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バイトの誘い

鬼のいる森の打ち上げがあった。

盛り上がって楽しい宴となった。

山口さんは相変わらずよく飲む。

飲んで飲んで飲んで、そしてトイレに行って帰ってこない。

帰ってきた頃には、青鬼もビックリな程真っ青な顔になっている。

毎度の事だが、山口さんは自分の限界を知るべきだと思う。


皆でわいわい飲み食いしていると、赤鬼役の津田さんが話しかけてきた。


「大下君ー。良い演技力だった。よかったよ」


「ありがとうございます」


「でだな。君を見込んで話があるんだけどいいかな?」


「なんですか?」


「バイトしない?」


「えっ?バイトですか?」


「単発バイトなんだけどね。俺と一緒に商店街でやるヒーローショーに出てくれない?一人足りないんだ。まあ台詞は覚えないといけないんだけどね。まあアドリブもできる大下君なら大丈夫だよ」


「ええー、ヒーローショーですか?そんなのできるかなぁ・・・」


「ヒーローショー自体は一時間。準備とリハーサルで二時間。合計三時間でバイト代に一万円でるよ」


「やります」


三時間で一万円。もちろん即答した。

こんなに割の良いバイトはないだろう。


「それじゃ来週の日曜日に一緒に行こう」


「わかりました」


楽しい打ち上げが終わり、帰ってきた。


【あら、帰ってきたのね。打ち上げは楽しめたかしら?】


「楽しかったよ。それでさ、来週の日曜日は津田さんに誘われて単発のバイトすることになったんだ」


【あら、いいんじゃないかしら。働いてお金の有難みを知る良い機会ね。存分に汗水流して働いてきなさい。それでどんなお仕事なの?】


「商店街のヒーローショー」


【あら、楽しそうね。あたしも宝石キラキラのマダムの格好して観に行こうかしら】


「いや、だからどうして俺を観に来る時にマダムの格好して来ようとするんだよ。宝石キラキラのマダムは高級デパートにでも行ってろよ。普通の商店街なんだぞ。目立つだろ」


【目立つ方があんたに気づいてもらえるからよ】


「いや、来てもいいけど、上手く溶け込めよ」


アルがわざわざ観に来るのかは分からない。

まあ暇な精霊だから観に来る可能性はある。

まあ俺はどっちでもいいんだけど。


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