表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
24/241

逃走劇①

 何とか奴隷商から逃げ出すことに成功した俺達だったが、誰に声をかけて助けを求めるか悩みどころだった。


「……サクラこれからどうする?」


 通行人に声をかけて、助けてもらえればいいけど、多少なりともリスクは出てくる。


「……兵の人か冒険者ギルドがあるって前に本で読んだから冒険者ギルドの人に声を掛けよう。」


「……うん。分かった。」


 俺達は物陰を利用しながら街の中を移動し、パンを売っているお店に差し掛かったところで、

「ぐぅ〜〜」

 俺が後ろを振り向くとアイリスが顔を真っ赤にして、お腹を抑えていた。


「……お腹空いたの?」


「……ぅん。」

とアイリスは蚊の鳴くような声で答えた。


 すると、店頭で客を呼び込んでいた若い女の人がアイリスのお腹の音を聴き、俺達に気が付いた。


「どうしたのぉ? お腹空いてるの?」

と声をかけてくれた。


「……はぃ。」

とアイリスが返事をすると店員さんは、

「そこでちょっと待っててね。」

と言い残し店に入り、手にパンを2つ持って俺達に差し出し、

「味は店頭の売り物に劣るけど、私が練習で作ったパンだから食べていいよ。」

と言ってくれた。


「ありがとうございます!」


「あ〜と〜。」

 翻訳「ありがとうございます。」

と言って、二人でパンをいただいた。


 俺は流石に普通に会話するのは変だと思われるので年齢に合わせて言葉を発した。


 店員さんは練習で作ったと言っていたが俺が今まで食べたパンで一番美味しかったと思う。


「ご馳走様でした。凄く美味しかったです。」


「ご〜ちぃ〜。」

 翻訳「ご馳走様。」


 俺とアイリスは深々とお辞儀をした。


「美味しそうに食べて貰えて私も嬉しいよ。ところで、君たちは兄弟?親は何処にいるのか?」


店員さんが首を傾げながら聞いて来た。


「……実は」


「! 待てアイリス!」


 俺は奴隷商とその部下と思われるもの数名が慌てた様子で何かを探しているのに気が付いた。


 急がなければとの思いから、普通に言葉を出してしまった。


「!? 君はもう喋れるんだね! お姉さんびっくりしちゃった。」

店員さんが驚いていた。


 俺はアイリスを引っ張り奴らから見えない位置に移動した。


「……どうしたの?」

 店員さんが心配そうな顔をしている。


「……えっと。」


「ごめんなさい! 貴方を巻き込めません!」


俺は店員さんに告げ、

「逃げるよアイリス!」

アイリスの手を引いて奴らとは逆方向へ走り出した。


「……なんだったんだろ?」


「おい! そこの女! この変で男と女の餓鬼を見たか?」


 奴隷商の部下が店員に声を掛けた。


「……さっきあっちの方に見かけない子達が行きましたよ。」


「あっちだな!」


 男はそのままサクラ達とは反対方向へ走って行った。


「……あの子達大丈夫かな。」


 店員さんはサクラ達が走り去った方向を心配そうに見つめていた。


サクラ達は無事に逃げ切れるのか!?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ