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ブラフマー神〜アグニとの対決〜

今回は、ストックの試練突入回です!


戦闘は次回となります!

 ストック一同は、ブラフマー神様の寺院前へと辿り着いていた。


 簡素な造りをしている寺院へと足を踏み入れると、司祭がストックらへ声を掛ける。


「ブラフマー神様の寺院へようこそ。一人以外は、見初めての方でしょうか?」

 司祭は一礼すると、ストックらの顔を順番に見回す。


「司祭様。ご無沙汰しています。俺の仲間達です。ブラフマー神様にお祈りする為に来ました。」

 ストックが代表して司祭と言葉を交わす。


「そうでしたか。貴方も存じていると思いますが、信仰の高い者しか地下の本像前で祈りは出来ません。お仲間の方は、こちらでブラフマー神様へと祈りをすることになりますが、よろしいですかな?」

 ブラフマー神の寺院は、昔からの取り決めとして、10年以上寺院で祈りを捧げなければ、地下の本像前で祈りを捧げることが出来ないことになっているのである。


「分かりました。みんなはここでちょっと待っててくれるか?」


「え〜、一緒に行けないの?」

 アカンサスが付いて行けないことに文句をいうが、司祭は決まりですので、の一点張りで通してもらうことは出来なかった。

 

「ここが済んだら、また観光案内でもするよ。」


「分かった。いってらっしゃい。」

 ストックはみんなに断りを入れて、地下へと続く階段を下り始める。


 地下は広い空間となっており、現在はストック以外に人の姿は無かった。


 ブラフマー神様を模した本像は、四つの顔が四方を向いており、その身体は筋骨隆々の姿をしており、敵に囲まれても、死角は無く、全ての敵をなぎ倒す力を有していたとされている。


 地下の本像前に辿り着いたストックは、地面へと腰を下ろし、ブラフマー神様へと祈りを捧げる。


 暫くストックが祈りを捧げていると、ストックの頭の中に声が響いて来た。


 《ストックよ。強くなったようだな。》

 低い力の籠もった声が聞こえてくる。


 ストックは、いきなり頭の中に声が聞こえて来た為、周りを見回す。


 《俺だよ。ブラフマーだ。》


 ストックは頭に聞こえた言葉に驚き、ブラフマー神様の本像へと目を向ける。


 《ブ、ブラフマー神様?》


 《ストックの仲間は上にいるのか? 他の神々の力を感じるな?》

 ブラフマー神様の言葉を受けて、ストックは上を見上げる。


 《は、はい。上に居ます。……神々の力?》


 《俺達の力の宿った武器を持っているだろ?》

 ストックは頭の中で、サクラ達が持っている武器を思い浮かべた。


 《持っています。》


 《ストックなら俺の力を使えるかもしれんな。……試練を受けてみるか? 俺がストックを認めた暁には、ストックへ俺の力を宿した武器をやろう。》

 ブラフマー神は、ストックの力を見定めて、自分の力を宿す武器を授けてもいいか試練で決めようと考えたのである。


 《試練を? やります! やらせて下さい!》

 ストックは自分もみんなの様に、新しい力を身に付けたいと考えていたのだ。


 《いい返事だ。試練の内容だが、俺の弟子と戦ってもらう。俺に弟子入りした魔物、火牛のアグニだ。》

 突如として、ストックの前に真っ赤な身体に四本の腕、頭から二本の角を生やし、二本足で立つ火牛の魔物が姿を現した。


「……火牛。」

 ストックの目の前にいる火牛は、この世界に数多くいる討伐ランクCの魔物である。


 しかし、ストックの目の前にいる火牛は、只の火牛では無い。


 身に纏う雰囲気等が桁違いであり、ストックは冷や汗を流していた。


 《アグニは力を求めて我の下に来た。討伐ランクで言えば現在はS相当だろう。》


「なっ!?」

 ストック自身、今までの修行や戦いから、自分の力に自信を持っているが、火牛アグニの討伐ランクに驚愕する。


 《Cランクの個体がSランクまで至るとは、俺でさえ驚いたものだ。どうする? やはり試練は止めておくか?》


 《……やります。》

 ストックは息を大きく吐き出し、覚悟を決めて戦闘の意思を示した?


 《よく言った! 俺は勝敗を見届けさせてもらう。》



「逃げ出さないとは大したものだ。」

 火牛アグニが言葉を放つ。


「……魔人を倒そうって連中が仲間なんだ。こんなところで逃げれっかよ! Sランクがなんた!」

 ストックは自分を鼓舞し、拳を握り締める。


「口だけならなんとでも言えるな。漢なら拳で語れ!」


「やってやるよ!」

 両者互いに構えを取り、お互いに駆け出す。


 こうして、ブラフマー神の試練を受けたストックと、火牛アグニの戦闘が始まったのだった。

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