フラグ?なにそれ?買い物袋?
るーるる♪るるるるーるるー♪(○子の部屋の音楽)
「ごきげんようみなさん。」
「私、ローズ・アサシンですわ。」
「前回はお見苦しいところお見せしてしまい、申し訳ありませんでした。」
「気を取り直して今回も始めさせて頂きますわ」
「それではP.Nウナギパイさんから・・・」
『こんにちはロールケーキさん』
・・・ピクッ
「おほほ、こんにちは(死ねばいいのに)」
『質問です。ロールケーキさんの髪についてるケーキはおいしいのですか?あじはどんなですか?教えてください!』
「食べられるわけありませんわ!!!」
ドゴッ!!!(セットに蹴りを入れる音)
ドガン!!!(セットが倒れる音)
「おじょー・・さま・・・」(控えていた執事が倒される声)
るーるる♪るるるるーるるー♪
「今日はこの辺で・・また次回お会いしましょう♪」
・・・次まともなのが来なかったら、便りを捏造しましょ・・・
・・・ケンがうちに来て2週間がたった・・・
特に厳しい訓練を課すこともなく、毎日、人語を理解させるために当てている。
「ちがう!!!なんどいったらわかんのよ!!」
「その発音の違いがわかんねーんだよ!!」
カラーとケンの言い合いも、もう慣れたものだ。そろそろあたしのところに飛びついてくる時間だ。
ガチャン!!・・・ドアが開く。
「コニー姉!!」そういってカラーが、その可愛らしい姿であたしのところに飛んできた。
「どうしたの?カラーまたケンがなにかした?」
「そうなの!あいつ自分が馬鹿で理解できないからってあたしに当たるの!ひどいよ!」
そう言うカラー。この二週間であいつは日常会話くらいなら、なんとか話せるようになった。毎日やっているのだからそれくらいは、とは思うが、『契約の首輪』を使っても意思疎通ができないモンスターもいることを考えれば、それは十分すごいことだった。
「そう、わかった。またあいつの首をキュッっとしめておくから、今日の締めにテストをやりに行って。ね」
「はーい」渋々、と言ったように今日もリビングに戻っていくカラー。実際、彼女の教え方もうまいのだろう。そろそろ仕上げに何かさせたいところだ。
「お嬢様」そう呼ばれて振り向く。レイがいつものメイド服姿で立っていた。
「なに?レイなにかあった?」そう尋ねる。
「実は、日用品が無くなりそうでして、町まで買いに行く許可を戴きたく参りました」
「そう。あたしの許可なんてなくても行ってもいいのよ」
「そうは参りません。お嬢様は現在、当家の当主なのですから・・・」
・・・父がいなくなって大分立つ・・・
いなくなった日のことはよく覚えている、レイが称号もちになった次の日、もう一体の称号もちトールと共に研究したい遺跡がある。と言って出かけていったのだ。父がいなくなることなど、よくあることだったので、あまり気にしていなかったが、出かけて一月たったある日、レイの『契約の首輪』が『戒めの首輪』に変わったのだ。
・・・戒めの首輪・・・
マスターが死亡、または、超長距離に行ってしまい、首輪に干渉できなくなると、女神が自動的にその権限を譲り受け、『女神が管理するモンスター』になる事で起こる現象だ。『契約の首輪』との違いは、成長の停止、技の威力の減衰、人に害する行動の抑制等色々ある。
・・・あの日は、すごく泣いたっけ・・・
昔を思い出し、少し涙が出そうになった。
「・・・お嬢様?」レイに声をかけられてハッとする。
「レイ・・・」
「なんでしょうか?」
「父さん・・・生きてると思う?」
・・・それは、ただの感傷だったと思う。生きてるなんてありえない。父はSランク調教師であり、モンスター学の権威でもあった。アホみたいな魔力を持ち、世界の裏側からでも『首輪』を維持できる・・・なのに・・・
「生きておられます」
はっきりとした口調・・・私は少し驚いた。
「何で・・・そう思うの?」・・・・問う。
「なぜ・・・ですか。私は『首輪』を通して、マスターと繋がっているので、理解るのです。」・・・と。実際、繋がっているのは女神様とだったが、私はそんなことは言わず。
「・・・そう・・・早く帰ってくるといいな・・・」と言った
「・・・そうですね」
青い空を見ながら、父の無事な帰還を祈った。
「お嬢様、それで、許可はいただけますでしょうか?」
思い出したように問われて「いいよ」と返す。
「ありがとうございます。では、明日にでも」そう言いながら夕食の準備に戻ろうとするレイ。
・・・!・・・いい事思いついた・・・・
「レイ待って!」とっさに声をかける「はい?」と答え、不思議そうな顔をする。
「何かございましたか?」
「あのね・・・」そういいながら、あいつのオロオロする姿を想い、ニヤニヤが止まらなかった。
・・・おつかい。それは一種の登竜門だ。幾多の試練が待ち受ける、恐怖の旅・・・
「そんなわけであんた、明日買い物行って来て」
そう、コニーに言われたとき、俺はとっさに反応できなかった。・・・なんだと?・・・
「一人で・・・か?」
「当然でしょ」
あたり前田のクラッカーよろしく、なんでもないように言うコニー。
「ちょ、ちょっと待ってくれよ!俺まだ会話が完璧にできないんだぜ。そんな俺が行っても間違ったもの買ってくるのがオチだ」
そういう俺に対し「間違ったら、もう一回行けばいいじゃない」というコニー。
・・・やばい・・・決定事項なのか・・・
「コニー姉!それいい!」
なんて、カラーちゃんも同意する。
「お願いしますね。ケンさん。助かります」「まかせてください!!!」反射的に答える。
・・・レイさんに言われるとつい気張ってしまう俺・・馬鹿だな・・・
「内容はあしたメモを渡しますので、頑張ってきてくださいね」
「・・・はい」
そんなわけで、おつかいに行くことになってしまった・・・
・・次の日・・・
「はい、これがメモです。」そういって俺にメモを渡してくれるレイさん。
「いってきます」町まで向かう俺。
少し鬱になりながら、歩き出す。
・・・誰にも声をかけられませんように・・・
そう言いながらしばらく歩く・・・歩く・・・町の門が見えてきた。
通公証ををみせ通してもらう。久しぶりの町だ。
「さて、どこから回るかな・・・」そういいながら商店が立ち並ぶほうに歩き出す・・・
・・・迷った・・・「あちゃー・・・」
そういえば、おれはものすごい方向音痴だったっけ・・・母譲りの方向音痴を発揮してことごとく道を間違い。ついた先は、薄暗い路地裏だった・・・
「・・・なぜだ・・・」頭を抱えて座り込む。
落ち着け・・そう自分に言い聞かせ。気分を落ち着ける・・・
チャリーン
目の前に硬貨が投げられる。おばあさんが気の毒そうにこちらを見て。「がんばって」と声をかけて行った・・・
・・・俺は物乞いじゃないのに・・・鬱が進行した・・・
「キャー!誰か助けてー」
どこかからか声が聞こえた。急いでそちらに向かうと、3人の若い人と3体のヒトガタのモンスターがいた。
「叫んでも誰も来ないぜ」
「きてたしても、魔人三体相手になんもできないしな」
そう言いながら、なかなかかわいいお嬢さんに近寄っていく男達。
・・・助けたほうがいいよな・・・
そう思って近づいていく。すると、俺に一番近いヒトガタがこちらに気がついた。
「何だ、お前」ヒトガタが俺に問う。
「正義の味方」と答える俺にそいつは・・・
「そうか、ならウチのマスターを止めてくれ。俺たちじゃ止められなくてな」そう返してきた。
・・・へーいいやつなのかな・・・
そう思い、真ん中の若いやつに声をかける
「待て!なにしてる!」
驚いた様子で、三人がこちらに向き直る。
「何だお前?」そう問われたので「正義の味方」と答える。
お嬢さんが期待のこもった目でこっちを見ている。
リーダー?が、俺に向かって言う
「さっさと失せろ。怪我したくなければな、ここにいる魔人三体は脅しじゃないぞ」
「そうか、俺ランク8だからなーああこわ。」
そういうと、やつらは笑いながら「馬鹿かこいつ」と言ってきた。
「あのなおっさん。何のつもりか知らないが、消えろ。さもなければ叩き潰すぞ」
「いいねぇ。ちょうど暇してたところだ。かかってきな」
リーダーが笑みを消し、一体の魔人にいけと命じた。
・・・魔人・・・
ヒトガタのモンスターで雷撃、エナジーボルトといった魔法攻撃や力技を得意としている。
ランク3以上の調教師が飼育を許される、結構強いモンスター。能力的には力、知力が秀でているが、素早さや防御力に難点があり、攻撃されるとすぐに沈んでしまう可能性がある。
俺は、小手調べのつもりで軽くけりを出した。フェイントのつもりで、結構ゆっくり放ったので、避けられてから・・・と思っていたが・・・
ゴカッ!・・ズズン!!!・・・
・・・当たってしまった・・・
しかも、泡を吹いている・・・
「おい!タロー!しっかりしろ!」
・・・犬じゃないんだから・・タローて・・・
「引き上げるぞ!!」リーダーの一言でタローを担いで走り出す。他二体の魔人。
帰り際仲間を担いだ魔人に「ありがとう」と小さく言われ「どういたしまして」と返す。
あっという間に見えなくなった。
「ふう・・・」一息ついて帰ろうとするところに・・・
「ありがとうございます!」そう言いながら女の子が胸に飛び込んできた・・・
・・・チチでけえ・・・
そんなことを思いながら、緩まる頬を必死に取り繕い。
「いえ、自分は当然のことをしたまでです」と返す。
「まあ、謙虚な方・・・」頬を赤くする彼女・・・
「では、自分は用がありますのでこれで・・・」そういって立ち去る俺。
「あの!せめてお名前を」
「名乗るほどのものではありません」そう言いながら路地に向かって歩き出す。
・・・俺かっこいい!!・・・そう言ってしばらく歩くと・・・
・・・お嬢さんがいるところに、戻ってきてしまいました(笑)・・・
つい筆が進み。書きあがってしまいました。
次回投稿は明日になる予定です。(今度はほんと)
・・・次回予告・・・
助けた女の子(巨乳)と一緒にショッピング!
これってデートじゃね?人生初のデートにテンション上がりまくり。
いい気分のところに女の子から
「ぜひウチによっていってください!」と言われ狼男に変身する30歳童貞。
遂に、童貞卒業か!!
そんな二人の後ろに3つの影が・・・「買い物そっちのけで何してんの・・アイツ」
・・・次回!もんすたーにっき!「執事?なにそれ?必殺技?」をみんなで観よう!!
・・・あー、やらかした・・・