国家編ーセイン神聖王国ー
【セイン神聖王国】
□人工 4,192.0万
□都市 首都 ルイーン
□言語 セイン語
□宗教 ソフィスト正教など
□国旗 三護一戴旗
□国章 星晶剣
□概要
先住民族大移動時代、ソフィスト教の名の下に、神聖の七雄が結んだ神聖同盟を母体とする多民族国家。古くは法王と国王を兼ねた転輪聖王を戴いた宗教王国で、列強。
掌中亜大陸西部に位置し、泡沫海に面する西部沿岸の地中海性気候など様々な気候を擁するが、国土の多くを温暖湿潤気候が占めている。掌中亜大陸のバルディア中央山脈(中指山脈)に水源を発し、銀河になぞらえられた聖河(頭脳線河)流域平野の穀倉地帯を中心に、古くから多くの都市が開けた。
南部には先住民族座自治領があるラシビア高原、西南の泡沫海沿岸には、〈カリナン親指山脈〉があり、聖都ルイーンの北の〈ガンドール人差指山脈〉と共に自然の防壁を形成し、独自の文化を育んだ。
煉朝セレス月華帝国時代の首都セリカ(転訛してサリカ)と聖都ルイーンを結ぶ〈黒鉄街道〉をはじめ古くから✴︎〈五大街道〉が広がり、東西文化交流路〈竜の道〉から様々な交易品がもたらされた。
特に〈ガンドール人差指山脈〉は、古代アスカ飛鳥帝国の〈五天帝〉の最後の一人にして、ソフィスト教の開祖〈レイ石窟帝〉が長い独房生活の末、神合成=神人化を果たしたとされる。そのため、鉄器時代をもたらした先住民族の大移動時代以来、聖地として多くの巡礼、民族を集め、多種多様な民族文化が地方ごとに見られる。
現在、名目化した神政復古朝を打倒後、新政府のトップ護国卿ネレスは、弾圧された魔法文明を積極的に取り入れ、様々な改革の途中にある。
立憲君主制度を掲げ、黄金円卓会議大会議から派生した〈議会〉などの立法、小会議〈護国卿会議〉などの行政を魔導官僚が支える。
聖騎軍は魔砲科、騎兵科、歩兵科の諸兵科連合部隊として旅団を創設後、四天王方面軍─軍─軍団─師団─旅団の指揮系統を確立し、近代的な軍隊に生まれ変わった。
しかし急激な魔法文明化、特に魔法産業革命=工業化により、貧富の差が拡大し、様々な社会問題となっている。
□簡易政治組織図
┏━聖王━┳━━━┓
┃ ┃聖王官房 ↓
┃ ┃┣第一部 円
┃ ┃┣第二部 卓
┃ ┃┗第三部 大
┃ ┃ 会
┃ ┃ 議
┃ ┃ ┏┻┓
┃ ┃ 護 護
┃ ┃ 国 民
護法院 ┃ 上 下
┃ 護国卿会議 院 院
┃ ┃┃├宰相
剣 ┃┃├国璽尚書
邪 ┃┃├護国外務卿
庁 ┃┃├護国内務卿
裁 ┃┃├護国商務卿
判 ┃┃├護国財務卿
所 ┃┃├護国軍務卿
┃┃├護国教務卿
┏━━┛┃└護国総務卿
┣━━┳┻┳┳┳┳┳┓
宰 外 内商財軍教総
相 務 務務務務務務
府 省 省省省省省省
┏┻┳┓ ┃ ┃
宮 金国 護 会
内 融家 民 計
庁 庁治 庁 検
安 査
委 庁
員
会
◇聖王官房第一部
勅令、叙勲の準備、詔書発行の管理、陳情、嘆願書、行政管理、賞勲事業を担当。
◇聖王官房第二部
法制、法務広報を担当。
◇聖王官房第三部
政治犯、検閲、宗教政策、外国人政策、特別憲兵隊を担当。秘密政治警察。
□主要地方
①〈セイシア地方〉
天険の要害の人差指山脈が北部にあり、セイン神聖王国中央部に位置する。ルイーン盆地を中心にした地方である。乳と蜜の流れる河こと聖河(頭脳線河)の中流域にあたり、聖河沿岸の平原地帯は名高いグリーンベルト農業地帯を形成している。
青血朝の王直轄領、親王領として権力基盤となった。ドラグント第二帝国時代の首都で因縁のアイバーンや不死朝アスカ飛鳥帝国時代アスカルバードと呼ばれ、法王の住むニサンなど歴史のある街が多い。
聖河中流域の穀倉地帯を背景に宗教だけでなく、政治、経済の中心として、栄えた。
元々、聖河における河川運輸の集散地として発展した聖都ルイーンを中心に、北東には〈黒鉄街道〉が伸び、北西には〈白銀街道〉や〈青銅街道〉など〈竜の道〉東西交易路の要衝として、今なお多くの巡礼者を集める。
②〈ドラグンディア地方〉
〈ドラキア地方〉──竜門海峡を経てアルハン頭部大陸に跨がる掌中亜大陸最北部──を支配した〈ドラキア大公国〉の飛び地として栄えた地方。南北百年戦争時代、〈ドラキア大公国〉へ亡命した〈破門王〉を正統後継者とする竜王派の中心となった。
北には〈人差指山脈〉を経て、〈サリカ地方〉があり、西は〈セイシア地方〉と接する。
東は中原最大の湖〈神足跡湖〉と面し、南西には、豊かなアスカナ地方がある。南の鷲と北の獅子の南北百年戦争を統一した〈鷲獅子朝〉に併合されるまで、独立国家として、ドラグン文化の影響を残した。
③〈アスカナ地方〉
背水城で有名なレダ、吟遊都市ベガス、そしてイングラルの絹の〈黄金の三角地帯〉を擁し、絹の産地、発祥の地方として有名。セイン神聖王国中南部に広がる地方で、不死朝アスカ飛鳥帝国時代の天帝が、絹を独占するため、直轄領として以来、古代アスカの遺跡をはじめその文化を色濃く残している。
聖河中流域の豊かな穀倉地帯を背に、南の鷲こと〈護三家〉イグラス家が、芸術のイグラス家と呼ばれるように、南部独特の開放的な芸術、文化を持つ。
④〈ケイロニア地方〉
セイン神聖王国南東部に位置し、掌中亜大陸のバルディア中央山脈(中指山脈)と隣接する地方。先住民族大移動時代、〈竜門海峡〉を越え、掌中亜大陸に侵入した騎馬民族ケイロン族に由来する。
北東には、神聖の七雄──セイン神聖王国の母体となった──の一角〈ケイロニア辺境王国〉王家の谷〈三つ裂き谷〉があり、バルディア中央山脈(中指山脈)が聳える。
南北百年戦争時代には、山岳信仰の中心として〈南都六聖寺〉を擁し、南都と呼ばれた。
ケイロニア地方の更に南には、ラシビア高原の〈先住民族座自治領〉があり、その影響から、先住民民文化と中原定住文化が入り混じる特異な地方である。
⑤〈プロディアス地方〉
セイン神聖王国の南西部に位置し、泡沫海の付属海――真珠海沿岸都市を擁する地方。主に地中海性気候に属し、魚介類やオリーブ、葡萄、そして真珠で有名な泡沫付属海の〈真珠海〉沿岸地帯と〈カリナン親指山脈〉の山岳地帯に分かれる。
その由来は不死朝の継承者を名乗ったプロディアス朝アスカ飛鳥帝国にある。
千年十字軍時代、〈南ランス十字王国〉によるプロディアス朝の併合後、〈アスカナ地方〉を有した〈護三家〉イグラス家の飛び地となり栄えた。
鉄器時代以前の魔動器時代、商業民族フェニキス人の植民都市として発展し、古い歴史を持つ沿岸都市ルレビドやラミアムがあり、半独立地域として、異国情緒溢れるプロディアス朝の文化の影響を残している。首府プロディアスの〈鍾乳宮〉は、鍾乳石飾りが美しく、異国情緒で溢れている。
⑥〈アクレイア地方〉
ケイロニア地方とプロディアス地方に挟まれた地方。先住民族大移動時代の海の民系アクレイア人が建国し、神聖の七雄の一つ〈アクレイア湖王国〉に由来する。
湖都マルートやアスカ飛鳥帝国時代、トリスポと呼ばれたサンクリエールなどの都市がある。掌中亜大陸面積第二位の〈水瓶湖〉と第三位の〈南魚湖〉を擁し、水産資源が豊富な地方である。
⑦〈ヴァンダリア地方〉
掌中亜大陸=中原西南部に位置し、南は腕環山脈、西は泡沫海の付属海〈真珠海〉に面するセイン神聖王国の最南部の地方。多くをラシビア高原などの山岳地帯が占め、高低差に基づき気候の変化が激しい。低地の熱帯気候と高地の寒帯気候という高低差から多種多様な植物がある。
かつてヴァンダリア南蛮王国として統一された時代もあるが、現在は多くの部族ごとに分かれて動物や植物を祖霊とする祖霊信仰や精霊信仰など伝統的な先住民族文化を今なお守り続けている。先住民族自治区である。
⑧〈神足跡湖地方〉
掌中亜大陸=中原中央部近く、バルディア中央山脈(中指山脈)の北東に位置する。上位古代語魔法時代末期──伝説の〈七日間戦争〉により形成され、世界五大湖の一つ〈神足跡湖〉を中心にした地方である。バルディア中央山脈(中指山脈)に水源を発する運命線河やホーライ薬指山脈に水源を発するタルサ河やセリクム河がこの地方を通り、〈神足跡湖〉に注ぐ。
気候は温暖湿潤気候に属し、黒穴山大噴火で形成され、足跡の形をした六つの湖の水産資源はもとより、東に隣接するセレスの〈湖東地方〉と共に、水田稲作農業が盛んな穀倉地帯である。また南西に接するバルディア中央山脈(中指山脈)の林産物など自然が豊かな地方である。
下位古代語魔法時代の古エル=フにはじまる拝火教の聖地で、神足跡湖北西岸のアンジェイスやアルマなどの都市を有する。
⑨〈サリカ地方〉
鉄器時代、掌中亜大陸を統一した煉朝セレス月華帝国首都セリカが転訛した地方。古来より、感情線河流域平野が育んだ豊かな穀倉地帯として知られる。
聖都ルイーンにはじまる〈黒鉄街道〉は、ニサン、そしてアイバーンからクロスソード間の難所〈剣の道〉を経て、サリカ地方のカレットからサリカへ至る。更に北東に伸びる〈黒鉄街道〉はガラハッドを経て、ドラグント大竜帝国へ入ると、〈黒竜街道〉と名前を変えながら、トゥーム、ランザードを経て、ドラキア大公国の首府で竜心都市ドランゲンハーツに至る。
サリカの西には、北都レオグラードを経て、紅郭都市クラムボンからロマールへ至る〈黄金街道〉が伸びる。東のルーファンを抜けると、ガヤン、カイロンなど感情線河流域の掌中平原へと至る。このように、サリカを起点に街道が広がる東西交易路〈竜の道〉の要衝として栄えたセレス風中原文化の中心地方である。
10〈リオン地方〉
先住民族大移動時代、神聖同盟を結んだ〈神聖の七雄〉の一角〈古リオン獅子王国〉に由来する地方。人差指山脈を挟んで南には、聖都ルイーンを擁する〈セイシア地方〉があり、南北百年戦争時代には、首府レオグラードは北都或いは軍都と呼ばれた。
東西に感情線河と〈黄金街道〉が横断し、古くから人差指山脈の豊富な黄金、銀などの鉱物資源の集散地として栄えた。
11〈ロマール地方〉
先住民族大移動時代の第一次〈両カストゥール王国〉のロマール人に由来する。セイシア地方の北西部に隣接し、青血朝革命(黄金樹朝)セイン神聖王国成立後も、聖河中流域の穀倉地帯を背景に栄えた。
火石をはじめ、魔鉱石を多く産出し、現在の魔法産業革命における工業地帯〈セインの金剛石〉の一角として、魔動機産業が盛んである。オレイオン地方やシリオン地方など西の泡沫海付属海〈歌謡海〉沿岸地方から、アルゴ聖船座都市同盟都市カプス、天幕都市シリオン、エレギオンと続く〈白銀街道〉を経て、古くから西方産舶来品がもたらされた。
また紅郭都市クラムボン、北都レオグラード、永遠の処女の都サリカと続く〈黄金街道〉を東に行けば、〈セレス月華帝国〉発祥の地〈掌中平原〉――中原地方に至る。このため〈白銀街道〉と〈黄金街道〉が出会うこの地方は東西文化入り混じり、独自の雰囲気を持つ。
12〈オレイオン地方〉
巨人伝説の巨石遺跡や花崗岩による建築物が多く、巨人の血を引くという先住民族系オレイオン族に由来する。泡沫海付属海である〈歌謡海〉沿岸のセイン神聖王国西部に位置する。
〈セインの金剛石〉の一角を成すリュッケル、ヴァルナードをはじめ、ペテルギアなどの都市を有する。特に〈聖雲寺拳法〉で有名な三星山は、超人派武僧兄弟団の根拠地として多くの武道家を集め、この地方は武を尊ぶ尚武の気風が強いと言われる。
13〈シリオン地方〉
先住民族騎馬民族系〈牙の民〉の一派シリオン族に由来する。泡沫海の付属海〈歌謡海〉沿岸地方でセイン神聖王国北西に位置する。
南は〈オレイオン地方〉と接し、東は〈リオン地方〉西は〈歌謡海〉に面し、北には〈沿海州〉がある。〈歌謡海〉沿岸のアルゴ聖船座都市同盟都市カプス或いは聖船の鳩伝説で有名なサンサラールから天幕都市シリオンを経て、エレギオンそしてロマールへと続く〈白銀街道〉が南東に走り、魔法工業地帯〈セインの金剛石〉の一角を成した。
地中海性気候の影響が強い沿岸部に対し、内陸部は遊牧騎馬文化の影響が強い。
14<人差指山脈地方>
その名前の通り、人差指山脈を中心とした地方。セリカが転訛したサリカを中心としたサリカ盆地と魔堡陣都市にして聖都ルイーンのあるルイーン盆地を隔て軍事的に重要である。
この山脈でソフィスト教開祖レイが神合成を果たしたことから宗教的にも重要な地方である。中心近くの七星連山には北都七聖寺があり、多くの巡礼者が集う。クロスソードとアイバーンを結ぶ剣の道は、聖道士や聖騎士の修行にも利用され、聖剣七十二峰とも呼ばれる。
また北都レオグラードとルイーンを結ぶ山道は、南北百年戦争時代、北都朝により、整備され、北都街道別名王剣街道と呼ばれた。
15<聖杯騎士団領地方>
聖法庁に属し、三神器騎士団の一角<聖杯病院騎士団>の騎士団領一帯を指す。神聖王国の最北端の辺境で、大竜帝国との国境に位置する。運命線河、海蛇運河、サマル河が合流・分岐するガラハ砦を擁し、軍事的に重要な地方である。
16<カノン地方>
カノン地方は、神足跡湖の北に位置し、北西にはサリカ地方、東はドラグンディア地方西は大竜帝国の国境と接する。バルディア中指山脈を源とする運命線河が神足跡湖を経てカノン地方を縦断し、東の大竜帝国の感情線河流域や華南と呼ばれるセレス月華諸国に通じる要衝でもある。気候は亜熱帯季節風気候に属する。




