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旗取りゲーム〜槍使い〜

ブルースター大将部隊 対 アイリス、リンドウ、ウメ部隊の戦闘開始です。

 サクラ達が岩山北側に見つけたミノア王国軍の拠点に攻撃を仕掛けた頃、アイリス達も南側で見つかったミノア王国軍の拠点に辿り着いた。


 遠目で敵の拠点を確認すると、拠点には待機組の10人だけでなく、ブルースター大将とその部下達の総勢30人が確認出来たのである。


 また、拠点内にはミノア王国軍の旗5本に加えて、サクラ達から奪った大旗を含めた10本の旗が掲げられていた。


「ブルースター大将の部隊ね。」


「どうやって攻めるッスか?」


「……う〜ん。」

 アイリス達が拠点の攻め方を検討していた時、無数の攻撃魔法が、アイリス達の部隊目掛けて放たれたのである。


「見つかった!? 魔法で応戦するよ!」


「了解ッス!」


「……うん。」

 ここからアイリス達の部隊とブルースター大将部隊との魔法合戦が暫く繰り広げられることとなる。



 時は、ブルースター大将が拠点へと戻った頃に遡る。


「旗は奪って来たが、奴らの中にかなりの使い手がいるな。」

 ブルースター大将は、サクラとの戦闘を思い出していた。


「私が戦った盾剣使いの女もかなりのものです。」

 中将は、自分の力よりもアイリスの方が上かも知れないと感じていた。


「まぁ何はともあれ、こっちは敵の大旗含めた10本の旗がある。これで賭けは私の勝ちだな。」

 ブルースター大将は、悔しがる2人の大将を想像して笑みを浮かべる。


「そうですね。……グズマニア大将があのタイミングで来た時は驚きましたが、結果的に助かりました。」


「……あんな奴居なくとも何とかしたさ。さぁて、敵さんが旗を取り返しに来るかも知れないから、警戒を怠らなよ!」

 ブルースター大将は、部下に指示をするとサクラとの戦闘による疲労を回復することに専念した。



「……ブルースター大将。部下きら敵を発見との知らせ。如何いたしますか?」

 中将は、拠点を見ているアイリス達に悟られないように、休んでいたブルースター大将に耳打ちした。


「……もう来たのか。数は?」


「報告によると40名程度だと。」


「よし。まずは挨拶代わりに魔法をお見舞いしてやれ!」

 ブルースター大将の指示を、悟られないように中将は部下達に伝達し、一斉にアイリス達が身を潜めている場所へと魔法を放ったのである。



 こうして現在に至る訳だが、暫く魔法合戦が続くも、お互いに距離があるため、敵を減らせずにいた。


「この距離じゃ中々当たらないし、決定打にならないね。」


「……どうする?」


「オイラが乗り込んで、敵を減らすッス!」

 アイリスとウメが頭を悩ませていると、リンドウは槍を構えて、突撃の姿勢を見せた。


「それしかないかな。なら、私も行くわ!」


「……でも、魔法が。」


「何とかするッスよ。」

 アイリスも盾と剣を構え、アイリスは雷属性を身に纏い、リンドウは水属性を身に纏ったのである。


「はぁ〜、分かった。私が援護する。」

 ウメは2人の表情から、決意は変わらないと判断し、突撃を認めた。


 アイリスとリンドウは、物陰から一気に加速してブルースター大将の拠点へと駆け出したのである。


「敵接近! 迎撃します!」

 アイリスとリンドウの突撃を確認したブルースター大将の部下達は、アイリスとリンドウに的を絞って魔法を放ち出した。


「アイリスとリンドウの援護! こっちが狙われてない今がチャンスよ! ドンドン撃って!」

 2人の突撃をサポートする為に、ウメは珍しく声を張り上げて、仲間に指示を出し、自身も魔法を放ち続けた。


「もうちょいッス!」


「やーー! みんなの援護があれば、行ける!」

 リンドウは槍を巧みに操り、自身に直撃する魔法を水属性付与した天逆鉾て弾き、アイリスはマルスの盾に風属性を付与して、盾に当たった魔法の威力を軽減していた。



「一斉に放て!」

 ブルースター大将の号令を受けて、アイリスとリンドウに向けて、30人が一斉に魔法を放ち、2人の眼前は放たれた魔法に覆われた。


「不味いッス!?」


「態勢が!?」

 只でさえ30人による一斉魔法が迫っているのに、2人は魔法を弾いた直後であり、どうにも出来ない状況だった。


「2人はやらせない! ()()!ハァーー!」

 ウメは、(黄龍)の特殊能力である伸縮と操作を発動し、リンドウとアイリスの身体に鎖を巻き付けて、引っ張る事で魔法の軌道から救出したのである。


 ウメが2人を巻き付けた鎖を引っ張れたのは、修行によりスキルが拘束士から上級拘束士となり、鎖に巻き付けたものを自在に操ることが出来る様になったからである。


 アイリスとリンドウは、急に引っ張られたことに驚いたが、直ぐにウメの鎖と分かり、魔法を回避すると直ぐに敵陣に飛び込んだ。


 アイリスとリンドウは敵陣に着くなり、アイリスは雷属性と光属性を纏い、リンドウは水属性と風属性を纏って、高速度高威力で次々と敵を戦闘不能に陥らせ、

 魔法を放つ余裕が無くなり、武器で応戦を始めた。


 魔法が敵陣から放たれなくなるのを確認し、ウメは突撃の号令を出して、一気に敵陣に雪崩れ込んだのである。



「オイラに大将と戦わせて欲しいッス!」

 リンドウは、サクラから逃げ延びたことや同じ槍使いとしてブルースター大将と戦いたいと思っていたのだ。


「無理はしないでね。それなら私が中将を倒すわ。」

 アイリスは先程取り逃がした中将と戦うことを宣言した。


「……分かった。残党は任せて。」

 ウメは、仲間に指示を出しながら、アイリスとリンドウが戦い易いように敵を引き付けたのである。


 ブルースター大将とリンドウ、中将対アイリスの戦いが始まろうとしていた。







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