表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
211/241

旗取りゲーム〜返り討ち〜

一昨日は、本作最高のPV数を記録しましたΣ(・□・;)!

ありがとうございます^_^

 サクラ達の救援に向かっていたデイジー達の部隊は、後方からのグズマニア大将部隊による奇襲を受けていた。


「本陣からの応援要請だったんだが、このタイミングで奇襲されるとは!?」

 デイジーは、後ろを突かれたことを悔やみながらも弓で応戦していた。


「本陣の状況が分からないアルが、コイツらを通す訳には行かないアル!」


「簡単には通しません!」

 ボタンとクローバーも背後からの奇襲であったが、態勢を立て直しつつあった。


「邪魔だ邪魔だ! 俺に後退の二文字は無い! 俺に続けーー!」

 グズマニア大将は、左右装備している籠手に炎を纏い、デイジー達の部隊の方が圧倒的に人数が多いと分かっていながらも、自ら先頭に立って突撃して来たのである。


 デイジーとボタンは、他の生徒達の援護射撃を行い、クローバーがグズマニア大将と対峙した。


「後退の二文字がなくても、ここで()()してもらいます。“衝撃吸収(ショックアブソーバー)”!」

 クローバーは、銀白色に輝くタイタンの盾を構えて腰を落とした。


「そんな盾粉々にしてやるよ! “炎の拳(フロガグロスィヤ)”!」

 グズマニア大将が、左右の籠手の炎を更に激しく燃やしながら、クローバーのタイタンの盾に拳を突き出した。


「オラオラオラオラ! いつまで保つかな?」

 そのままグズマニア大将は、何度も何度も拳を突き出し続ける。


「……“土壁(ソルミュール)”からの“風突撃(ヴァンアソー)”!」

 グズマニア大将の攻撃を耐えていたクローバーは、まず土の壁をグズマニア大将の背後と左右に作り出し、

 逃げ場を奪った上で、盾に風属性を纏い突撃したのだ。


「何!? くそっ! “熔岩の鎧(ラヴァ・パノプリア)”!」

 グズマニア大将は、クローバーの風突撃に押され、土壁と挟まれる直前に火属性魔法で熔岩の鎧を身体に纏い、背後の土壁を溶かしてダメージを軽減することに成功した。


「……今、自分から下がってダメージを軽減しましたよね? 後退の二文字は無かったのでは?」

 クローバーはタイタンの盾の感触から、グズマニア大将が自ら下がったことに気が付いたのである。


「……はっ!? このガキが! 調子に乗るなよ! “炎の(フロガ)台風(ティフォナス)”!」

 グズマニア大将は、火属性と風属性を身体と籠手に纏い、クローバーを台風の目に見立てて、台風の目を渦巻くように高速でクローバーの周りを移動しながら攻撃を繰り出した。


 上空からはクローバーを中心に、激しい炎を纏った台風が起きているように見える。


「“四枚の盾(キャトルプクリエ)”!」

 クローバーは、1枚の盾では防ぎきれないと判断し、分身属性により自分の分身1体を作り上げ、自分と分身の二人で盾を左右に持ち、背中合わせになることでグズマニア大将の炎の台風に対応して見せたのである。


「分身か? だが分身如きに俺の攻撃が防げるかな?」

 グズマニアは、クローバーが盾を増やしても動じることは無く、更に回転率を上げて攻撃を繰り出す。


 クローバーは、自身の分身と盾を増やしてガードの面積を増やすことには成功したのだが、グズマニアの攻撃を防ぐのが、徐々に厳しくなり、とうとう分身体は炎の台風の直撃を受けて消し飛んだ。


 その直後に、クローバーが持っていた分身の盾も消し飛ばされ、背後からグズマニア大将の一撃を受けて吹き飛ばされてしまった。


「……つぅ。」

 クローバーは口から血を流し、ふらつきながらも何とか立ち上がった。


「ガキの割には中々やるな。だが、これで終わりだ! “爆発拳(エクリクシス)”!」

 グズマニア大将は、クローバーにトドメの一撃を放つモーションに入った。



「“爆発拳(エクスプロジィオーン)”!」

 クローバーの背後から、トンファーを装備した拳が突き出し、グズマニア大将の爆発拳と衝突し、轟音と爆煙を辺りにまき散らしたのである。


「大丈夫クローバー?」


「しっかりしなさいよ!」

 クローバーは、左右をカトレアとアカンサスに担ぎ上げられて救出された。


「ありがとうみんな。助かったよ。」

 クローバーは、ストック達が来なかったらやられていたと思い、素直にお礼を述べたのである。


「後は、私達でアイツを仕留めるから、少し休んでなさい。」


「ペシャンコにするわ。」

 カトレアとアカンサスは、クローバーを置いて、ストックの横に並んだ。


「オッサン。次は俺達が相手してやるよ!」

 ストックとカトレアとアカンサスは、火属性を身に纏い、グズマニア大将へと駆け出したのだった。


「次はお前らかーー! “炎の拳(フロガグロスィヤ)”!」

 グズマニア大将は、再び左右の籠手の炎を激しく燃やしながら、次々と攻撃を繰り出すが、ストック達は素早く動き回り攻撃を回避していた。


 グズマニア大将は、1対3の状況になっても怯むことなく、ストック達の攻撃を捌いていた。


「はぁーー! “重力による(エルクシ)破壊(カタストロフィ )”!」

 アカンサスの攻撃を、拳で打ち返そうとしていたグズマニア大将は、アカンサスの一撃を危険と判断して横へと飛び退いた。


 アカンサスの攻撃は、空を切って地面へと叩き付けられた。


「逃がさないわ! “毒霧(ベネノネブリーナ)”!」

 カトレアは、グズマニア大将へと大量の毒を放つ。


「ぐぅ! 小賢しい真似を!」

 グズマニア大将は、カトレアの毒霧を吸い込み、身体をふらつかせている。


「今だ! “火山爆発(アオスブルフ)”!」

 ストックは、両手を前に突き出して、グズマニア大将に火山爆発を放つ。


「まだだーー! “熱消毒(セルモクラスィヤ)”」

 グズマニア大将は、体内を超高温にすることで、カトレアの毒をかき消したのである。


 グズマニア大将は、身体の毒が消えたことで動きにキレが戻り、ストックの大技を回避した。


「俺の最高の技を受けるがいい! “炎天(フロガ・ウラノス)”!」

 グズマニア大将は、両の拳を引いた状態から、一気に拳を前に突き出した。


 突き出した拳は、左右クロスさせた状態で打ち出され、左右の拳から火属性と風属性の混合魔法である炎天が螺旋を描き、轟音を立てながらストックへと迫った。


「やらせない! “黒炎(リアマ・ネグロ)”!」

 カトレアが直ぐ様ストックの前に立ち塞がり、両手を前にかざして、火属性と闇属性の混合魔法を発動し、カトレアの放った黒い炎の玉は、グズマニア大将の炎天と衝突したのである。


 カトレアは更に魔力を上乗せし、黒炎は更に巨大になり、少しずつ炎天を押し返し始めた。


「舐めるなよ! ハァーー!」

 グズマニア大将も更に魔力を上乗せして、炎天の威力を高めたのである。


「くぅ。」

 カトレアは、徐々にグズマニア大将に押し負けていることを実感し、打開策はないかと頭を巡らせていた。


「カトレア横に飛べ!」

 ストックの叫び声に、カトレアは直ぐに反応して横へ飛び退く。


「「俺(私)達の力を見せてやる! “太陽の(ヘリオス)波動(ヴェレ)”!!」」

 ストックとアカンサスは、カトレアが稼いでくれた時間で、魔力を高め、ストックとアカンサスの繋いだ手と反対の手を炎天を放つグズマニア大将へと向けて、合体魔法を放ったのだ。


 二人から放たれた太陽の波動は、極大な熱エネルギーを放ち、グズマニア大将の炎天を飲み込んで、術者のグズマニア大将に直撃したのである。


「ば、バカなーー!?」

 グズマニア大将は熔岩の鎧を咄嗟に発動したが、二人の攻撃を防ぎきることは出来ず、戦闘不能となった。


「ふぅーー、助かったよ二人ともありがとう。それより、二人の合体魔法なんて初めて見たわよ。」

 カトレアは額の汗を拭って、息を整えた。


「こっちこそ助かったよ。」


「合体技、成功して良かったわ。」

 ストックは、カトレアにピンチを助けられたことに対してお礼を述べ、アカンサスはストックと初の合体魔法が成功したことを喜んでいた。


「……仲良いわね。」


「「へ?」」


「まだ手繋いでるわよ。」

 カトレアの言葉に、ストックとアカンサスは、慌てて繋いだ手を離し、頬を赤く染めた。


「イチャイチャしてないで、一旦本陣で作戦を立て直そう。」

 デイジーは、二人を茶化しながらみんなで本陣へと帰還したのだった。



まずは、敵の大将を一人撃破。

このまま順調に行くのだろうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ