第八話 希望の光を探す僕
起きた、おはよう
二日目、今日は拠点を中心に周りを探索してみる事にした
目印をつけながら、大体拠点に帰れるようにしながら探索した
昨日より死亡フラグが濃くなっているのを感じる
やはり、長居をするのは危険なのだろう
何体か普通のゴブリンと戦ったが、基本問題なく倒せた
ついでにゴブリンが持っていた武器を奪っておいた
今使っている武器の消耗が激しかったので良かった
後、一つ階段を見つけた、階段は上を向いている、だが、何故か死亡フラグが濃かった、今いる階層よりも
これはどういうことだ、下に行くほどモンスターが強くなるだろうし、上に出口があるのは当然、なのに上に行くと死亡フラグが濃くなる……
「つまりこの階層に、このダンジョンから生きて脱出する事ができる何かがある、という事か?」
俺はとにかく、死亡フラグが薄い所を探し続けた
だが、特に何も見つからず、成果は0だった
取りあえず、寝る事にする、これで2日目は終わり
「っと、ふぅ、どういう事だ?死亡フラグが薄い所はあらかた探したんだが……」
おかしい、もう後は死亡フラグが濃い所しかない、そりゃあ日によって変わるがおかしい
一か八かで濃い所に突撃してみるか?いや賭けが過ぎるし、その煙を越えた所に希望があるなら、そこへの道は薄くならないとおかしいから有り得ない
「まぁともかく、この拠点は死亡フラグが見えないし、ここにいれば安全……」
ん?いや待て、よくよく考えると、このダンジョン内で死亡フラグが無いとかありえるのか?
周りにはモンスターがウジャウジャいる、小さな洞窟と言っても普通なら中に入ってくることもあるだろう
「この拠点に何か仕掛けがあるのか?」
そう思いつき、俺は拠点中を調べた壁を触ったり、押したり色々
すると……
「なんだこれ、何か、あるぞ……」
壁の一つだけ微かに色が違う所、それがわずかに光って見えた
そこをぐっと指で押してみる、すると、大きな音と共に、壁が動く
「なんだこれ」
明らかに居住スペース、机もあって棚とかもあって、いくつか他の部屋に通じるであろう扉もある
そして、真ん中にベットがある、そして、そこでもぞもぞと何かが動くのが見える
「ガオオオオオ」
後ろから明らかに人のものではない叫び声が聞こえる
「クソッさっきの音で気づかれたか」
足音が近づく、そして、洞窟の前に来て、中を覗く
それは俺の姿を見つけた様で、俺を見た瞬間全速力で俺を襲う
だが、俺は焦ってはいなかった
俺の元に黒煙は無く、黒煙が包んだのは、その化け物、オークだったからである
「煩い」
その声と共に、俺の隣を何かが駆ける
そして、ほぼ同時のタイミングでオークの首が落ちる
「あんた誰」
彼女は振り向いて、俺の方を見た後、そう言った―――