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武闘会参加〜トーナメント戦3日目・国王対ルピナス〜

 武闘会トーナメント戦3日目に突入した。


 本日は、国王対ルピナス、フリージア対総司令官の二試合が行われる。


 俺はと言うと、国王(父さん)が運も実力の内だとか言い、トーナメント表を上手く作らなかったため、今日と明日は試合が無い状態だ。


こんな適当なトーナメント表で良かったんだろうか?


 スズ「トーナメント戦3日目突入です!」


 ラン「本日は国王リュウオウ選手対謎の美女ルピナス選手の試合から始まります。」


 スズ「今大会の大本命はやはりリュウオウ選手ですね。なんと言っても昨年の優勝者ですからね。」


 ラン「謎の美女ルピナス選手、紫色のロングヘアに、巨乳でスリムと同じ女性として非常に羨ましいスタイルの持ち主だー。」


 スズ「……巨乳は敵だ!」


 ラン「……間も無く試合開始となります!」


 ルーペ「お互い準備はよろしいですか?」


 リュウオウは鞘に入った刀の柄に左手を添えて構え、ルピナスは短刀を左右に持って構えた。


 ルーペ「試合開始!」


 合図と共にルピナスは駆け出してリュウオウとの間合いを詰めた。


「“毒狼(ポイズンファング)”!」


 ルピナスは短刀に毒属性を付与して、縦横無尽に斬りつけてきた。


 スズ「開始と共にルピナス選手の突撃だ〜。」


「“転移”」


 リュウオウは次元属性を使用をしてルピナスの後方に移動した。


 ラン「リュウオウ選手次元属性の転移魔法により突撃を回避した〜!」


「……毒属性持ちとは珍しいな。」


「チッ! 次元属性持ちの国王は逃げるのが好きなのかしら?……“毒霧(ポイズンミスト)”!」


 ルピナスは広範囲毒魔法を発動した。


 スズ「おおっと! 毒による広範囲魔法です。観客席には空間魔法で障壁が張られているので観客の皆様はどうかご安心下さい!」


「っ!?」


 直ぐに息を止めたリュウオウだったが、毒霧は毛穴などから体内に侵入してきた。


「体が!?」


 リュウオウの体は震えていた。


 ラン「リュウオウ選手毒により体が上手く動かないようだ! これはかなり不味い状況です!」


「バカね。油断し過ぎよ。私の毒は強力よ。徐々に弱って生き絶えるのよ!」


 ルピナスは再びリュウオウへ接近した。


 ルーペ「待ちなさい! 殺しはルール違反です!」


 ルーペの言葉を無視してルピナスは猛毒の毒魔法を発動した。


「死になさい。“猛毒(デッドリィポイズン)”!」


 ルピナスがリュウオウに抱き着き、口付けして体内に猛毒を流し込んだ。


 スズ・ラン「「国王様!?」」


 サクラ「父さーん!」


 会場は静寂に包まれた。


 スズ「国王様は死んでしまったのでしょうか?」


 サクラ「父、さん。」


 サクラは観客席で崩れ落ちた。


「倭国国王も大したことないわね。抹殺完了。」


 ルピナスな唇を舌で舐めた。


 ラン「救護班は直ちに国王様の元へ!」






 がばっ!


 リュウオウはルピナスの腰に手を回してホールドした。


「美女のキスは嬉しいんだけど、俺は妻子持ちなんだから気を遣って欲しいね。」


 リュウオウは平然とした顔でそう告げた。


「バカな!? 私の猛毒を喰らって生きている筈がない! 何故?」


 ルピナスは驚愕していた。


 スズ「流石は我らが国王様です。毒にやられたと思われましたが効いていないようです!」


 サクラ「……父さん! 良かった! …毒が効いてない? まさか?」


「毒なら効かないぞ。俺にはスキル王気(中)があるからな。耐性があるんだよ。」


 リュウオウは腕に力を込めた。


「くっ!」


 ルピナスはリュウオウから逃れようと足掻くが逃げ出せない。


 サクラ「やっぱり! 俺の王気(小)より上のスキル!」


「美人を痛めつける趣味は無い。降参するかい?」


 リュウオウはルピナスに降参のチャンスを与えた。


「……降参するわよ。」


 ルピナスは顔を赤くして降参を宣言した。


 ルーペ「ルピナス選手が降参したため、勝者リュウオウ選手!」


 観客席から大きな拍手と歓声が巻き起こった。


「……抹殺に失敗しちゃったわね。」


 ルピナスは俯いてそう呟いた。


「やはり刺客だったか。」


 リュウオウはルピナスを見つめた。


「……もう私の居場所は無さそうね。」


 ルピナスは下を見つめていた。


「……ルピナス。もし行く宛がないのなら、うちの国に仕えないか? お主ほどの腕なら即採用だぞ。」


 リュウオウはルピナスをスカウトしていた。


「……私は貴方を殺そうとしたんですよ?」


 ルピナスは苦笑いを浮かべた。


「別に殺された訳じゃないからな。それに、俺はそう簡単にやられたりしないさ。」


 リュウオウは手を差し伸べた。


「……。」


 ルピナスは無言でリュウオウの手を握り、引き寄せて口付けした。


「ん?」


 リュウオウは目を見開き驚いていた。


「よろしくお願います。」


 ルピナスは優しく微笑んだ。



 一方観客席に設けられた特別席では……。


 バチバチバチバチ……。


 王妃の体は雷に包まれ、王妃の目は見開き国王を捉えていた。


「……お・し・お・き・よ。」


 シャクヤクは冷や汗が止まらず、恐怖の余りしばらく呼吸すら出来なかった。


(国王様貴方のことは忘れません!)


「……凄い殺気が!? ……キクなのか?」


 国王は汗でびっしょりになっていた。


「あらあら、私よりも奥様に殺されそうですね。」


 ルピナスは笑いながらそう言った。


スズ「今更ですが良いですかねランちゃんよ。」


ラン「……どうしましたか。スズちゃんよ。」


スズ「国王様の先程の試合は、国王様がキスされて、抱きしめ返して、またキスされて〜で終わってませんか?」


ラン「言われてみれば国王様の攻撃?は抱きしめだけでしたね!」


スズ「まともに戦わずして、場外ではなく対戦相手の恋心を落とした国王様でした。」


特別席周辺にて。


キク「貴方待ちなさい!! “雷槌(らいつい)”!」


リュウオウ「俺は無実だ〜! ギャー! ップス。」


キク「キスもそうですが、相手を抱きしめる必要はあったのかしら?」


リュウオウ「……すいません。」


サクラ「……父さん見たいな大人にはならないようにしよう!」

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