表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/26

敗者?なにそれ?負債の事?

もう題名無視ですね。以降はタイトル予告は控えます。

 ・・・覚悟はしておかなくちゃ・・・

 

 「いやー、楽しみだな~」のんびり言うケン。

 昨日急遽、試合をする事になったと言うのに・・のんきなものだ。

 「あんた、準備とかしなくていいの?」

 いつもと何も変わることなく、行動するケン。誰だって一言いいたくなるだろう・・・だというのに・・。

 「ん?明日試合だってのに、今更準備もないもんだ」

 「せやね~。ダーリンの場合、特になんもあらへんよね」

 「明日死ぬかもしれない!・・って言えば、レイさんが夜のお相手とかしてくれないかな?・・」

 「ダーリン!ウチがしたるで♪」

 「・・・あ~・・・じょ、冗談だよ」

 「え~・・・」

 ・・・なんなのだろう・・心配するほうが悪いの?・・・

 「どした?コニー」

 「ふむ・・・あれやな!今日は、あのひ・・・」

 ドゴッ!ひゅ~ん・・・ドサ・・・

 「黙ってて・・・」 

 「ヒッ!・・・」ガタガタgt・・・「・・・あの・・コニーさん?」

 「・・・行くわよ・・・」「はい!」

 そう言いながら、闘技場を目指すのだった・・・

 

 「そう言えば、レイさんとカラーちゃんは?」 

 「二人なら妖精の里(同人誌即売会)に行ったわよ」

 「・・まじ?・・カラーちゃんの趣味全開の本が、多数並んでそうだね」

 「・・・そうね・・。レイ・・大丈夫かな・・」

 妖精たちに囲まれてうろたえるレイ。そして、それが本にされていく姿が容易に想像できる・・・。

 「恐ろしい・・・」

 「そう・・・ね・・」

 「????」

 理解してないリーベをほっといて(いつの間に戻った?)レイの冥福を祈った私達。

 そうこうしている間に、闘技場に到着。

 「今日も面白い試合が見れるといいな・・・」 

 「そうね。戦い方とか、勉強になるし」

 「せやな。もっと色々見たほうがええしな」

 そう言いながら、闘技場の観覧席に到着する・・と。

 「あ~!いたいた」

 「女王様!お待ちください!」

 騒がしい声が聞こえてきた・・。

 「ケンちゃ~ん!会いたかったわ!」

 「待って・・って言ってるでしょうが~」

 声のする方を見ると、予想通りの二人がそこにいた・・つまり、女王とネムルさんだ。

 「こんにちは女王、ネムルさん。挨拶回りは終わったんですね」

 「いやいや。女王様が『終わりにする!』と言い出しまして。仕方なく・・」

 「だってつまんないんだもの!」

 「姉さん・・・」

 「ま、しゃーないな」

 ・・・ん~。この人はケンの姉だからなぁ・・ま、当然か。

 「ところで、ケンちゃん。聞きたいことがあるんだけど・・・」 

 「ん?なに?」

 「あのね・・・・」

 そこまで言ったところで・・・

 

 「お待たせしました!!『大陸間対抗戦』三日目。第三回戦『北 対 南』を行います!」

 ワーーーー!


 と、アナウンスが入る。

 「あ~。また後でね」

 「ああ、ごめんね姉さん」

 「いいのよ。それより試合を見ましょ」

 ・・・なんだろう・・・・この時は、それでお終いだった。

 

 第一試合『スライム 対 グジラ』

 

 「ぷるぷるぷる」と、ふるえるスライムに対し・・・

 ズシーン!ズシーン!と歩いてくるグジラ。グジラは、見たまんまクジラだ。とても大きく、それが二足歩行している。水のように透き通った体をしており、水中では擬態しているのだろう事が分かる。

 カーン!試合開始の音が鳴る。

 すーー。と、スライムが息を吸い込み・・・ゴーーーー!! と、炎を吐き出す・・・しかし・・

 ザパーーーン! と、グジラがすでに津波を放っており、炎とともにスライムを押し流す。

 「ぷるーーーーーっ」

 流されたスライムは抵抗らしい抵抗もなく、闘技場の端に押し流された。

 「ぷ~る~」 と、目を回しているスライム・・そこへ・・

 ゴゴゴゴゴ・・・・とグジラが前転をしながら転がってくる。

 ぷちっ と、音がしたような気がした。

 平らになったスライムは、立ち上がることなく・・・グジラは悠々と、その勝利を唱えていた。

 

 『タマゴキャリー 対 カロン』

 

 タマゴキャリーは、卵を背負ったカバだ。二足歩行しているカバが、卵を背負う・・シュールだ。前回の戦いでは特に見せ場もなく、瞬殺されていた。

 カロンは杖を持っているのだが、ローブを被っていて体はよくわからない。前回は、主に魔法を使って相手を倒した。

 カーン!開始の音が鳴る。

 いきなりタマゴキャリーが、背中のタマゴを割りだした。

 「ああ、始めおったわ」

 「なにあれ?いいの?

 「いいんや。おもろいもんが観れんで」

 ガシガシわっていくと・・・段々と、カバの体が薄くなっていく・・・そして・・・

 「な・・・なにあれ・・」

 完全に姿が見えなくなると、別のモンスターが姿を現した・・・

 「あれが『タマゴわり』や。ああやって、ランダムで別のモンスターになる技でな。あいつの唯一の技で、運がよければめちゃくちゃ強くなる」

 「今回は?あれは強いの?」

 「ああ・・・あれにはカロンじゃ相手にならへんやろ・・・『ハデス』になっとる」

 そう、さっきまでカバだったのに・・今はとてつもなく大きなガイコツのモンスターになっていた。

 そのモンスターが、カロンを睨む・・・

 「ヒィ・・・」明らかにビビッていた。

 ハデスになったカバは、おもむろに手に持つ杖を掲げ・・・振り下ろした。

 ビカ!ゴゴゴーン!

 いきなり、ものすごい雷がカロンに落ちた。

 「ギャーーー!」 叫ぶカロン。続けざまに何発も落ちる雷。

 カロンが黒焦げになったのを見届けると・・・

 プシュー・・と、空気が抜ける音がして・・・気が付くと、元のカバに戻っていた。

 「変なモンスターもいるのね」

 「せや。ああいう、運任せのモンスターも多数いるんや。弱いおもてなめとったら、死ぬこともあるんや。注意しいや、ダーリン」

 「へいへい」

 見た目では測れない強さ・・か・・注意しないと・・・

 

 『イシュタル 対 レヴィアタン』

 

 イシュタルは・・・

 「うおおお!!前!前にいかねーと!」

 駆け出そうとするケンを、リーベと引っ叩いて座らせる。

 「座ってなさい!」「ダーリン!」

 会場の男性の何名かは、前でしっかり見ようと移動している。

 そう・・・イシュタルは、全裸の女性だった。

 正確には、全裸の女性が真っ赤な獣に跨っている。その獣は、7つの頭と10本の角を生やしており、いずれも凶悪そうだ。

 対するレヴィアタンは・・・すでに出現しており、じっとイシュタルを睨んでいる。

 「イシュタルか・・・嫌な奴が相手だな」

 「おお!レヴィアタン。命乞いかえ?今なら許そうぞ。我に勝てるのは、オリュンポスの連中くらいだからの」

 「・・・」

 カーン! 開始音が鳴る・・が・・

 両者とも動かない。

 「・・・どうした・・『イシュタル(勝利の女神)』の名が泣くぞ」

 「ハハッ。うるさいヘビじゃのぅ。さっさとかかって来るがよい。遊んでやるぞぇ」

 しかし・・・動かない・・・両者見合ったままだ・・

 「どうして動かないの?」

 「動けないんよ。イシュタルはカウンター攻撃が得意でな、レヴィアタンは隙の大きい技が多い。せやから、チャンスを狙っとるんや」

 そうして、しばらく待っていると・・・

 ザーーーー!ザパーン!

 レヴィアタンがいきなり、津波を仕掛けた!

 「ようやく動いたかえ」 そう言いながら、のんびり構えるイシュタル。

 津波がイシュタルに届いた・・・瞬間・・・

 ヒュッ! っとレヴィアタンの後ろに移動した・・そして・・

 ガーーー! 獣が咆哮とともに、角を刺す!

 ブシュ! と、音がしてレヴィアタンの首から血が出てくる・・・

 「なんじゃ、あっけないのぅ」

 覚めた目でレヴィアタンを見るイシュタル。

 「つまらん。興ざめじゃ」

 そう言って、角を引き抜き立ち去ろうとする・・・そこに・・ 

 「では、面白い物を見せよう」 そう・・声が掛かる。

 驚いて振り返るイシュタル・・・しかし・・

 ・・・ヒューーン・・・

 その姿は、イシュタルが反転しきることなく・・・真っ黒な穴に消えた・・・

 「驕れる者は、なんとやら・・だ・・」

 そう言って自身も水に帰っていった・・・

 

 「なに?いまの?どういうこと?」

 「まー落ち着き。今のはな・・・まず、イシュタルが『自壊の角』でレヴィアタンを刺したんや。『自壊の角』は文字通り、刺された者を自壊させる効果がある角でな、余程の事がないと防ぐことがでけへんのや」

 「ふんふん。それで」

 「で、どうやってかレヴィアタンはそれを防いで『次元の穴』にイシュタルを放り込んだんや」

 「『次元の穴』?」

 「せや。まあ『次元の穴』言うても、この世界のどっかに強制的に転移させるだけやけどな。まあ行ったら、よほど運が良くないと一両日中には帰ってこれへんけどな」

 「なるほど・・」

 「イシュタルのカウンター攻撃は、『攻撃反転』もあるからなー。あれが一番かもしれんな~」

 

 「第三回戦・・・勝者『西の大陸』!!」 

 

 決着が付き、私達は帰ることにした・・・そこに・・

 「ケンちゃ~ん。お姉ちゃんとお話しようよ~」

 「・・・ああ・・」

 げんなりしたように歩くケン。

 それを見送り、私は帰途についた・・・

 

 

あとがきです。

いつも読んでくださりありがとうございます。次回は二日後くらいになると思います。少々お待ちを・・・

次回予告!姉に呼ばれて付いていくケン。「あんたそろそろ童貞卒業したいでしょ?相手を用意したわ!」喜ぶケン。しかし、そこには恐ろしい罠が・・・

次回!もんすたーにっき「俺のターン?なにそれ?つまり姉のターン?」・・いい夢みろよ!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ