種族・魔物
□人種
・青色人種
五色人種に属す。ディオラ・シオン神武大王による東方遠征後、いわゆる魔動器時代に登場した。魔法に優れた亜人種や獣人種との混血いわゆる半神(英雄)達の青き血を引くとされる。
銀髪、青白い肌、紫瞳そして霊感に優れるのが特徴である。希に金銀妖瞳や絶対霊感を持つ先祖返りが現れる。代表にエル=フの末裔とされる流星民が挙げられる。掌中亜大陸西部や肥沃な神の舌地域など西方にも広く分布する。
・赤色人種
五色人種。赤銅いわゆる褐色の肌に銀髪希に赤髪を特徴とする。黒穴山大噴火により先住民族大移動が起こり、先住民族大移動がもたらした暗黒時代に登場した。
レムリア腰部大陸地域や足部大陸に多く居住し、掌中亜大陸のラシビア高原の先住民族いわゆるヴァンダリアンも典型的な赤色人種である。万物に魂が宿る万霊主義に基づく精霊信仰や植物や動物(獣人種)を祖先や神とする祖霊信仰を持つ。獣頭人神などを信仰する場合もある。古代カーメン仮面王国の古代カーメン人も赤色人種系と言われる。
・黄色人種
五色人種の一つ。黒髪黒瞳を特徴とする。セレス月華人やカムト神武皇国人など掌中亜大陸などの東方に多い傾向が見られる。
・白色人種
金髪碧眼が典型的な白色人種の特徴である。千年十字軍運動により掌中亜大陸に移民したため、掌中亜大陸にも見られる。リヴァタリア人、ランス人、アヴァロニア人、エスペラード人などいわゆる西方人を指す。
・黒色人種
黒色に近い濃褐色の肌、縮れた頭髪などを特徴とする。ゴンド腹部大陸地域に多く見られる。
□亜人種
・エル=フ
精霊感応能力に優れ、長耳を特徴とする失われた長命種族。禁呪戦争後の約一万年前、大魔導災害による大型魔獣や大森林が上位古代種に代わり支配者として君臨し、下位古代語魔法時代と呼ばれた。これらの大型魔獣を狩った亜人類の一種である。
元々は星の民(海の民)と呼ばれ、星舟の東羊水海不時着後、三つの船団に分かれ、大陸に渡来した渡来種。下位古代語いわゆる精霊語や精霊文字を使用し、魔法の矢や魔製石器、呪紋式土偶(ゴーレムの原型といわゆる)や呪紋式土器など狩猟採集移動生活を送るが、魔法の矢の濫用により、精霊力が乱れ、大森林が後退したため、農耕定住生活への転換を迫られた。
古代魔法都市文明を生んだ後、東方の光朝エレメン精霊連合王国や西方のアヴァロニア千年帝国、拝火戦争後の後光朝から発展したラ・ムーマ太陽帝国、森林盟約同盟など下位古代語魔法時代の支配者として君臨した。
魔動器時代、鉄器時代を経た現在、神話や伝説で語られる失われた種族となったが、長命という遺伝的特徴のため、今なお目撃情報が絶えない。ティルナノーグの隠れ王国魔宝伝説は、大冒険時代を招いたと言われる。魔法の火を巡る拝火百年戦争により栄光のエル=フと闇エル=フに分かれた。
・ド・ワーフ
失われた長命人種。洞窟や山岳に住まう。背は低いが、頑強で体毛特に髭が濃い。地精やその二次属性金属精霊と関係が深く、精霊魔法付加魔術による鍛治技術や石工技術に優れる。
下位古代語魔法時代、ウル・ガルタ地下洞窟王国を建国したが、アヴァロン捕囚により、その鍛治技術は奪われた。鍛治技術を取り入れることで呪紋式土偶は、金属製魔動重装歩兵軍団へと生まれ変わり、東方遠征そして魔動器時代を招く端緒となった。彼らの地下都市遺跡は、多くが迷宮化し大冒険時代多くの冒険者を苦しめた。亜人種は概して長命種族であるため目撃情報は絶えない。
・豚鬼
魔物界脊索魔物門脊椎魔物亜門哺乳綱妖精長目鬼族。亜人種の一種で、鬼族に属する。獣人との混血により、豚に似た醜い顔と人身を持つ。知能は低く、好戦的な性格かつ残虐な食人性で知られ、膂力や身体能力は人種を軽く凌駕する。
・小鬼
魔物界脊索魔物門脊椎魔物亜門哺乳綱妖精長目鬼族。緑色や褐色の体色で、醜悪な外見で知られる。小鬼や子鬼と称されるように、小柄で腕力は劣るが、武器を使用する知能によりその俊敏性は人種にとっても脅威である。
□獣人種
・犬人
獣人種の一種。禁呪戦争後の大魔導災害により、突然変異した狼人いわゆる人狼を祖先とする。ドラキア朝いわゆる第二帝国時代大竜帝国により、屋敷を守る忠実な獣人奴隷として利用された。
祖先信仰や精霊信仰など現在の先住民族の原型となる文化を持つも、魔動器時代の征服と混血を経て、黒穴山大噴火後の暗黒時代に姿を消した。獣人奴隷時代の名残からか、屋敷などを守る下僕の妖精として語り継がれる。
□竜種
諸種族の王の王と呼ばれ、失われた上位古代種の代表とも言える種である。魂核融合により活動する永久生命活動体で、長命種を超える長寿を誇る。鋼の鱗、強靭な身体能力を持ち、咆哮するだけで上位古代語の一種<竜語魔法>を操り、魔導災害をもたらす。その姿はもはや大規模破壊生物兵器である。
太古の昔、天界で起こった戦争で敗れ、この世界へ叩き落とされたと言われる。やがてこの地で繁栄し、真竜王国時代、古竜王国時代と上位古代語魔法時代に君臨した。世界中に〈竜の道〉が張り巡らされ、その要衝には、今日にも残る巨石魔法文明が栄えたという。今日東西交易路を竜の道と呼ぶのはその名残である。
しかし、古巨人族の大移動により、大竜帝国は衰え、上位古代種間の大戦<禁呪戦争>により姿を消した。現在.伝説に語られるのみだか、永久生命活動体である彼らは霊体として存在しており、召喚魔術を通して、この世に召喚するのことは不可能ではないとされる。
□亜竜種
古竜種の眷属で、長い年月を経て獣性が知性を凌駕することで言葉を無くし、魔獣の一種と化した。永久生命活動体というその不死性故に古竜種の繁殖能力は極めて弱く、古巨人族など外敵との争いにおいて絶対数の少なさは弱点であった。それを解消するべく彼らは競うように、眷属として亜竜種を増やした。
彼ら亜竜種は禁呪戦争後も魔導災害に適応して生き残り、下位古代語魔法時代には、亜人種特にエル=フに狩られ数を減らした。続く魔動器時代には、半神の英雄が、魔動器によって打ち倒し、その多くは姿を消したとされる。しかしマジックルネッサンスを経た大冒険時代、魔導生物災害という形で再び復活しつつある。
・飛翼竜
亜竜種の一種で、古竜種のような知性はなく、獣性が際立つため魔獣に分類されている。竜語魔法から派生した重力制御即ち飛行能力が遺伝し、生物学的にはあり得ない巨体での飛行が可能である。高所から降下しながら繰り出される爪撃は、スピード威力共に鷲の二十倍と言われる。
・多頭竜
魔物界幻生動物門爬虫網多頭目蛇亜目ヒドラ科に属する。成体の平均的な全長は十五メトルを超える。移動速度は速くはない。体色は暗緑色や暗褐色で、巨大な胴体に九つの首を持つ。一本の首を切り落としても、すぐ新しい首が生えてくる不死性を特徴とする。火炎放射能力をもつパイロ・ヒドラなどその攻撃方法や分布地域により変わる。人語は理解せず、魔獣に分類される。魔導災害レベル4に相当する。
*魔導災害レベル
・レベル1
精神ウイルスレベル1幽霊など個体及び地域社会に対する低危険度。怨色反応は青白色。怨色反応とは〈悪霊〉など怨念を帯びた念性体が、塩化ナトリウムいわゆる塩などに特定の色で霊気発光すること。
・レベル2
精神ウイルスレベル2亡霊など個体に対する中危険度、地域社会に対する軽危険度。怨色反応は青紫色。
・レベル3
精神ウイルスレベル3死霊など個体に対する高い危険度、地域社会に対する低い危険度。怨色反応は紫色。
・レベル4
精神ウイルスレベル4邪霊など暗紫色の怨色反応を示し、個体、地域社会とも高い危険度を指す。
・レベル5
暗黒色の精神ウイルスレベルレベル5妖霊や災害指定された伝承級の呪物など人類社会に対する高い危険度。
・レベル6
伝説級の魔装武器いわゆる魔宝など人類社会全体に対する脅威。
・レベル7
神話級即ち魔神や古巨神族や古竜族などを想定したものとなっている。