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初恋2  作者: りら
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数日後、顔合わせの機会を頂いた。


「ローズ辺境伯様、顕教騎士団長様、本日はお時間を頂き誠にありがとうございます」


「いえ、むしろこちらから急に申し込みをしてしまい、申し訳なかった。」

辺境伯が言った。


「もうすでに知り合っているとのことだったな。ロイ、ちょうど夏の花々が美しく咲いている。エマ嬢を案内してあげなさい」


「はい、エマ嬢、行きましょう」

ロイが手のひらをだした。


「・・・はい」

ロイの出した手に手を重ねた。エスコ―トとわかっていても、心臓がうるさかった。


2人はしばらく庭の花々を見ながら歩いた。


「少しそこで休憩しませんか」

テラスを指さし、ロイが言った。


「あ、はい」

エマはついていった。

緊張していた。

なんで婚約を申し込まれたのか聞きたかった。

同情とかではされたくなかった。



侍女がティータイムの準備をしている。

可愛らしいフルーツタルトが準備されていた。


「・・・」


「エマ嬢、今回婚約を申し込んだ件だが・・・」

しばらく無言が続いた後、ロイが話し始めた。


「はいっ」


「エマ嬢、その前に少し昔話をさせてくれないかな」


「?はい」


ロイはリナのこと、リナのことが好きだったことをエマに話した。もちろん姿が似ているというところも。


「・・・」

エマは黙ってすべて聞いていた。


「エマ嬢、これだけは信じてほしい。リナの代わりを求めたわけではない。エマ嬢に対し、同情してのことでもない。妹と無意識に思い込もうとしていた。この年になって恥ずかしいけど、エマ嬢をのこと純粋に行為を抱いている。リナに似てるからではない。エマ嬢だから、一緒にそばにいたい。辺境に嫁ぐのは環境のこともあり大変かもしれない。でも私が絶対守り通す。幸せと思ってもらえるようにする。改めて、・・・私と婚約していただけないでしょうか。」

まっすぐエマの顔を見る。


「っ・・・」


たらりと涙が流れた。

リナさんのことへの悲しみか、プロポーズされての嬉しさか、なんだかわからない。



「・・・よろしくお願いいたします。でも、私もあなたを守ります。2人で幸せを作りましょう」

エマはほえみながら言った。



ロバート伯爵家とローズ辺境伯家の婚約が整った。




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