④監禁
「驚いてる?無理もない、実はーー」
「ぼっちゃま!」
餓鬼が何かを言う前に、ジジイは遮ようとした。
「ペっ」と餓鬼はジジイへ唾を吐いた。
「コイツは何も知らず、勝手に自分の未来が決められるんだぞ。
僕が言ったところで何も変わらない、なら教えた方がいいだろう」
ジジイは餓鬼の言葉に無言、少し間を開いて、「失礼しました」と頭を下げる。
「じゃあさっきの続きね、
実は君のお母さんはね、奴隷なんだ。
まあ奴隷と言っても、待遇はそこらの使い捨ての奴とは訳が違うぞ?
あくまで奴隷としての体裁、一応父上に買われた身だ。
君の血統は相当レアらしいしな」
奴隷?、、、すると俺は奴隷の子供?
いやこの場合富豪の子供として見られるのか、それとも奴隷の子供として見られるべきか?
「全ては父上の受け売りだたけどさ、父が言うには、
君の一族の男たちは、大体なにかしらの異能を持っている。
それは歴史さえもを変え、世界を進歩させたほどのものだと。
彼らはみな自分のことを『転生者』と自称し、異なる次元からきたものだと言う。
しかし彼らの血、転生者としての異能だけは、この世に引き継げない。
転生者の子供はただの子供、稀に英雄も誕生するけど、親の異能と比べればちっぽけなもの。
つまりだ、転生者の男は転生者を作れず、
転生者を産めるのは、君の一族の女だけだ。
でも君の一族の女は、特殊能力も異世界の知識も存在しない。
だから抵抗もできないまま略奪されてしまうんだ。子を産まれる前にね。
これが父が君の母を買えた理由。
その重たい扉も、君の母の目と知覚の欠陥も、全ては父上の仕業。
ふんだんに金を使ったらしいからね。
僕が君を孕ませることが、この家を繁栄させる一番の方法だと、父上は言った。」
しばらく何も考えないようにした。
さすがにえぐい過ぎて、息が詰まりそう。
というかこんな子供が孕ませるとか、絶対理解できないだろう。
狂ってるぞあのオッサン。
フリーズした、その間餓鬼はまじまじと俺の股間を見つめる。
「なるほど、これが女の下半身か、変だね。」
ヘンタイだ!
反射的に股間を閉じ、母さんの方へ逃げようとした。
しかし脇を掴まれて、身動きが取れなくなった。本能的に震え上がった。
おもちゃにされたような気分。気持ち悪い。
必死に足掻こうが、足をバタバタしても効果はない。
「抵抗してもいいけど、今後ひどい目に合うぜ?」
それを聞いて、俺は躊躇した。性格の悪いコイツだ、きっといじめられる。
俺は激怒したが、仕方なく抵抗を諦めた。
変態ロリコンめ、いつか殺してやる!
餓鬼は鼻を俺の股間あたりに近づけ、嗅ぎ始めた。
鼻の先が股の付け根辺りをつんつんしてくる、こそばゆいな。
何がしたいんだ?
「おしっこクッサーうええ」
餓鬼はそう言って、すぐさま俺を母の隣りに下ろし、ジジイと帰った。
ドン!
ドアが締める音。いつもと比べても、重い音が耳に響く。
「ごろず(絶対にだ、殺さなきゃ、、、!)」
クソッ!
マジかよ。アタリ!だと思った環境がこんな。。。
俺は奴隷、母も奴隷。
母はあの禿げオジサンの奴隷で、俺もいずれはあの餓鬼の性奴隷に、、、
クソッ
逃げたい、今すぐにでも、逃げたい。
できない。俺ひとりでは逃げられない。
どうにかして、、
母の方へ目線を向くが、ずっと寝たままで、起きる気配がしません。
天然の女が、、、奴隷にされてもいいのかよ、、
マジでヤバイなんだけど、どうしよ、、、
冷や汗が止まらない。あの餓鬼の性奴隷だけはごめんだ!
母のように扱われるだけはいや!
どうにかして俺だけでも逃げ伸びて見せる!
まずは、、、そう、懐柔だ!
まずはあの餓鬼の好感度を稼ぐこと。
んで隙を突いてドアから脱走。
よし、完璧なプランだ!
まずは、休憩だな。餓鬼のせいで疲れた、寝るか。