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蟲毒
本日投稿二度目です。
クソ短いです。
「ふふーん♪」
鼻歌が響く。
ぐちゃっ、と何かがつぶれる音。
「あなたもボクは駄目って言うんだね……」
何かの動物の死骸。
それを踏みつけているのは、一糸纏わぬ少女だった。
血のように赤い髪。
愉悦に細められた金色の瞳。
その額からは、二本の左右非対称の長さに伸びる、紅蓮の角があり、
その背からは、四枚のコウモリのような、同じく紅蓮の翼があった。
異形。
一種の禍々しさと、悪魔のような芸術性を秘めた容姿。
その美しい顔に狂気を浮かべ、少女は笑う。
「あは、あははははははっ。別にいいんだあ……。だって、ボクを良いっていってくれた人に、もうすぐ会えるから……。覚えてくれてるかなあ……ちゃんと分かるかなあ……楽しみだなあ……ねえ、ヨシトくん。……また、会えるね。会いに行くからね――」
さて、新キャラ登場です。
そして驚きの短さです。




