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入学試験前〜トラブル?〜

明日の投稿予定前倒しです。

 俺、アイリス、カトレアは、世界冒険者騎士養成(WAKT)学校への入学試験を受ける為に、モンテアルバン王国に来ていた。


 俺達の前には、高い外壁に囲われた広大な敷地が広がっていた。

「ここが学校か?」

 俺が疑問に思うのも仕方ない事だと思う。

 俺のイメージしていた学校より、数十倍の広さがあったのだ。


「……大っきいねぇ。」

 俺の横に居たアイリスが呟いた。

 アイリスは19歳になり、神々しい輝きを放つ金髪を腰まで伸ばし、顔立ちは出会った頃の可愛い顔から、誰もが振り返るような美しく綺麗な顔立ちになり、スタイルはモデルの様な体型で、上半身には存在を主張し過ぎな程の双丘がそびえ立っている。


 ……大っきいねぇ? ……何がって聞くなよ!

 受験者の男達が、アイリスに見惚れて立ち止まっていた。

 ……見てんじゃねぇよ!


「……どこが受付かしら?」

 カトレアが周りを見ながら呟いた。

 確かに、これだけ広いと受付場所を探すのも一苦労だ。


 カトレアは俺と同じ15歳になり、艶のある紫色に白色が混じったロングヘアーを、白地に水色の刺繍がされたリボンで結んでいる。

 アイリス並みのスタイルで、胸も同い年と比べれば大きい方である。

 出会った頃は、幼いながらに大人の雰囲気があったが、今では妖艶という言葉がよく似合う女性になった。

 ……カトレアの方も多くの男性受験者の視線を集めていた。


 俺自身は、……身長は170センチになり、体格は中肉だな?細マッチョに近い感じだ。

 カトレアと出会った時から使用していた、変身(チェンジ)により、金の短髪に金の瞳をしている。

 因みにだが、カトレアには入学前に俺の本当の姿と王子だったことやアイリスがメロヴィング国王の娘であることは説明してある。

 ……話が逸れたが、俺も女性受験者から視線を集めていた。

 ……まぁ、こんな美人二人と居たら気になるよね。


 それにしても、本当に多くの受験者が来ているな。

 俺は周りを見ながら、2人に声を掛けて受験者が流れている方へ歩き出した。


「なんだ、そのふさげた格好は!?」

 不意に怒鳴り声が聞こえたので、声の方へ目を向けた。


 皮の鎧を身に付け、長槍を持った青年と、何処かで見覚えがある様な目付きの悪い青年が向かい合っていた。

 ……長槍の青年1人に対して、目付きの悪い青年の方には付き人なのか二人の青年がいたことから、1対3の喧嘩のようだ。

 ……喧嘩というか、いちゃもんかな?


「オイラふざけてなんかないッスよ!」

 長槍の青年が言い返していた。


「ここは、選ばれた者が通う所だ! 貴様の様な貧乏臭い田舎者の来る所では無い!」

 目付きの悪い青年が罵声を浴びせ、他2人も同じように罵声を発していた。


 ……ここに来る奴も色んな奴が居るんだなと俺は感じた。


「ちょっと! その言い方はあんまりアルよ!」

 俺が仲裁に入ろうとした所で、真っ赤なチャイナドレスを着て、頭の左右にお団子ヘアーの凛とした女性が先に声を上げていた。

 その女性の後ろには、白髪ショートヘアの小柄な女の子が付いていた。


「なんだ貴様は!? 女は黙っていろ!」

 目付きの悪い青年は、女性達に怒鳴り散らした。


「そんな事で絡むなんて小者ね。」

 女性に馬鹿にされたのが気に入らなかったのか、目付きの悪い青年がネペンテスから刀を取り出して、斬りかかった。


 女性はバックステップで距離を取った所、目付きの悪い青年が闇属性の魔法球を放った。


 ……おいおい。入学試験前にこんなドンパチやってもいいのかよ?


 女性が何かしようとした所で、赤色のツンツン頭をした細マッチョな青年が間に入り、トンファーで魔法を地面に叩き落とした。


「女の子に乱暴するなんて紳士じゃないな。」

 細マッチョな青年が、目付きの悪い青年を睨み付けた。


「チッ! どいつもこいつも俺の邪魔ばかりしやがって!」

 目付きの悪い青年は、悪態を吐いて立ち去るかに見えた。


 しかし、体を半回転させ、闇属性の魔法の刃を細マッチョな青年に飛ばした。


 俺は瞬時に、細マッチョの前には割り込み、右手の人差し指に光の魔法を集めて、闇属性の魔法の刃を打ち消した。


「なっ、なんだと!?」

 目付きのの悪い青年は狼狽えていた。


「「「!?」」」

 喧嘩の仲裁に入った3人が、目を見開いて驚いていた。


「こんな所で、アホなことやってんじゃねぇよ!」

 俺は睨みながらそう言った。


「くそっ! 覚えてろよ! 行くぞお前ら!」

 そう言って、目付きの悪い青年らは立ち去った。


「助けてくれてありがとうッス!」

 長槍の青年が、助けに入ったメンツにお礼言った。


 皆、適当に言葉を返し、受付があると思われる方へ歩き出したのだった。


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