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トレーニング《歩行》開始と魔法書《基礎編》

 毎日の高速ハイハイ訓練により、体全体が鍛えられた為か、俺は8ヶ月にして、ついに、物に捕まらなくても一人で一歩を踏み出して歩けるようになった。


 そんな俺の勇姿? を見て両親が感動して号泣していた。


 父さん(王様)なんか、

「うぉー! サクラが一歩歩いた! 歩いたぞ!」

などと大声出して喜んでいた。


 その横で母さん(王妃)も喜んでいた。


 俺も嬉しくなってつい、

「アッ! アッ! ダァー!」

 翻訳「ついに! この日が! やったどー!」

奇声を発した。


 これからは、ハイハイに加えて、歩いて歩いて歩きまくるぞ!


 幸せは歩いてこない! だから歩いて行くぜ! 歌詞は違うけど、こんな感じの歌があった気がするな!


 こうして、俺の日課は、ハイハイとウォーキングになった。


 歩けるようになったけど、まだバランスを取るのが難しく徐々に距離を伸ばしていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 だいぶ歩けるようになった俺は、城の中にある図書室に歩いてきていた。


 抱っこされたまま、この部屋まで来たことがあるが、自力で来たのは初めてだなぁと、そんなことを考えながら本棚を眺めているとあることに気が付いた。


 本のタイトルを見ていたが、タイトルの文字が読めるのだ。


 俺は不思議だなぁ〜と思いつつも、この手の小説にはよくある翻訳機能かなんかがあるんだろうと1人で納得していた。


 便利だし、得した気分だ!

 俺は本のタイトルを眺めて、魔法書《基礎編》と書かれているものを手に取った。


「アッ! アッ! ダァ〜アッ!」

 翻訳「神様から聞いていた魔法! 俺にも魔法を使える時が! 早く使ってみたい!」


 ……本を読むこと数時間、俺は魔法書《基礎編》を本棚に戻して、マイベッドへ戻ることにした。


 ……魔法書《基礎編》によると、属性のない人間には魔法が殆ど使えないということが書かれていた。


 ……厳密に言うと使えないこともないのだが、例えば“火”の属性持ちは少ない魔力で高い威力を発揮出来るのに対して、属性無しでは、多くの魔力を消費し、威力も低くなるため、殆ど使えないそうだ。


 俺の場合は、魔法が使えない可能性が高い上に、高燃費&低排出になってしまう。


 まぁ可能性が無い訳ではないので訓練あるのみだ!


 魔法書《基礎編》には魔力の鍛え方等は載っていなかったが、魔法の仕組み等が書かれており、“火”の魔法を使いたければ、“火”をイメージして、体の内側から力を練り出して変換すればいいとのことである。


また、技名などを叫ぶとイメージしやすいらしい。


 とりあえず俺はベッドで仰向けになり、天井に人差し指を向けて“火”をイメージし、内側から力を練り出してみた。


「アッ!」

翻訳「“(ファイヤー)”!」


 《シーン》


 俺の人差し指からは火が出ることなく、煙すら出なかった。


取り敢えず、技名とかも考えていなかったので“火”と唱えたが全く反応がない。


 ……今日から魔法の練習も追加だな。


 ……ほんの少し、天井燃えたらどうしようとか考えていた自分が恥ずかしくなった1日だった。

倭国の王子なんだから、日本語の技名を付けようと思ったんですが、英語にしちゃいました。

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