表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
81/241

ギルマスへの報告

 サクラ達がEランクのギルドカードを受け取った後のギルドでは、受付嬢のアロニアがギルドマスターの部屋を訪ねていた。


 コンコン


「マスター。アロニアです。」

 私は、ギルドマスターの部屋をノックして名乗った。


「どうぞ。」

 私のノックにギルドマスターのクフェアが応えた。


「失礼します。」

 私は扉を開けて中に入った。


 部屋の中には、赤のロングヘヤーに紫の瞳をしたスレンダーな女性、ギルドマスターのクフェアが椅子に座って、書類に目を通していた。


「何かあったのか?」


「クフェア()()()! 聞いてよ! 凄い新人の子達がいるのよ!」

 私は、ギルドマスターであり、私の姉であるクフェアに詰め寄った。


 冒険者や他の人が聞いている可能性のある場所では、話し方に気を遣っているが、二人きりの時は、家と同じ様に砕けた話し方にしている。


「新人? ああ、あの3人の子供のことか?」

 クフェアは記憶を辿り、数日前に冒険者登録に来た3人を思い出した。


「そうなんだよ。初日にCランクのオオバコを瞬殺した男の子のパーティーなんだけど。今日は、薬草採取依頼で魔力草の採取に行っていたの!で、さっき帰ってきたんだけど、毒草とか余計なものなしで、魔力草50本だけを持って帰って来たの!」


「ほぉー。それは凄いな。鑑定眼持ちなのかな。」


「多分ね。……でも、それだけじゃないの!なんと、土猪(スエロハバリー)」を3匹も仕留めてきたのよ!」

 私は、あの子達が魔物を倒してきてことを報告した。


「何!? 子供がか? しかも三匹だと! ……誰か付き添ってたのか?」

 クフェア姉さんが凄い驚いてる。


「誰も付いて行ってないわ。さらに、男の子のサクラ君って子がいるんだけど、あれは将来絶対かっこよくなると私は見たね! サクラ君は、ネペンテスを持っててね! なんと、サクラ君はそのネペンテスから魔物三匹を取り出したのよ!」

 私は、サクラ君の将来有望性をクフェア姉さんに伝えた。

 だって、サクラ君絶対かっこよくなるもん。

 ……私が後10歳若かったらな〜。


「……アロニア。そんなネペンテスが有る訳無いだろ。夢でも見たんじゃないか?」

 クフェア姉さんが私のことを、残念な人を見る目で見て来た。


「姉さん!? 何よその目は! 本当のことだもん! 朝だと思うなら解体中の土猪を見てきなよ!」

 私は、クフェア姉さんの態度にプンスカ怒ってやった。


「……アロニアがそんなに怒るってことは本当なんだね。……そんなネペンテスを持っているなんて、何者なんだ?」

 クフェア姉さんは、サクラ君に興味を持ったみたいだ。


「詳しくは知らないけど、サクラ君のパーティーの一人は、キャトレイ辺境伯の娘さんのカトレアちゃんだから、キャトレイ辺境伯なら何か知ってるんじゃないかな?」

 まだギルドに来て数日だから、プライベートに深入りしてないのよね。

 ……少しずつサクラ君を攻略して上げるわ。

 私は頭の中で、サクラ君ってをどう手玉に取ろうか考えて、舌舐めずりをした。


「アロニアがその顔をする時は、良くないこと企んでるな。……子供でありながらそれだけの実力があるんだ、訳ありなんだろう。あまり詮索してやるなよ。」

 クフェア姉さんは鋭い目付きで私を見ていた。


「は〜い。善処しま〜す! お姉さんは悩める子供の味方で〜す。」

 私は敬礼して、クフェア姉さんの前から足早に立ち去った。


 長居すると、説教が始まっちゃうからね。

 早く明日になって、サクラ君来ないかなぁ〜。


「全くあの子は。……それにしても気になるな。」

 クフェアは、サクラ達の行動に目を光らせようと決めたのだった。

クフェア→7月11日他数日の誕生花

花言葉は、家庭愛、見事、立派などです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ