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剣術の師〜出会い④〜

「……ぅぅ。」

 倒れたサクラに、勝利したフリージアが手を差し出した。


「大丈夫ですか?」

 サクラはフリージアの手を掴みフラフラと立ち上がった。


「……まさか初見であれを躱されるとは……俺の奥の手だったんですけどね。」

 俺は肩を落として苦笑いした。


「……最後の技は良かったですよ。王子の魔法はかなりのものです。剣はまだまだだですが。」

 俺はフリージアの言葉に少しだけ元気を取り戻した。


「魔法はシャクヤク師匠に教わってるからね。でも、俺は魔法使っても全然敵わなかったですね。フリージアも全力じゃないし、魔法も使ってないし……。」

 俺は先程の模擬戦を思い出していた。


「まぁ王子の実力を見るのが目的ですから。」


「それで、俺の評価は?」


「……その年でこの実力は驚きです。剣の腕が上がればもっと強くなれます。休憩時間や休みの日なら指導しましょう。」


 フリージアから高評価をもらい俺は嬉しかった。


「ありがとうございます! これからよろしくお願いします! フリージア師匠!」


 こうして、剣術の師匠と出会った。


 一方、模擬戦を観戦していた兵士達の会話。


 兵士A「おっ! そろそろ始まるか?」


 兵士B「何秒持つかな?」


 兵士C「子供のましてや王子が相手だからな。手加

減するだろ?」


 兵士A「甘いな! フリージア隊長は鬼だぞ!」


 兵士B「確かにあの鬼隊長の訓練は地獄だ!」


 兵士C「まぁ……確かに。」


 兵士A「……一撃も当たらないに1票! 夕飯を賭け

て!」


 兵士B「同じく!」


 兵士C「じゃぁ俺も!」


 兵士AB「「それじゃ賭けにならん!」」


 兵士C「お前ら汚ねぇぞ! 仕方ねぇ王子に1票だ!

やってやれ王子!」


 兵士AB「「…ふっ…馬鹿め!」」


 兵士A「俺らでも鬼隊長には1撃も与えられねぇだ

ろ! 1撃なんて当たる訳ねぇ!」


 兵士B「始まったぞ!」


 兵士A「本当に3歳か?」


 兵士B「子供にしては速い。小さいから戦う鬼隊長

も戦いにくいか?」


 兵士A「鬼隊長の剣の腕は俺らが良く知ってるだ

ろ! 小さくても関係ねぇよ!」


 兵士BC「「確かに。」」


 兵士ABC「「「……あの鬼隊長の一撃を回避し

た!?」」」


 兵士A「隊長。今王子の攻撃避けたよな? なんで鎧

にキズが!?」


 兵士B「風魔法で剣先を伸ばしただと!?」


 兵士C「おぉ〜! 王子様な椅子一撃! 夕飯はいただ

きだ!」


 兵士AB「「……模擬戦で賭け事なんて良くないよ

な? ましてや王子を賭け事の対象にするな

んて。罰当たりめ!」」


 兵士C「なっ!? 汚ねぇぞお前ら!」


 兵士A「王子ってすげぇな。小さい時くら中庭で練

習してたらしいぞ。今でも小さいけど。」


 兵士B「俺も王子が中庭で練習してたの見たことあ

る。あの年で魔法の練習とかすげぇよな。」


 兵士C「あっ! 鬼隊長容赦ない突きを!」


 兵士AB「「あれは立てないだろ。」」


 兵士ABC「「「た、立った〜!」」」


 兵士A「王子パネェなっ!」


 兵士B「王子また何か仕掛けるようだぞ。」


 兵士C「雷魔法を体に纏った!?」


 兵士A「……どうするつもりだ?」


 兵士B「雷纏って、超加速での突き!?」


 兵士ABC「「「鬼隊長をやっちまえー!!!」」」


 兵士ABC「「「……無念。」」」


 兵士A「俺らも訓練するか?」


 兵士C「だな。」


 兵士B「……その前に俺ら死んだな。」


 兵士A「何言ってんだよ?」


 兵士B「アチラをゴランくだサイ。」


 兵士A C「……ぎゃぁーーーーー!!!」」」


 サクラがフリージア師匠と別れてから兵士達は鬼の形相の隊長から地獄を見せられた。


 そして、サクラの模擬戦を目にして兵士達はより一層訓練するようになった。

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