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祝福で呪われて七度目の転生!今度こそ風の聖女を護りたいのに、あほの子に育って俺を邪魔してくる  作者: 笹色 ゑ


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11 課題? か、だい?

 メイドを初めて10日ほど。朝のお勤めで出すお茶は難しい顔をしつつも毎回飲んでくれている。少しは美味しく入れられるようになっているのだろう。


 美味しいとは言ってくれないが、元々ヴァーナードはそんなことを言うタイプではない。


「そういえば、課題は進んでいるのか」


「ほへ、課題?」


 あくる日の朝、茶を飲み切ったヴァーナードがそんなことを聞く。


「お前、まさか手をつけていないのか?」


「か、だい?」


 単語の理解をしたくない頭脳が、色々キャンセルしてよくわからない。


「はぁ、夜に確認するから、準備しておけ」


「かだ、い」


 ガクブルしている私を無視してヴァーナードが仕事に行ってしまう。


 案の定、その日の夜、私の課題を見てヴァーナードにはため息をつかれた。お昼休みに少しだけ手をつけたものの、すっかりさっぱり忘れていたのは見透かされ、頑張ってやった部分もやり直しを喰らってしまった。


「お前は、どうして勉強が嫌いなのに学校に行きたいなんて言い出したんだ」


「ふぅえ、もっと楽しいところだと思ってた」


 兄二人は学校に行っていた。


 長男は真面目に勉強して何だかキリッとして帰ってきた。次男は音楽の才能を褒められたと自慢していた。


 二人とも行っていたから学校に行くのが普通だと思っていたのもある。


「それに、お友達ができて、楽しいと思ったのにっ」


 実際にはぼっちを謳歌することになった。


「みんな、なんだか私とは話してくれないし、よく話しかけてくれる男の子とかは家の事情で学校辞めちゃうし」


 年度が終わる前には、誑かしてテストの問題を見せてもらったとか、コソコソ言う悪口も耳に入るようになっていた。


 カンニングを器用にできたりテスト問題が事前にもらえたなら、こんな苦労はしていない。


「友達が欲しいのか」


「ヴァーナードみたいに、いつも誰かと一緒にいる人にはわかるまいっ」


「あれは、仕事の関係だ。研究課題の補佐役として許可してもらった部下だ」


「……友達じゃ、ないの?」


「はぁ」


 ため息をつかれた。つまり、ヴァーナードもボッチだったから私を構ってくれていたということだろうか。


「ユナ……私の義母妹でいいなら、紹介できる。来年度は特別進級が許可されたから同じクラスになるはずだ」


「妹? 前に言ってた子?」


「ああ」


「恋人じゃなくて?」


「違う。言っただろう、ユナは認知されていないから平民だ。私とは血の繋がりは半分あっても正式には兄弟ではない。私は卒業してしまったから、学内では庇護できる貴族階級のものがいたほうがいいと思っていたところだ」


「……私が、守ってあげたらいいと」


「代わりに勉強を教えるように言っておく」


「もう、私には教えたくないと」


 いや、ヴァーナード先生は厳しいからこちらからお断りなのだが、ちょっと悔しい。


「私では嫌なのはアリアだろう」


「お、教えてもらってて、嫌とかは言わない」


 そっと視線を逸らしておく。


 それにどうせ私は出来の悪い生徒だ。


「ユナは少し性格がキツイからか友達か少ない。アリアが友達になってくれるならば助かるんだが」


「お、友達」


「ああ」


 婚約破棄してやると言った婚約者に妹を友達として紹介されるのはどうなんだろうかとバカな私でも自問してしまう。


「無理にとは言わない」


「会ってみないと、お友達になれるかなんて、わからないから」


 誘惑に負けた。


 だって、学校でお友達と仲良くしてみたい。一緒に食堂でご飯食べて、教室移動の間もお喋りして、教科書忘れたら見せてもらいたい。





ヴァーナードのアリアを「護る」はあえて「守る」で漢字を変えています。



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