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剣術の師〜出会い①〜

 師匠からネペンテスを貰ってから、しばらく一人で知識を基に剣の修業をしていたが、知識はあっても体の使い方が中々難しい。


「師匠〜。剣術教えて下さい。」

 俺は師匠の部屋に来ていた。


「……えっ? 剣術? 無理ですよ! 私は魔法だけですから! 剣術なんてダメダメですよ。」

 師匠は両手を前に突き出してブンブンと振った。


「そんなぁ〜。……使えな……いっ!?」


「師匠に向かってそれは無いんじゃないかな?」

 俺は師匠に両頬っぺたを引っ張られていた。


「だ、だって本当に使えないじゃんかぁ〜!」


「まだ言うか〜! そんなこと言うのはこの口かぁ〜?」

 師匠は更に俺の頬っぺたを引っ張った。


「し、ひょう! いひゃい! いひゃいよ! わぁるかぁた!」

 師匠は満足気な顔で手を離した。


「……大人気ない。」

 俺は頬っぺたを手で押さえながら文句を言った。


「……まだ取って置きの魔法を教えてなかったんだけどなぁ〜。」

 師匠はしたり顔で言ってきた。


「くっ! 汚いぞ! ……勿体ぶってないで早く教えろ!」


「それが教わる態度か!」

 師匠は笑いながら俺の頭をチョップしてきた。


 俺は師匠のチョップを白刃どりした。


「甘い……それはもう見切っている。」

 俺は師匠にドヤ顔を向けた。


「……漫才はこのくらいにして、剣のこととなると国王様が一番で軍の総司令官が二番かな。」


「!? 父さんって強いの?」

 俺は驚き師匠に詰め寄った。


「毎年倭国内で武闘会が行われていて、国王は毎年優勝していますよ。」


「……知らなかった。武闘会なんてやってたんですね。何で教えてくれなかったんですか?」


「……今の無し。聞かなかったことにしといて下さい。」

 師匠は目が泳いでおり、冷や汗を流していた。


「? 何でですか?」


「……武闘会は、子供が見るには早いと王妃様に口止めされてまして。国王様は自身の勇姿をサクラ王子に見せたかったようですが、王妃様に言い負かされていました。」


「……成る程。父さんは母さんの尻に敷かれているからね。」


「因みに武闘会には参加資格とかあるの?」


「いや特に無いですよ。自分の実力を試したい。強くなりたい。強い奴と戦いたい。理由は人それぞれだけど、国の戦力増加に繋がるからね。……ちょっと待って、王子。今何でそれを聞いたのかな?」


「……いいこと聞いちゃった。」

 俺は不敵な笑みを浮かべた。


「……私は悪くない。」

 師匠を肩を落とした。


「……それにしても、剣を父さんから教われるかな?王様の仕事で忙しそうだし。総司令官とは会ったことないけど、どんな人なの?」


「……その言い方だと私は暇人みたいじゃないかな?まぁ言っても仕方ないか。確かに国王様は忙しい身だからね。総司令官も軍の指揮で大変だろうし。総司令官に私から剣の指導者を見繕って貰おうか?」

 師匠は腑に落ちなかったようだが、持ち直して案を出してくれた。


「それでお願いします。」


 自分で指導者を選びたい気持ちはあったが、自分で言っては何だが面倒事を頼むのだから余り我儘も言えないと思った。


「決まり次第伝えますね。」


 どんな人が指導してくれるのか楽しみだ。

サクラの師匠には、誰が選ばれるのでしょうか?

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