表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/26

家賃?なにそれ?勲章の事?

おひさしぶりです。

毎日見てくださってる方、おまたせしました!

・・・まだ、その時じゃない。だから、大丈夫・・・

 

 「そうですか。それは大変でしたね」

 そう言う『タイジュ・アサシン』こと、ヴァイオレットちゃんのお父さん。

 ここは、アサシン邸。

 先日、五日の時間を掛け帰り付いた私に、ケンが「アサシン家に報告に行く」と言うので、私も『マスターとして』一緒に来たのだ。

 「はい。本当に色々あって大変でした」そう言いながら苦笑する私。

 「お兄様もお元気そうで良かったです」

 「当然だよ。ヴァイオレットちゃんに会えるのに、カッコ悪いところは見せられないしね」

 その笑顔が十分に格好悪いと思うケド・・・ジト目で見ている私に、二人はまったく気づかないでお喋りしている。

 そもそも、アンタがおじさんに報告するの為に来たんでしょうが!!・・・

 そう思う私に、タイジュさんは笑顔で・・・

 「ふむ。修行は大成功だった・・・と言うわけですな。ケン殿もますます強くなって、試合も安泰ですな!」

 そう言ってワハハと笑っている。

 一応、女王との関係と女王から貰った『剣』と『魔力』そして『歪み』については伏せて報告した。ケンがそうした方がいいと、言ったのでその通りにしたのだ。

 まあ実際、大騒ぎになることが目に見えているのでしかたないか・・・

 「また何か必要な物があれば、何でもおっしゃってください。ウチで誇れるものは『ヴァイオレット』と『ローズ』くらいしかありませんがなぁ」

 「まぁお父様、お父様も十分に私たちの誇りです」

 「ありがとう」そう言いながら微笑むおじさん。

 「なに?このホームドラマは・・」ケンが良く分からないことをいう。

 「いいじゃない。親子仲がいいのはいいことよ」そう言いながら父を思い出していた。

 「それよりも、私たち?ヴァイオレットちゃん以外に、誰かいるの?」

 「あら、知らなかったの?『ローズ(まきげ)』がヴァイオレトちゃんのなのよ」

 「へ?・・・妹なの?ヴァイオレットちゃんが妹じゃなくて?」

 「そうなのよ・・・フシギよね~」ローズがお姉さんぽいのは、絶対ヴァイオレットちゃんのせいだ。

 「へー・・・そう言えば、妹がいるって言ってたもんな・・・」そう話している最中・・・

 バン!とドアが開き・・

 「ただいま帰りましたわ!お父様」そう言って、ローズが部屋に入ってきた。

 「おお!愛しのローズよ。お帰り」そう言うおじさんと

 「ローズ・・・ドアは静かに開けましょうね」そう言って静かに笑うヴァイオレットちゃん。

 「お・・・おねえ・・さま・・」なぜか後ずさりしている。

 「ローズ。お客様の前ですよ、挨拶なさい」おっとり言うヴァイオレットちゃんだが・・なぜか迫力がある。

 「は、はい。」そう言いながらこちらを見るローズ。

 「やほ。ローズお邪魔してるわよ」面白いことになりそうだ。と、思いつつ声を掛ける。

 「あら、貴方でしたの。何度もお誘いしたのに、ようやく来てくださいましたわね」

 「うん。今度の件で、タイジュさんにスポンサーなってもらったから」

 「そうでしたの。なら、これからは頻繁に来てくださいまし」

 「私はあんまり来ないけど、こっちのケンはよく来る事になると思うの。よろしくお願いするね」

 「そうですの。残念ですわ。で、その冴えない男は・・・」冴えない男・・・思わず笑ってしまった。

 「冴えなくて悪いな、俺はケン。一回会ってると思うが、よろしく頼むよ」

 「そうでしたかしら・・・覚えてなくてごめんなさいね。ようこそ当家へ、歓迎しますわ」

 そこまで話したところで・・・

 「ローズ・・・お兄様にその態度は・・・どうなのかしらね・・」「ひぃ・・・」

 そう言いながら、後ずさるローズの背中をむんずと掴むヴァイオレットちゃん。

 「少しあちらでお話しましょうか。旅先の話もあるし。ではお兄様、また・・」

 そう言いながらズルズルとローズを引きずって、ヴァイオレットちゃんは扉の向こうに消えた・・・「お姉さま・・ま・・・」バタン

 「はっはっは。相変わらず仲が良いなあの二人は」そう言うおじさんだが・・仲・・いいの?

 「さて、大会の話をしようか。次の月の初めに、南の大陸で行われるんだ。場所は北の町『ヴァルトオアーゼ』にある闘技場。ケン君は、フリー枠だから予備も兼ねて貰うことになる」

 「予備ですか。それなら楽で良いですね」

 「ケン黙ってて・・」

 「そうだね。しかし、Sランクの欠員が出たときの代りにもならなければいけないから、一概に楽とは言えないけどね」そう言って笑顔で続ける。

 「団体戦は補欠扱いだが、個人戦は別だ。フリーだから全てのモンスターのトーナメント戦に出ることができる。もちろん、ランクと相談しなければいけないが・・」

 「しかし、ケン君は最低ランクだ。だから、日程さえ合えば出られるだけ出てもらう予定だ」

 「え?全部に出るんですか?」驚きながらケンが聞き返す。

 「ああ、全部といっても日程がかぶっている所もあるから、正確にはランク6,3,2、Sの四つだ。しかし、体力的な問題もあるだろうから・・・」

 そう言っておじさんは、一息置いて・・・

 「Sと3に出てもらう」そう言った。

 「Sと3ですか。それなら、なんとかなりそうですね」・・・コイツは・・

 「いやいや、あのねケン。Sの意味分かってる?ものすごく強いんだよ!」

 「ああ、大丈夫だろ。Sって言っても色々いるしな」・・・確かにそうだけど・・

 「コニーさん大丈夫ですよ。ケン君なら初戦で負けることはありませんよ」

 「初戦だけ勝ってもしょうがないと思うんですけど・・・」

 「はっはっは。冗談です、まあ大丈夫でしょう」

 「まかせてください!」

 そう言って、わっはっはと二人で笑っている。

 ・・・はぁ、だめだ。・・

 「そう言えば、資金は足りていますか?必要ならお出ししますが・・」

 「いいいいいいいいいいいえ!もういりません!これ以上出して頂いても、お返しできません!」私は、慌ててそう返す。しかし・・

 「いいんですよ。返す必要はありません。今回の大会で勝って頂けるだけで、結構な額のお金が手に入りますし」そう言われてしまった。すると、ケンが・・・

 「そうですか。ありがたく頂いておきます」と言うので・・・

 「何言ってるのよ!」

 「いいんだよ。大人の事情ってやつだよ」なにそれ・・・

 「本当にいいんですよ。今回あなた方にお渡ししたお金以上に利益が出ますから」

 そう言われてはしょうがない・・・

 「分かりました。絶対に勝てるようやらせてもらいます」

 「おう、その意気だ」

 「あんたがやるんでしょ!!」

 そんなことを言っていると、ヴァイオレットちゃんが部屋に戻ってきた。

 「戻りましたお父様」

 「おかえり。今、大会のことを話していたんだよ」

 「そうでしたの、では昇格の事もお話しましたか?」

 「おお!そうだった」そう言っておじさんは・・・

 「今度の大会で、ケン君がSランクに勝てればお二人のランクを1に認定する事になったんだよ」

 「へ?なんですかそれ・・・」

 通常、ランク認定は3ヶ月に一回ある昇格戦で優勝しなければならない。ブリーダーは一回昇格すればそれがずっと続くが、モンスターの場合一体一体、順に上がっていかなければならない。

 つまり、新しいモンスターを育てる時はランク8から・・・となる。

 「えっと・・・それっていいんですか?」

 「うん。協会のほうには話を通したし、勝てば認定書が届くよ」

 はぁ・・・いいんだろうか・・

 「それも、大人の事情ってやつだな」

 わっはっは・・・と二人で・・・

 「さて、そろそろ帰ります」・・・とケン。

 「そうか、大会まで少ししかないが頑張ってくれ。応援にはできるだけ行こう」

 「ありがとうございます」

 「お兄様頑張ってくださいね」

 「ああ、まかせてよ!」

 「それじゃぁそろそろ、ケン行くわよ」

 「はいはい。ではまた」

 そう言ってアサシン家を後にする・・・

 ・・・大丈夫だろうか・・・大会・・・

 

 

 ・・・しごきといじめは紙一重だ!・・・

 

 「ぐおぉぉぉ・・・」

 「がんばーケン~」

 俺が今何をしているかというと・・・

 

    〇 

   <㊥>

    П 

 こんな感じで、魔力の制御をしているのだった。

 「カラーちゃん、なんかコツとかないの?」

 「な~い」・・・そっか。

 そもそも、何でこんな事をしているかと言うと・・・この世界で言うところの『普通の使い方』ができないからだ。

 

 ・・・魔力・・・

 魔力とは普通、世界に干渉する力を指す。地水火風・・・世界に流れる物に干渉して、現象を起こすのだ。ココでいう『普通』とは、魔法のことであり、現象を引き起こすの事だ。

 

 「頑張んないと日が暮れるよ~」・・・そう言うカラーちゃんは、監視と称してぶ厚い本(中に薄い本が何冊か入っている)を広げて読んでいた。

 そうは言うが、『空中に火を起こせ』なんて不可能ではないのか?異世界とはいえ、俺には俺の理論がある!!

 「はいはい、無理じゃないよ~。ほら!」

 そう言ってカラーちゃんは、指先から火を出して見せた。

 「これくらいなら、結構できるモンスターは多いよ」

 「そっか~・・・ふむ・・」

 火を起こす概念が、俺の中では固まりすぎているんだろうか?試しに・・・頭を空っぽにして、指先に火がある・・と、イメージしてみる。

 ボッ!

 「おお!ついた!」

 「やったじゃんオメデトー」

 カラーちゃんが一切こっちを見ずに、祝ってくれた・・

 「ありがと」一応返す。

 「んじゃ次は水ね」 ペラッ 

 そう言いながら読書続行中のカラーちゃん・・・

 「ふぅ・・・」さっさとやるか・・・そう思って水を出す事に集中する・・・と・・・

 「キャーーーー!」バリン!

 甲高い声と破砕音。

 「何をやっているのですか!」レイさん声。

 「あ~またやってるね・・・」 ペラッ

 「ああ・・・そうだね」

 そうなのだ。バルゴーちゃんが来てから、最近はずっとこうなのだ・・・

 バルゴーちゃんは、女神様の分身であるリーベちゃんの護衛と俺の補佐の為についてきたのだが・・・何にもできないのだ。

 ずっと森で暮らしていた為、世間を知らず、一般的な家事等でも文明的なことが一切ダメなのだった。

 当然、お金を稼ぐ事もできないのでこの家に住む条件として・・・家事一般を手伝う事・・になったのだが・・・

 バリーン!ガシャン!「キャーーー!」

 ・・・これが普通なのだった。

 まあそれでも、料理等生活する為に絶対必要なスキルは高い・・・とのことらしいので、意外な事にレイさんの評価は高かったりする。

 「ケン。手が止まってるよ」

 そう言われ、制御を再開する・・・ジャー・・あ、でた。

 そんな感じで、大会まで修行する俺であった・・・

 

あとがきです。

また出張で、しばらく更新できなくなります。ごめんなさい

次回予告!いよいよ大会・・ではなく移動になります。会場は南の大陸です。

今回は、みんなで行く予定です。南は森の大陸と呼ばれています。

大会は・・・多数のモンスター戦を予定しています。見たい組み合わせがあれば、感想かメールで受け付けますよ。

・・・次回!もんすたーにっき「森?なにそれ?かんじゅーす?」・・・カイカン!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ