着手
新たな門出を迎える私と彼
君を信じすぎたようだ。
君を高く評価しすぎたようだ。
何処か儚く消えてしまいそうな君と、地の果てで這うような僕との恋路。あの日から僕たちの関係は始まった。
桜満開の季節に、新たな人生のスタートに胸を高ならせ一歩歩み出す大学入学式。私は心躍らせてスーツのネクタイを閉める。前日彼はLINEが来た。彼は大学の学部学科も同じかつ、高校も一緒だったが、あまり多くの接点はなかった。高校の時共通の友人を介して知り合いその時に連絡先を交換していたが、私は忘れていた。
(LINEのメッセージ)
・(彼)明日入学式一緒に行って隣座ろう
・(私)いいよ〜時間11時よな?なら〇〇で集まってそ っから一緒に行こ
・(彼)わかった〜
彼は女の子のようなルックスで身長も低い、細身で何処か闇を抱えているような人だ。そんな人から誘いがきた私はどこか少し嬉しかったのかもしれない。
○○駅で双方の親と私たちが合流し、会場まで歩いていると、私は口を開いた 『大学に知り合いおらんよなーどうしよほんまに』『えー、別に僕と友達やしそんなに張らんでも良いんじゃない?』彼の返答は高校生の時から大きく変わっており、私は少し戸惑った。高校生の時はいつも愛想が悪く、あぁ、うんとかしか言わなかったあの子がこんなに話すのにも驚いたし、話し方も何処か別人のように私は感じた。
式は厳かに終了した。すごかったのは、キリスト教系列の学校で壮大な音楽と讃美歌が流れ、私は終始息を呑んでいた。式後大学から駅まで歩いていると、サークルの新歓が私に声かけてきた。『お兄さんかっこいい!テニスとか興味ないですかー? ビラだけでも受け取ってください〜!』なんとも言えなかった。なぜなら私にだけ勧誘が来たからだ。彼もスーツを纏い、いかにも新入生なのに。少し髪色が茶色くて、セットしていた私にだけあの女は声をかけてきたのだ。ひどい世の中だ。見た目だけで人を選別している。大学生の何か薄っぺらい、物を見たような気がした。そのあと私たちは親もいたので解散した。私は母と姉と昼食を食べてそのまま帰宅した。
数日後
式から1週間程度経った時、大学生の待ちに待ったイベント[新歓]がやってきた。私は彼と大学に赴き、様々なサークルの勧誘に誘われた。私も彼も音楽が好きで、彼は音楽の才能が飛び抜けてある。ギター、ピアノ、ドラム、ベースなど彼に音楽を語らせたら横に出るものはいないくらいその才能に長けていた。一方私は歌が大好きで大学でバンドが組みたいと思っていた。ギターもある程度弾けるし、バンド一緒にやろうという話もしていた。彼はサークルではなく、部活には確定で入部すると言っていた。そのくらいすごい人なんだなって改めて感じた。新歓にもたくさん参加した。私は軽音意外にも何個か新歓に行き、友達もたくさん出来たが、彼は私と一緒にしか新歓に参加しなく、あまり友達が出来ていないように見えた。『なんで新歓もっといかんの?』『別に行きたいとも思わんし、部活と()と一緒にサークル入れればいいから、そんなにパッションない』『うーん、でも新歓でできる友達おるし、友達作りのためにいったらええやん』『いや、別に()おるし全然興味ない〜』彼の発言には何か突っかかるところばかりだ。普通の友人に語りかける発言は通り越しているし、かなり違和感があった。そんな違和感を感じながら、私と彼はギターボーカルとリードギター、そしてベースにS、キーボードにN、ドラムスにRという友人を迎えて[9]というバンドを結成した。ここから私たちの大学生活に彩を与えてくれるような気がして、忙しかった新歓も終わりを迎えた。
どうも!初めて投稿させていただきます!
Tです!なかなか文章を書くって難しいですね。
拙い文章ではございますが、ご容赦ください!
評判がよければ、また続編を投稿させて頂きます!