SS 幕間 ジュラwith猫耳回
はーい、番外編ですよー!
「セリザワ、似合う、にゃ?」
リビングのソファーで寛いでいると、おもむろに猫耳を装着したジュラがとことこと出てきた。
うん、可愛い。可愛いんだけど……
「……唐突にどうした?」
「今日一日、わたしは猫」
「ああ、うん、そうなんだ。……返答になってないよな?」
俺の台詞はスルーして、いつものように、俺の膝にちょこんと乗っかる。
「飼い主は、飼い猫を可愛がるべき」
「俺、飼い主役だったんだ……」
早く早くとジュラが頭を擦り寄せるので、苦笑しながらサラサラの髪を撫でてやる。
「…………ん」
ジュラは少し顔を赤くし、コロンと横になった。
俺がジュラに膝枕してやってる状態になる。
「……猫は飼い主の膝で丸くなって寝るもの」
「いや、確かにそうなんだけど……そうなんだけど……」
「……もしかして、嫌?」
なぜか不安そうにこちらを見上げてくる。
「ん? いや、全然?」
「……」
そう答えると、あからさまにほっとした様子で膝に頭を擦り寄せる。
「ま、なんで猫耳着けてるのか知らないけど、可愛いよ」
頭を撫でてやりつつ言うと、
「~~~~っ、……………………ありがと」
めちゃくちゃ顔を赤くしたあと、ポツリとそう言って、またちょこんと俺の膝の上に乗っかる。
そのまま体を預けるようにしてきた。
「……お昼寝する」
「そうか。それじゃ、俺も少し寝るかね」
「…………セリザワ」
「んん?」
くるりとジュラが俺に向かい合うように座り直して、ぎゅっと抱きついてきた。
「……これで寝てもいい?」
「別に良いぞ」
「……ん」
そのままジュラは目を閉じる。
俺はジュラの背中に手を回し、落ちないようにする。
「…………セリザワは飼い主だから、ご主人様って呼んだほうがいい?」
「……なぜそうなる」
「…………そう呼ばれたら、男の人は嬉しいって、ネットにあったから……」
あー、それって……
「ひょっとして、猫耳とかも俺を喜ばせるため?」
「…………ん」
ちょっと間を空けて、ジュラはコクンと頷いた。
「わたしは、いつもセリザワに頑張ってもらってるから……今日はわたしが頑張ってセリザワを喜ばせたい」
「いや、わざわざ無理にそういうことしなくても――」
別に良いんだぞ?と言おうとしたが……
「…………だめ?」
上目遣いに、ちょっと潤んだ目でこっちを見つつ、いつもより小さい、少し震える声でそう言われた。
……なんか、明らかに無理してそうだったけど、
(…………これ断るのは、流石にジュラに悪いよな。別にだめって訳じゃないんだし)
うんうん、と心の中で頷きつつ、ジュラの髪を撫でてやる。
……それに、俺を喜ばせようとしてくれたのは嬉しいし。
「……ありがとな、ジュラ」
「…………ん」
俺の呟いたお礼に、ジュラは照れたようにちょっとうつむいて、俺に抱きつく力を少し強くしたのだった。
誰だ、小説書く人向け診断メーカーなんて作ったやつ……。
そんな訳で、RTが20突破したので、指示通りSS投稿しました。
次回は普通な……ハズ。




