは犬準拠なんだな」
なんか法則的な物を見つけて、俺は一人納得していた。
犬耳っ娘改め花梨がタマネギを嫌いなのは、犬もタマネギが嫌い──いや、食べたら下痢を起こすからだろう。チョコレートも少しならばいいらしいが、あまり食べさせると中毒症状になって病院行きになるらしい。
となると確実に3人に合わせて食事のメニューを考えなければならないという問題が発生する。
こいつらがその辺まで考えて飯を作ってくれれば一番嬉しいのだが、取り合えずあとで考えておこう。
「では、次は私が」
次の自己紹介はキツネ耳っ娘。他の二人より若干大人びた感じがする顔付きに、金髪のロングヘアーも合わさってクールビューティーさを醸し出しているのが実にいい。あと胸も3人の中で一番でかい。目測Dはあると見た! ついでに尻尾モフモフしたい。
「私は神楽。見た通りキツネですので、好物は──油揚げです。付け加えて、料理は任せてください!」
好物言うときに少し恥ずかしそうだったのは何か葛藤でもあったのだろうか。
しかし花梨と違って神楽は嫌いな物を言っていなかったので、あとでキツネに食べさせたらいけないものを調べておこう。一応、イヌ科だから花梨と同じだと思うが……。
「じゃあ、次はうちにゃ!」
新参者最後の一人は猫耳っ娘。背は3人の中で一番低いが、それを補う程の可愛さを全身から振り撒いている。逆に胸は3人の中で一番控え目。
──だが貧乳はレアだ。貴重価値でステータスなんだ!! 俺は巨乳も貧乳も普通も皆平等に愛するっ!
あと茶髪のショートヘアーから覗く耳とその語尾も超可愛い。
「うちは百合というにゃ! 大好きなのは魚とマタタビ! 趣味は昼寝と発明ですにゃ!」
こいつも嫌いな物を言わなかったか……。じゃあネットで猫の嫌いな物を(ry
──しかしマタタビを料理に使うのはどうだろう? 俺的にはおやつ感覚で食ってもらいたいが。
「──で、俺がこの家の家長である葛城奈央。趣味は読書にアニメ観賞。好き嫌いは──特にない。これから宜しく頼む」
「「「宜しくお願いします、ご主人様!!!」」」
部屋に響く、少女3人の元気な声。彼女達の誠心誠意が伝わってくるようだ。それを聞けるなど、俺はなんて幸福者なんだろう……。
「んじゃ、早速3人にお願いがある」
「はい、ご主人様! 何でもお申し付けくださいませっ!」
どうやら早速ご奉仕精神全開のようだ。
「腹減ったから朝飯作ってくれるか? メニューはお前達に任せる」
「「「分かりました、ご主人様っ!!!」」」
お願い程度な命令で朝飯作りを頼むと、3人は勢いよくお辞儀をして猛スピードで部屋を出ていった。調理道具や調味料の場所言い忘れたけど大丈夫だろうか?
だが、これでもうしばらくゆっくり寝れる。
半ば叩き起こされたような感じだったから、若干眠気が残っていて辛い。しかも休日である土曜日だから尚更だ。
なので、俺はこれから二度寝する!
というわけで、See You Next……。
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