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怪獣少女のいるところ  作者: 七志野代人
第一章 始まる日々
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ロリコンもとい性犯罪者による謝罪会見(おおいに誤解あり)。

 タイトル? なにそれ美味しいんですか?

 後、今回は説明会話回です。

 目を覚ますと、俺の枕元には、巨乳の天使が座っていた。

 ……天国か、なーんて安易なボケはしてやらん。

「……ルモさん?」

「起きましたか」

 布団から体を起こす。

 …………………………あれ?

 なんで俺、裸なってんの!?

「る、ルモさん!? なぜに俺は裸になってるんですか!?」

「ジュラちゃんの熱線で黒コゲだったので、お風呂に入れようと動かした時、服が崩れてしまったんですよ。仕方ないので、お風呂に入れてから、そのままお布団で休んでもらいました」

「服がダメになりましたか……って、お風呂!? 俺のこと風呂に入れたんですか!?」

 めっちゃ恥ずかしいんだけど!?

「息子さん、お元気ですね」

「さいですか……」

 ………………………………………………………………………………………………………死にたい。

「それはともかくですね」

「おいてくんすね!?」

「初日からジュラちゃんの熱線を撃たれるって、一体なにをしたんですか!?」

 あ、剣幕が変わった。

「場合によっては、大怪獣町から摘まみ出しますよ?」

 はい? あ、いや、俺がジュラにナニかしたってことなら、外見女の子ばっかりのこの町で、完全にアウトだもんなー、仕方ないか。

 でも、俺ってこの町に居られなくなったら、確定でどこにも置いてもらえなくね!?

 いやさ、国の実験施設なんかに入れさせられる可能性もあるけど、この町みたいな自由も保証されない。絶対イヤだ。っつーかめちゃくちゃ胡散臭い。

 そもそも、俺の怪獣扱いにも納得してねえし。

「……言っときますけど俺は特に熱線撃たれるような事、してませんよ?」

「ふむ」

 ルモさんはとりあえず話を聞くスタンスのようだ。

 しっかり説明させてもらおう。

「とりあえず、俺は風呂を一緒に入るのを嫌がっただけです。で、結果、熱線ぶっぱなされました」

「……なるほど」

「正直、俺はあれをぶっぱなされるようなこと、した覚えがないんですが?」

「予想以上に、ジュラちゃん、芹沢君に依存してるみたいですね」

 返ってきた返答は、あんまし予想していないところからだった。

「ジュラちゃんは、感情が昂ると、熱線を発生させて撃ってしまうんです。芹沢君に一緒に居たくないって言われたーって、そう思って、泣いちゃいそうになったんですね」

「……なんだって俺は、そんなになつかれてるんですかね?」

 結局のところ、そこが一番の問題な気がする。

 ……ヘタしたら、俺、風呂入る入らないでまた熱線を撃たれかねない。

「芹沢君、似てるんだと思いますよ?」

「誰にです?」

「ジュラちゃんのお姉さんに」

 ジュラの姉さん? ああ、ルモさん、仲良かったっていってた人か。

「そのお姉さんは? 今どこにいるんですか?」

「……死にました。少女型巨大怪獣、唯一の犠牲者です。ウルティオンの開発以前、核兵器以上とも言われる兵器によって、彼女は殺されてしまいました」

「…………すいません、不躾なこと、訪ねてしまいました」

「……大丈夫です、いずれは話さないといけないことでしたから」

 うーん……、しかし、そうなると、俺はこの子の姉替わりってことになる。

「……すいません、話が逸れたで片付けるのもアレですけど、結局のところ、俺って、ジュラにとって肉親みたいな認識ってことですか?」

「そうですね。そういう感じになってると思いますよ?」

 ……あ、お風呂に一緒に入るのを断りづらい。

 大体わかってきた。

 昨日の行動を勘案すると、外見以上に、ジュラは中身が幼い。

 それこそ、五、六歳、いや、ヘタするともっと幼い、三、四歳くらいの可能性もある。

 …………まあ、それくらいの歳の子が、一緒にお風呂入りたくないって言われたら、確かに嫌われたって思うかもな。そんな歳の子には、家族に嫌われるのが一番の恐怖だろうし。

「……ところで、お風呂とかって……」

「腰にタオルでも巻いて頑張ってください」

「そうなりますか」

「そうなります」

 十中八九予想してたけどさ。

「さて、芹沢君も目を覚ましたし、わたしは帰りますね? 昨日みたいにならないよう、気を付けてくださいね」

 くすりと笑って、ルモさんは立ち上がった。

「あっ、ルモさん!」

「はい」

「ジュラの熱線、アレをいつも食らうのは、さすがに勘弁願いたいんですけど、撃たれたのを防ぐ方法ってありますか?」

 熱いし痛い。そうそう何度も受けたいもんじゃない。

「わたしは鱗粉で熱線を拡散してます。まあ、そもそも、あの熱線が直撃して、そのくらいで済んでるのが驚愕ですが」

「それって、俺が頑丈ってことですか?」

 で、それは俺が怪獣である証明になるのか?

「そうなりますね。まあ、今わたしが言えるのは、熱線を撃たれないように、気を付けること、ですね」

 予防策無しですか。

 ……心してジュラとは接してやらないと、ガチでダメそうだな。

 一応メインヒロインのジュラが全く出てきません。

 ルモさんの元ネタは、ジュラへの対応でわかりますでしょうか?

 正解は、某怪獣王と対をなす地球の守護神です。

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