入学試験前〜受付〜
遅くなりました(^◇^;)
本日も閲覧ありがとうございます( ^ω^ )
俺達は、無事に入学試験を受けるための受付に到着した。
長机がいくつも置かれ、多くの列が完成していた。
「適当に並ぶか?」
俺達は、比較的列の短そうな受付に並んだ。
「入学試験って、こんなに受験者が居ても1日で終わるもんなのか?」
俺は受験者の多さにそんな疑問を抱いた。
「試験自体は、試験官と戦う仕組みね。受験者が魔法や武器で攻撃して、どの程度の実力か見るだけらしいから、そんなに掛からないみたいと聞いたわ。」
カトレアが答えてくれた。
「……試験官は大変ですね。これだけの受験者を相手にするのは。」
アイリスは試験官の苦労を想像して苦笑いしていた。
「本当よね。」
カトレアもアイリスに同意していた。
「あの!? さっきは本当に助かったッス!」
後ろから声を掛けられ、振り返ると長槍の青年が後ろに立っていた。
「災難だったね。」
俺は、青年に返事をした。
「オイラ、リンドウって言いますッス!」
リンドウと名乗った青年は、青白の髪と瞳の小柄な細身の容姿をしている。
「俺はサクラ、こっちはアイリスで、こっちはがカトレアだ。」
俺は、アイリスとカトレアを紹介した。
「……。」
リンドウが固まっていた。
「……どうしたリンドウ?」
俺はリンドウに呼び掛けた。
「オイラ、こんな綺麗な女性達、初めて見たッス!」
リンドウが、アイリスとカトレアを見てそう言った。
アイリスとカトレアは、照れ笑いを浮かべていた。
暫く、リンドウと雑談していると俺達の番が回って来た。
「次の方〜。お名前と出身国、使用武器、魔法の適性属性が分かる方は属性も記載して下さい。」
受付に用紙を手渡され、俺は用紙を全て記載して、受付に渡した。
「それでは、Cの200番になります。このまま奥に進んで、控え会場でウォーミングアップして試験をお待ち下さい。」
受付に番号札を貰い、アイリスとカトレア、ついでにリンドウを待って、皆んなで奥の控え会場に向かった。
控え会場には、既に多くの受験者で一杯になっていた。
「うう〜。オイラ緊張して来たッス。」
リンドウが控え室内でウォーミングアップをしている他の受験者達を見回していた。
「程良い緊張は、有った方がいいけど、緊張し過ぎると本来の動きが出来ないぞ。」
俺はリンドウに忠告し、肩を叩いた。
「お、おお、オッス。」
……大丈夫か?
俺達は、順番が回って来るまで、準備運動や素振りをして体を温めていた。
……実際の戦闘で、ウォーミングアップなんかしてる暇ないんだよな。
俺が考え事をしている最中に、アイリスとカトレアが互いに武器を構えて模擬戦をしていたようだ。
「ふ〜。」
アイリスは息を吐き出して、呼吸を整えた。
「やるわね。その盾が本当に厄介ね。」
カトレアは、薙刀をネペンテスに戻してアイリスに声を掛けた。
「カトレアの薙刀もかなり鋭いよ。」
アイリスは、カトレアに近づいて声を掛けた。
アイリスとカトレアを囲むように、人集りが出来上がっていた。
「すげぇーー。」
「何だよあの動き!」
「やべぇーーな!」
「俺とも手合わせしてもらいたい。」
「お姉様ーー!」
「う、美しい!」
「ハァハァハァ!」
……なんか中盤以降、変な奴らな気がするんだが?
「な、なんスカ今の!? 2人はこんなに強いんですか!?」
リンドウが驚愕しながら声を掛けて来た。
「まぁかなり強いと思うよ。……でも、全然本気じゃないぞ?」
……2人が本気でやりあったら、周りに被害が出るだろ。
「サクラも体動かしとく?」
俺にアイリスが声を掛けて来た。
「じゃぁ、軽くやるか。」
俺はアイリスに答え、片手剣を取り出した。
俺は、5分程度アイリスと剣で打ち合い、体を温めた。
「さっきより、激しかったな?」
「ここに来る意味あるのか?」
「名のある剣士なのか?」
「カッコイイーー!」
「美男美女!」
「イケメン!」
「ハァハァハァ!」
……外野がうるさいな。
こっちに構わず、ウォーミングアップしたらどうなんだ?
「マジっスか!? さっきより凄いッスよ! サクラッチもめっちゃ強いんスね!」
……サクラッチって、俺のこと?
リンドウは、物凄く興奮していた。
「あなた、かなりやるアルね。」
「……どうも。」
俺がリンドウと話していると、横から先程の赤色のチャイナドレスの女性と白髪に青色のチャイナドレスを着た女性の2人が声を掛けて来た。
……赤チャイナは元気があって、青チャイナは大人しいタイプだな。
「それ程でも……アルよ。」
「……。」
「冗談だよ。沈黙で返すのは酷いと思うよ!」
俺は、ちょっと茶目っ気を出してふざけて返したのに、無言とは、……何てノリの悪い赤チャイナだ。
「まぁ、無言はワザとアルよ。私はボタン、こっちはウメアルよ。」
赤チャイナはボタンと名乗り、青チャイナを指差してウメと紹介してきた。
「ボタンと、……ウメアルちゃんね。俺はサクラ、こっちが……。」
「アイリスです。」
「カトレアよ。」
俺、アイリス、カトレアと挨拶を交わした。
「オイラは、リンドウッス! さっきはありがとうございますッス!」
リンドウも2人に自己紹介した。
「よろしくアルね。……って、サクラ君、あなたワザとやってるアルね? こっちの子は、ウメって言ったアルよ!」
ボタンが、俺の言葉をちゃんと聞いていたようだ。
「ボタンのアルよが、新鮮だったから、……ごめんねウメちゃん。」
俺はウメちゃんに謝った。
「……いいえ。気にしてませんから。」
ウメちゃんは、首をコテンとして、微笑んで応えた。
……何この子? 凄いイイ子だ。
「サクラって意外とこんな事言うタイプなんスね。」
リンドウが予想外だと言う表情をして呟いた。
「……たまに、あるのよね〜。」
アイリスが苦笑いして答えていた
「……リンドウも緊張解れただろ?」
俺はリンドウに笑顔を向けた。
「……そうッスね!」
リンドウは先程のやり取りで、いい感じにリラックス出来たようだ。
「受験番号Cの200番から210番の方〜試験会場へ移動して下さい!」
俺達の順番が回って来たようだ。
「行くか!」
俺の言葉に皆んなが頷き、俺達は試験会場に向かった。
次は、いよいよ試験開始です( ̄^ ̄)ゞ
リンドウ→8月31日他数日の誕生花
花言葉は、正義、誠実、悲しんでいるあなたを愛す。
ボタン→中国の国花候補
7月24日の誕生花、花言葉は、風格と富貴
ウメ→梅、1月11日の誕生花
花言葉は、気品、忠実、忍耐




