レシウス誕生
読んでいただきありがとうございます!
これから頑張って行くので生暖かい目線で見守ってやってくださいm(_ _)m
おぎゃぁぁ……
そう小さく空気を揺らして耳に届いた産声。
とても儚く、少し力を加えただけでポキリと折れてしまいそうなほど細い腕。
小さいながらも生命の力を伝えるようにしきりに動く足。
まだ頭を支えるには至らない首。
赤子ながらに整っていることが分かる顔。
父親の血を多く受け継いだのかあの人と同じ白い髪の毛。
睫毛が長いのは私似か…。
良かった、この子は私の子供だ…。
そんな当たり前のことが脳裏を駆ける。
「奥様、とても凛々しい男の子でございます」
出産を手伝ってくれた侍女のカーミアが私の子を抱き上げて見えるように顔の近くまで連れてくる。
我が子は私に向かってそのとても小さな手の平を伸ばしてきた。
あーうぅ〜
なんと言っているのかは分からないが私は微笑みながらその手を握った。
我が子、名をレシウス=セル=ヴァンロードは私セシリア=セル=ヴァンロード(旧名セシリア=ウルスタ=メーデン)と旦那であるクルセイド=セル=ヴァリス=ヴァンロードとの間に生まれた。
私は元々ウルスタ教会の聖女をしていた。
ウルスタ教会とは世界五大神の中の時の女神、ウルスタセンスを主神として祀る教会である。他にも力の雄神ヴェントゥール、創造の雄神ホーシャン、終焉の女神へラメディー、魔の神カオンファーロ。
これらの神々は世界を支えるなくてはならない特別な神々なのだ。
その中の時の女神ウルスタセンス様に祝福を授かった私はウルスタ教会においては枢機卿と権力を二分する立場にあった。
そんな私だがさほど権力に興味があった訳でなく、若いのだから恋をしていた。
その相手というのが私の旦那であるクルセイドだ。
クルセイドは英雄と呼ばれる。
元は勇者と呼ばれていた彼は二ヶ月前にとあるドラゴンとの闘争で敗北し死んだ、まだ自分の子供がこの世にいることも知らずに西にある辺境の国を救うために死んだのだ。
彼の家は剣の一族と呼ばれ、彼の祖国たるヴァンロードから剣を指す言葉セルを名に連ねることを許されていた。
その一家の中でも最も剣の腕がたち、国のために尽くしてきたクルセイドはとうとうヴァンロードから勇者認定を受けヴァリスの称号を授かったほどだ。
私の自慢である彼との間に生まれたこの子もまた、私の自慢だ。
「奥様?」
カーミアが心配そうな顔して覗き込んでくる。
「ん、あぁ大丈夫、心配しないで」
「疲れていらっしゃるのですね、では後のことはお任せください。お休みなさいませ奥様」
「うん、頼んだねカーミア。またね、レシウス」
後のことは信用している侍女のカーミアに任せて、私はレシウスに一時の別れを告げて眠りについたのだった。
投稿しちゃった投稿しちゃった!
うぉぉぉぉぉぉお!!←変なテンション
えーと、こんな素人作品読んでいただきありがとうございます!
出来るだけ投稿を早めにしますのでよろしくお願いします。