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ウラオモテ   作者: チョコバナナ
1/2

俺、参上!

         1 俺、参上!(1)

   

  「モテる」とは?

 異性などから大いに好かれ、人気があること。それはつまり人間が人生に一度は願う事だ。モテれば学校での青春を謳歌でき、社会に出ても人間関係など上手く行く。 

恋愛、友情、これ程簡単に手に入れられるモノは無い。

人がどれほど頑張っても手に入れられないものを軽がると手に入れていく。

 例えば、運動が苦手でも

 「あの子運動が出来ないのもギャップだよね!」

 悪い事をしていても

  「あの子がするはずない」等

自分で頑張っている訳でも無いのに自分のコンプレックスまでもを軽々と突破していく。

 これほど不条理な事はない。

 

 ただし、モテ過ぎればどうなるだろう?

どのような事がおきるだろう?

 「モテる」と『モテ過ぎる』は訳が違う。

   

   コレは『モテ過ぎる』俺が生んだ

    逆襲の物語だ。




  


桜の花が俺に爽やかな音を立てて落ちる。

俺は一歩一歩を踏み締めながら歩く。

 「今日から待ちに待ったオタク生活のスタートだぜ!」


  俺の名前は武田英二。こんなオタク見たいなメガネをかけ髪が長い俺だが、実の所俺は超イケメンだ。父は元パリコレモデルであり、母は元アイドル。俗にゆう美の申し子ってやつだ。

 小学生の頃俺は街を歩くだけで声をかけられるほどだ。小学生だぞ?

 

 そんな生活を送っていた時、母が出したオーディション『美少年コンクール』という何ともありそうでなさそうなオーディションに応募して、グランプリを取り、たまたま偶然居合わせた海外のスカウトマンが俺をスカウトし中学三年間だけの契約をし、

おれは海外にパリコレのモデルとして活動していた。

 俺は周りにチヤホヤされすぎてラノベを読むだけで「そんな本は読むな。」「オシャレに向き合いなさい」等と言われ続けてきた。

そのせいで俺は自分の好きな時間を好きな様に使う事が出来ず、オタクとしての日々を送る事ができなかった。

 良くラノベであるだろう?モテ男キャラはオタクという概念が存在しない事が。

 その逆も当然然り。

オタクにモテるという概念は存在しない事だ。

 オタクになれば俺の事を知らない人は

俺に見向きもしないだろう。

という事は、誰にも邪魔されずにとても有意義な高校生活を送れるという事だ!

    ハッハッハ   俺天才

そして、俺は決めた。高校では必ずオタク界の

「純血の牙」(ブラッディ・ファング)に

なると。

 「ヘヘッ、決めちまったぜ。」

 俺はまたしてもカッコ良く決めちまった。

 「キーンコンカンコーン」

おっと。入学式に遅刻するオタクのラノベ主人公などあってたまるものか。 足速におれは学校へと向かう。


  「入学生の皆さん、おはようございます。「海王高校」へのご入学おめでとうございます。」

  「海王高校」通称『海高』は色々なスポーツや同好会、芸能活動等、幅広い分野で活躍している人が多く、エリートが多く集う学校だ。

だが、しかし1番の魅力と言えばやはり!

全国でも随一を誇る図書館がある事だ!

俺は必ずここに置いてあるラノベとイチャイチャしながら三年間を過ごす事が楽しみの

1つでもある!

  

    「〜〜〜〜この三年間で何を目標としますか?」

 

  「うんうん、校長の話長くね?」

 俺の学校紹介の間に話終わっていてくれよ。ラノベならもうクラスで担任の先生が話しているところまで行っていてくれよな。

こうして俺の高校生活が始まった。


   

  「うっひょー!この隅っこの席で

誰にも話しかけられずに生活が送れるのか!!最高かよ。」

 「グヘヘ、グヘッ、グヘヘ」

俺は笑みを浮かべる。この笑い方は俺の好きな漫画『原田のゴキブリ』という主人公の笑い方を真似している。


 「おい、お前」

はい、出ました。王道パターンの陽キャ軍団のお出ましだ。

 こんな時は、陽キャのア○ルにクッパのツノを差し込むのが1番だが、やめておこう。

 「・・はい?・・」

俺は最善の策、「はい?」を選んだ。

「おまえってオタク?きっしょ死ねば?笑笑。」

  

    ぶるぶる。

「ごめんなさい・・・。」    ハゼキ

言われたのは俺ではなかった。隣の櫨木だった。

 「危ない・・、巻き込まれる所だった。

  俺のオタク生活が崩れるところだったぜ。ナイス!櫨木!」

 俺の恩人だ。いつか借りは返す。

(よしっ・・・、逃げるぞ!またな櫨木!)

 

 「お前みたいなのが海王に来るんじゃねぇよ。汚れちまうぜ。なぁ!皆んな!」

 「だよね〜。マジキモいわ〜」

 「同じクラスとか恥ずかしいわ。」

それに乗っかる周りの連中。他の人は見て見ぬフリやヒソヒソ話しながら笑っている。


 (何だこれ?こんなラノベ展開あって良いのか?助けてやれよ)

 まともに中学を出ていない俺は疑問に思った。現実にこんな展開がある事に。

   

     ぁ〜ダリィ。

「おい、櫨木は何もしてないだろ?やめてやれよ。」

 俺は口走っていた。

 (しまった!)

俺とした事がこんな事にしゃしゃり出てしまった。サヨナラ俺のオタクライフ・・・。




 なぁ〜〜〜〜〜〜んてな!

こんな事もあるだろうと俺は準備していた。

 俺って天才。いくぜ!   はぁ!!

 「俺は死に○りをして・・・。」

 「誰?お前。きっも。」


  すみません。調子のりました。


  「おい、もう行こうぜ。こっちまで

   キモくなるわ」

  「そうだな笑笑」

  ギャハハ

笑いながら去っていく陽キャ軍団。

 背を見せた瞬間に俺はギャリック砲を撃とうかとも思ったが、今回はやめておこう。


   「ありがとう武田くん」

  「イイよ別に。てか、英二でいいぞ?」

   「うん!!助けてくれてありがとう!英二君‼︎

   良かったら僕のオススメのアニメ教えるよ‼︎」

 そう言って櫨木はニコニコとアニメを紹介してきた。

  (これは・・オタク友達が出来たと言う事か!)

 こうして俺はオタクライフ初めての友達が出来た。

頑張ります。

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