試験会場〜試験開始〜
俺達が着いた試験会場は、控え会場より更に開けた場所になっていた。
「ここでやるのか?」
俺が試験会場を見回すと、四角いマスでいくつにも区切られていた。
「お!? 次の受験生が来たか! こっちまで来てくれ!」
試験官の腕章を付けた男性に呼ばれて、男性の方へ向かった。
「俺は試験官のスイバだ。早速だが試験の説明をさせてもらう。ここで各試験官と戦ってもらい、君達の実力をテストさせてもらう。武器、魔法何でもありだ! 全力で俺達試験官に挑んでくれ! 試験官を倒す試験ではないが、……まぁ、試験官を倒しても構わないぞ!」
試験官を代表して話したスイバの言葉に、他の試験官は笑っていた。
「ここの会場は、四角いマス毎に強力な魔力障壁が展開されているから、他の会場の魔法が飛んでくる心配は無用だ。……それじゃ、順番を呼ばれたものから、試験官に着いて行くように。」
スイバの説明を終えて、試験官の雰囲気が真剣なものへと変わった。
「……200番は俺とやるから、そのまま待っててくれ、201番!」
俺の担当はスイバになるのか。
アイリスは、番号を呼ばれて他の試験官に着いて行った。
「おし! 皆んな着いて行ったな。待たせて悪かったな。俺達はそこの会場でやるぞ。」
俺は、スイバに先導される形で会場に入った。
「武器は必要なら最初から出しておいてもいいぞ。試合開始の合図で始まるぞ!」
スイバはそう言うと片手剣を取り出した。
スイバの言葉に俺は頷き、片手剣を取り出した。
「……いい武器持ってんな〜。それじゃ始めるぞ。……試合開始!」
スイバは、武器を構えてはいるが攻めて来なかった。
……受験者の実力見る前に、試験官に倒されたら実力見れないもんな。
……甘い気もするけどね。
「ふっ!」
俺は、地面を思いっ切り蹴り、スイバに詰め寄り、剣を振るった。
「な!?」
スイバは辛うじて反応し、剣で俺の攻撃を防いだ。
……流石に試験官に選ばれた人があれで終わったらどうしようかと思ったが。
「らぁーー!」
スイバは剣に力を込めて、俺の剣を弾いた。
「……速いな。」
スイバが驚きの声を上げ、再び剣を構えた。
「“風刃”」
俺は剣に風属性を付与し、剣を横に振り、風の刃をスイバに放った。
「“風刃”」
スイバも剣に風属性を付与し、剣を横に振り、俺の放った風刃にぶつけた。
凄い風が吹き荒れ、お互いの風の刃が消滅した。
「……俺の風刃と同等の威力とは、……驚いたよ。」
どうやら、俺の攻撃はスイバに認められたようだ。
「今のやり取りだけでも、君は合格に達しているんだが、……まだ全然本気じゃ無いんだろう? 今度は俺からも攻めるから、もうちょっと付き合ってくれ。……“風槍”」
スイバはそう言うと、風属性の槍を10本作り出した。
「……“土盾”」
俺は多めに魔力を込めて、土の盾を作り上げ、スイバの風槍を全て防いだ。
「やるね。」
スイバは再び風の槍を作り出した。
……今度は、槍1本に魔力を集約したか。
俺は、土盾では貫通されるかも知れないと考え、土盾を解除した。
「今度はどうするのかな? “風槍・回転」
スイバは、更に風槍に回転を加えて威力を高めた。
俺は、片手剣から草薙剣に持ち替えた。
「“変形・刀”」
俺は、変化属性を使用し、草薙剣を刀の変形させた。
「“嵐形態”」
更に、俺は風と雷属性を身に纏い、更に刀にも風と雷を纏った。
俺は腰を落とし、刀を持つ右手を後ろに引いて刺突の構えを取った。
スイバから放たれた風槍が地面を抉りながら、俺に向かって突き進んで来た。
「奥義“陽光桜”!」
俺は、後ろに引いた右手を体を使って、高速で前に突き刺した。
俺の切っ先からは、刺突の威力に加えて、風と雷が吹き荒れ、スイバの風槍を搔き消し、スイバの後ろの魔力障壁を貫いた。
「……は?」
スイバは目をパチパチして、後ろを振り返り、魔力障壁に穴が開いているのを見ると、腰を抜かして地面に両手を着いた。
俺は、スイバに近づいて手を差し伸べた。
「すいません。ちょっと威力を間違えました。」
俺はスイバを立たせて謝った。
「い、いや。……文句無しの合格だ。」
スイバはそう言って、俺に右手を差し出して来た。
「……よろしくお願いします!」
俺は、スイバの手を取り握手した。
後で分かったが、俺の放った奥義により、後ろで試験をしていたリンドウが危なかったそうだ。
……すまん。
合格しました〜!
サクラは、色々と技が増えました!たぶん




