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8 脱獄者と色気の魔王


『このあたりだ』

『了解やす!』


 地点の近くに到着したようだ。

 この時にすでに邪王龍は少し疲れているように見えた。ランドルの百キロ地獄のせいだろう。ビー玉を離して着地すると邪王龍は肩をボギッボギッと鳴らした。



「よし。そろそろ来るぞ」


 少し大きめの木の陰に隠れて様子をうかがっていた。


『待ち伏せやすか! 主の苦手なやつやすね!』


 思い出すのは邪王龍が人間の姿になるきっかけになったアノ戦闘の直前。アノ時の邪王龍は「これが終われば自由になれる」と夢見て”連呼青年化”していた。


「苦手なわけじゃない!! 相手が遅いだけだ!」


 邪王龍もあの時の乱れた心を思い出したのか、全力で否定した。



『あ! 見えたやす!』

「しっ! ランドル声デカいぞ」

『どうせアッシの声は聞こえないやす』


 ランドルに一本やられた邪王龍。すごく悔しそうな顔をしていた。



 ランドルが見つけたのは二人。


 赤茶色の長髪の少女と、”(くだん)”。


『ほおお! 女のほう、すごいデカい胸がピョンピョン跳ねてるやすよ! 長いスカートも擦り切れておいしそうな太股がぁーいでっ!』


 邪王龍の正義のチョップが下された。


「ランドル、そんな子に育てた覚えはないぞ」

『そんなこと言っちゃってやすぅー。主だって凝視しているじゃないやすかぁー?』


「俺はただ目が見えないだけだ」


『見えなかったんやすか!?』


 衝撃の事実。ランドルは『もったいないやすねぇー』と憐みの目を向けていた。

 おそらくこの視力の低下も封印のやり過ぎが原因だろう。視力も目の筋肉が司っているため、目の筋肉すなわち運動能力が失われれば目が見えなくなる。その点、聴力がまともなのは不幸中の幸いだった。



 邪王龍はランドルの情報を信じて記録晶石のありかを推測する。


「多分お前の言うその女がアノ石を持っていると思う。ランドル、取って来い」

『だからアッシは犬やすか⁉ 嫌やす! あの後ろで追いかけてる奴超強いやす!』


 ランドルは主の命令を一向に聞かなかった。


『あの”件”。魔王の牢獄(エクストラダンジョン)の魔王やすもん。確か……ヌデオやす!』

「”あの件”と言われても全く見えないんだが……とりあえず魔王がいるってことだよな?」



 未だにはっきり見えない邪王龍は無意識に少しずつ前に進んでいく。


『ああ! 主! もう隠れてないじゃないやすか!』


 ランドルが必死に服の裾を口で引っ張るが邪王龍はどんどん近づいて行ってしまう。



「早く、逃げて下さい!!」

「あ、見えた」


 少女の大声と同時に邪王龍はぼやけながらも二人のシルエットを認識した。



『主、どうするやすか?』


「……あの娘は命名すると”色気の魔王”だな」

『今頃やすか!』


 邪王龍もコクンコクンと頷いて少女をぼんやりとみていた。



「ああ、対策? そんなの、尋問一筋……………………」


 急に邪王龍はバタッと地面に倒れた。


「だ、大丈夫ですか⁉」

『あ、主⁉』


 ランドルは少しの間心配したが、邪王龍の頭の上に浮遊する魔力弾をみて察した。


 邪王龍は以前のようにすべての運動能力を犠牲にして魔力弾を生成したのだ。


『……死なせないように手加減だけはお願いやすよ』


 聞こえているかはわからないが一応忠告しておいた。



 ブシュンと風を切る音ともに、魔力弾は高速で枯れ木をなぎ倒していった。魔力弾に気が付いたのか、ヌデオは足を止めたがもう遅い。


「えっ? ええええええ⁉」


 枯れ木は少女をも巻き込みながらバタバタと倒れていった。



 魔力弾が二人の周りを一周して帰ってくると、じわっと邪王龍の体のなかに入っていき、しばらくするとピンピンして立ち上がった。


 邪王龍は数歩歩いて少女を見下ろす。


「ようやく見つけたぞ。盗撮野郎」


 邪王龍の声音(マジトーン)で言った。普通の人間からすれば怒っているようにも見えるだろう。しかし、邪王龍はこのまま脅迫し続けた。



「早く動画を寄越せ」


 何かがプチっと音を立てた気がした。



「私の大切な動画は……みんなのものです! だれにも渡しません!!」


 どうやら少女の堪忍袋の緒が切れる音だったらしい。

 それに邪王龍は思わず誤解を生む発言をしてしまったと後悔した。これではただの動画泥棒だ。



「誤解だ! 俺は肖像権が侵害されているから言っただけでな!!」

「あなたが何を言っているのかは分かりませんが、どんな理由があったとしても渡しません」


 猫のようにシャーッと威嚇している少女。



(しょうがない。あまりやりたくなかったが、アレをやるしかないな)


 邪王龍は息をいっぱいに吸った。


『主、まさかアレを……。やめるやす! どうせ主が傷つくだけやす!』

 

 ランドルの忠告を無視して言った。



「俺が、邪王龍なんだよ!」



「……嘘ですよね?」

「違うやぁぁぁい!!」


 案の定、心に傷を負った邪王龍。涙目になりながら次の策を練ることに集中しようとしていた。


『本当に邪王龍なのか?』


 後ろで少女と同じように倒れているヌデオが口にした。


「ああ、一発で信じてもらったことは一度もないがな」


 墓穴を掘ってより悲しくなってきたので、話題転換。



「お前も元魔王の牢獄(エクストラダンジョン)組だろ? あの地獄から自由になれたのにどうして色気の魔王襲ってるんだ?」

「も、もしかしてそれ私のことですか?」


『俺はあそこから脱出してきただけだ』

『脱獄者だったんやすね』


『それにあそこから出たところでこの容姿では自由なんてなかった。だからここの森に住み着いた』

『意外と悲しい話やす……』


 ランドルも共感したのだろう。人間になじめない容姿というものは存在する。ものによっては追放もありえる。この件もその一人だろう。


『ここは退屈だった。その時にこの娘を見つけた』

『色気に負けたんやすね?』

『そんなわけないだろ』


 殺気をもってランドルを睨みつけた。悪魔や魔王だとしてもみんながみんなランドルのような不純な心をもっているとは限らない。それを偏見で言ってしまったランドルは失態を犯してしまったのだ。



「なぜ黙り始めたのですか?」

「お前には関係ないことだから、とりあえず早く動画寄越せ」

「絶対あげません!」


 どうしても離す気がない少女。木の下敷きなのでこっそり奪うこともできないようだ。



 ヌデオの相手はランドルに任せて、邪王龍は自分の世界に入って色々検討してみることにした。


(盗むか、砕くか。または説得か……。説得はできそうにないな……)


『あのぅー、主ぃー、ひとついいやすか?』

「ん? なんだ?」


 こういう話し方のランドルは大抵良くないことを言う時だ。嫌な予感がする。




『ヌデオ、怒らせちゃったやす(テヘッ★)』


『おのれ!! おのれぇぇぇ!!』


「……おおぉぉぉぉい!!」


 

 まさかのランドルの大失敗。ヌデオは雄叫びを上げながら枯れ木に抗い、立ち上がろうとしていた。



「一体何が起こっているのですか??」


 念力が聞こえない少女はずっと疑問符のまま地面に寝そべっていた。


「アレ、嫌な感じがします。本当の邪王龍というのなら大規模魔法みたいなもので倒せないのですか?」

「俺は魔法は使えない」

「私のお仲間ですね」

『アッシら全員魔法使えないんやすか!!?』


 魔法は教養があってからこそ使えるもの。森籠り娘と牢獄籠り龍とビー玉籠り野郎の三人の引きこもりには到底使えないものだった。


「でも……………………魔力なら使える」


 すると、突然邪王龍も少女と同じように自ら寝転がり始めた。


『主⁉ こんな時になにしてるやすか!! 死んだふりが通じる相手じゃないやすよ⁉』


 ランドルは主の不可解な行動に怒りそうになったが、頭の上に浮遊する小さな魔力弾を見て察した。


『まったく、ちゃんと話してほしいやす』


 いつものように文句を言いながら邪王龍の体を浮遊させた。




「あの、全然状況がつかめないのですが……きゃっ!」


 少女の真上にのし掛かっていた木が急にバキンッと瓦割りされていた。魔力弾が少女の上をプカプカ浮かぶ。どうやら魔力弾が少女の上の枯れ木を真っ二つにしたようだ。



『あいつも運べってことやすか?』


 当然返事はないが、『そうに決まってるだろ』と言っているような気がした。


『しょうがないやすねー。今回はアッシの責任でもありやすし』

「うわわ!」


 少女の体が邪王龍と同じように宙に浮かんだ。


『あー、あー、聞こえているやすか? 色気の魔王』

「え? 誰の声ですか?」


 少女は動揺したままだった。

 念力を少女にも聞こえるように加工したようだ。魔力の消費は早いがこれで世話が楽になる。


『暴れるなやすよー』


 ランドルは名乗ることなく、


「きゃあああぁぁぁ!!」


 か弱い少女に三十キロ地獄を味わらせた。少女は叫んでいるがまだ”三十キロ”なのでなんとかなっているようだ。



 もう一つ、バキバキッと音が鳴った。


『その娘は俺のものだぁ!!』


 ランドルのせいで怒り狂ったヌデオはとうとう立ち上がり、四つん這いの姿勢になった。先程の鬼ごっこを見た限り、これが彼の走るスタイルなのだろう。しかし隙は多かった。


『があぁっ!』


 不意にヌデオを魔力弾が襲った。力いっぱい振るわれた邪王龍の魔力弾はかなりのダメージのはずだ。しかしヌデオはコテンと倒れただけで目立つ傷はつかなかった。


(チッ! 手ごたえがしないな)


 盲目、難聴の中、攻撃を行っている邪王龍は魔力の気配と経験のみで遠い敵と戦っていた。




『やるな! だが俺の本気の速さを侮るなよ!』


 ヌデオは四つん這いの状態から赤子のようにおぼつきながら二本足で立ち始めた。


(この魔力の流れは……アイツ、二本足で立てたのかよ……。というか人間の体で四つん這いとか辛いとか思わなかったのか? ビジュアル的にもキツイし……)


 色々気になるところもあったが、そこは緊急事態に備えた最終形態的な感じで思考を完結させた。


『それだけでは終わらないぞ! 我が魔力を糧とし我を素早くしてみせよ<魔王限定命令・強化(マスターコマンドU)>』


 詠唱を終えたヌデオが一気に森の中を駆け抜ける。


 ヌデオのいう通り、二足歩行になった途端、見間違えたように速くなっていた。その上、なにやら魔王限定命令(マスターコマンド)なんて魔法もかけたのだ。もはや踏みしめる一歩一歩で小さな地震を起こしているほどだった。


 走り続ける牛人間の目の前には真逆の方向から迫る魔力弾の姿があった。しかし、軽々と避けられてしまう。


(早く策を考えないと追いつかれる)


『ハハハ! ゴブリンの癖によくやるヤツだ!』


 ヌデオの大きな念力が空気を振動する。それはランドルや邪王龍の皮や色気の魔王にまで届いていた。


『ん?』


 もちろん、ランドルは違和感に気が付いた。邪王龍がゴブリンであるはずがない。それならば……。


「どうかしたのですか? 今、ブルッと寒気がしましたがそれと関係があるのですか?」

『ちょっと黙ってろやす。暇なら頑張って主を起こせやす!』


「えっ? お、起きてくださーい」

 少女は恥ずかしそうに呼びかけたが、全く目を覚ます気配はない。


『おーい! ゴブリン主!』

 ランドルも大念力で呼びかけた。その声は空気に、魔力に響いていった。それはヌデオにも聞かれているだろう。だからわざと”ゴブリン”と言ったのだ。そして、邪王龍にも届いていた。


(……この魔力の乱れは、念力? 魔力の性質的にランドルのものだ。何かあったのか?)


 当たりそうもない魔力弾での応戦を中断して魔力を再び体に戻した。


「どうした?」


「あ、帰ってきました!」

 なにやら少女はうれしそうに微笑んでいたが、こんな状況なのでシカトする。


『主、ゴブリンくさいやす』

「こんな時に何言ってんだ! お前が俺に吐いたせいだろ⁉」


(そういう意味じゃないんやす……。気づいてくださいやし……)


 ランドルはヌデオに伝わらないように一生懸命暗示しようとしていたのだ。邪王龍は一瞬ネタをぶっこんできたと思ったが、ランドルの落ち着かないようなそわそわした雰囲気を感じ取って察した。


「了解」


 ランドルはパッと明るい顔をした。


「俺がしっかり”色気の野郎”を持ってる。お前は存分に百キロ地獄をやれ」

『はいやす!』


「あの……百キロ地獄とは何ですか?」


 心配そうに見てくる少女。邪王龍はにっこりわらっていった。


「その名の通り、”百キロで引きずられる地獄の大移動”のことだ」

「ひえぇ」


 想像するだけで泣きそうになる少女。そんな少女の手を邪王龍が握った。


「(私を勇気づけようとしてくれているのですね)あ、ありがとうございます!」

「ああ、体がバラバラになったら困るからな」

「へ?」


『逝きやすよ!!』

 

 邪王龍はもう一方の手でランドルの尻尾のビー玉を握った途端。



 三人は一瞬でその場から姿を消した。


『なに⁉』


 それもそのはず。すでにヌデオが目視できる範囲を超えていた。しかし彼は走り続けた。三人のいる的確な方向へ。



『なんでこっちだと分かったんやすか⁉』

『魔力察知能力が高いんだろう。でもおかげで解決策が見えた。一回降りるぞ』


 ランドルは急ブレーキをかけて止まった。


「なぜ止まったのですか? まだ追われているかもしれないです」

「それを撒くためにやるんだ」


「何をですか?」


 邪王龍はフッと笑った。



「ランドル。少女に向かって血を吐け」


『「…………………………ふへ?」』


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


『どこに行った! 隠れても無駄だ。俺にはお前らの居場所がわかる。早く出てこい!』


 ヌデオは三人の魔力の気配がする近くまで来ていた。


 ガサガサ。


 ヌデオの後方から草が揺れる音がした。


『見つけた。お前らの魔力!』


 目を光らせて走ってくるヌデオ。


「ランドル! もっと早く走れないのか?」

『はーはー、もーつかれたやすー』


 声がする方を目掛けて飛び掛かるヌデオ。そこには地面がなかった。


『な、なんだとぉぉぉ!??』


 ヌデオは三人をとらえることなく、谷底へ落ちていった。


 そこにはヌデオに抱きかかえられそうになって焦ったランドル()()いなかった。



「どうやらうまくいったようだな」


 木の陰から邪王龍が現れてきた。


「ほ、ほんとに引っかかっちゃいましたね」


 少女も反対側の木の陰からひょこっと血塗れの姿を現した。



 この作戦のトリックはこうだ。


 一度地面に足を付けた時に作戦会議を開いていた。


『あの魔王は主のことをゴブリンと呼んでいたやす。ということはあいつは主に付着したゴブリンの血液の中の魔力で判断したやす』


「ということはアイツは目が見えないで魔力察知に頼っているヤツってことだな」

『あれ、どこかで聞いたことある体質やすねー』


 邪王龍は無言でランドルの口の中に手を突っ込み、綿を引きちぎる。


『ぎゃあああぁぁ‼ アッシの血肉があああぁぁ!!』



「俺に案がある」


「第一に下準備として少女にランドルの腹の中のゴブリンの血をぶっかける」


 そうすることで邪王龍と同じようにゴブリン臭に紛れることができる。ゴブリン臭というのは嗅覚に限らず、魔力の感じ方までも狂わせる。ヌデオの目的である少女を隠したことでほぼ作戦は完了だ。


 第二にヌデオの攻略法として魔力弾でぶったたくという選択肢があったが、前にヌデオを攻撃した時に押し飛ばせはしたが思いのほかダメージが少ないため現実的ではない。それに体をランドルに預けたままでは捕まる可能性が高まってしまう。


 そのことを考慮して、


「ランドル囮大作戦だ」


 つまり、牛人間から逃げ惑うランドルを邪王龍と”色気の魔王”は高みの見物する作戦だ。


『嫌やす!』

「誰のせいでこうなったんだ?」

『……わかったやす。ただ、今度からはアッシもそう脅迫するやす!』


 そのほかにも問題は残る。


「色気の魔王を隠せたとしても明らかにゴブリンの匂いがきつすぎる」

『あーあ、臭いのはどうしようもないやすねー』


「でも、見せかければいいんですよね?」

「お、”色気の魔王”が頭を使ったか!」

「いい加減その呼び方止めて下さい!」


「ごほん、私に提案があります」


 少女が出したのは例の記録晶石だった。


「これを囮に持たせて、収録された黒髪の人の声を流します。もちろん、違和感のない会話に私が編集します」

「よし、じゃあ、ランドルはこれと適当に話してろ」

『り、了解やす』


 ランドルは自分の演技が心配だったが何も言わなかった。


「で、とどめは……あそこに落とす」


 邪王龍が指差した先には魔力が無力化されるポイントがあった。そこは大きな谷だった。 


『魔王が落ちたぐらいではビクともしないと思いやす』

「いいえ、あの谷底にはおじさまが用意した対魔王用のトラップ系魔道具が設置されています」

『このねーちゃん、何者やすか!?』


「まぁ、とりあえずこれで作戦会議終了。ってことで吐け。”色気の魔王”は悲鳴を上げるなよ」

「鬼」

『これが鬼畜のやり方やす』

「魔王のやり方と言え」

()やすけどね』


 ……………………


 無事作戦が成功したようだ。


「それにしても一件落着ですね」

『そうやすね』


 ランドルは記録晶石をくわえて帰ってきた。


「フフ、ハハハハハ!」


 すると急に邪王龍が笑い出した。


「どうしたのですか? そんなに嬉しかったのですか?」


「お前はまだ気が付かないのか! お前は記録晶石を手放し、俺の使い魔に渡した。それなら俺は盗撮動画を手に入れたことになるんだよ‼」


『はいこれ返すやす』

「あ、ありがとうございます」

 

「おぉぉぉぉぉい‼」


 ランドルは記録晶石を少女に返した。折角の邪王龍の目的達成のチャンスをなきものにしたのだ。


『これはちゃんと説明して取り返すべきやす!』


「おのれ! おのれぇぇぇ!」


 邪王龍はひどく嘆き悲しんだ。


「牛人間化してしまいます‼」

『大丈夫やす。多分遊んでいるだけやすから』


 使い魔に無下に扱われる邪王龍であった。


ありがとうございます!


タイトルを長くしました!


次はバトルがないかもです。しかしちゃんとイベントはいれるつもりです。

次はできれば12月5日の夜(時刻は未定)に投稿予定です。

一日で書き終えるのはハードスケジュールでした……。わたくしめにすこし時間をください。

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