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頼みごと

アカンサス達が鍛治神ガイアのイベントを終えて、家に戻った時の話しです(*⁰▿⁰*)

 無事に鍛治神ガイアの試練を乗り越えたサクラ達は、アカンサスの実家に戻った。


「ガイア様に認めてもらえたよ。」

 アカンサスは両親やハアザミに鍛治神ガイアとのやりとりと、認めてもらえたことを伝えた。


「流石わしの孫じゃ!」


「流石俺の娘だ!」


「あらあら、今日もご馳走にしなきゃね。」

 アカンサスの両親と祖父は、鍛治神ガイア様にアカンサスが認められたことを喜び、舞い上がっていた。


「それと、ガイア様から武器と使い魔を授かったわ。」

 アカンサスは、フランクティ洞窟にてサクラに契約魔法を行使してもらい、サイクロプスとの契約を無事に終えたのだ。


「な、なんじゃと!?」


「ガイア様から武器と使い魔だって!?」

 ハアザミとモリスはアカンサスの言葉に驚愕し、そんな二人の前にアカンサスは、ガイアの斧を差し出した。


「な、なんて神々しいんじゃ! この世にこんな素晴らしい物が存在するなんて!」


「……。」

 ハアザミはガイアの斧の神々しさを感じ取り、自身の作り上げる物とでは、格の違いを思い知った。


 モリスはガイアの斧に魅了され、言葉が出て来ず、斧を見続けている。


「まぁ、綺麗な斧ね。……打ったら高そうね。」

 スピノサスの言葉に、アカンサスは驚いた顔をしながら、ガイアの斧を素早く抱き寄せた。


「お母さん!? 絶対売らないからね!」


「冗談よ! 冗談! うふふふふ。」

 スピノサスの言葉と態度から、冗談では無さそうだと、その場に居た者達の気持ちが一つになった。


 その後も談笑が続くが、サクラはずっとあることを考えていたのである。


「なぁ、アカンサスに頼みがあるんだけど。」


「何、サクラ?」


「俺らの防具も作ってくれないか?」

 サクラが考えていたのは、ストックのように防具を一新することだった。


 サクラ達が身に付けている物も、市場で買える物の中では高額の物であるが、この先の戦いを見据えると、より強力な防具が必要だと考えていたのである。


「みんなのを私が? ……私よりハアザミ爺ちゃんの方がいいんじゃないの?」

 アカンサスは、サクラ達みんなに目を向け、自分がみんなの防具を作っても良いのか不安だった。


「アカンサスは鍛治神にも認められているし、何より俺達のことを一番理解してくれている鍛治職人はアカンサスだろ? 頼むよ。」

 サクラの言葉に、みんなも頷き、アカンサスに期待の目を向けていた。


「……分かったわよ。すっごいの作ってあげるからね。」

 こうしてアカンサスがサクラ達、みんなの防具を作ることになったのだが、各々防具に関する要望をアカンサスに伝えたところ、圧倒的に素材が足りないことが判明したのである。


「……う〜ん。みんなの希望を叶えて防具を作りたいから、妥協したくないんだけど、素材が足りな過ぎるわよ。」

 アカンサスはみんなから聞いた、防具に関する要望を纏めたメモを見ながら頭を悩ませていた。


「いくら鍛治で栄えている国とは言え、全ての素材が揃ってる訳じゃないからの。商人の伝手など無いのかの?」


「あっ!? その手があった! パキラに頼もう!」


 ハアザミのアドバイスにより、素材を集める手段として商人であるパキラに協力を求めることにしたのだ。


 《パキラ聞こえるか? サクラだ。頼みたいことがあるんだけど。》

 サクラは、信頼の絆を通じてパキラへと連絡を行なった。


 《ん? さ、サクラ様!? どうされたのですか?》

 パキラは遠く離れたサクラの声に、驚きと喜びを感じていた。


 《実は、防具を新しくしようって話になったんだけど。》


 《成る程。では、直ちに世界一の防具を手に入れましょう!》

 パキラはサクラの用件を全て聞く前に、暴走していたのである。


 《ちょっと待てパキラ!? 防具を新しくするんだがら市販のじゃ無くて、防具を作る素材を集めて欲しいんだ。お金は気にしなくて良いから、集めて貰えるかな?》


 《そ、そう言うことでしたか! 失礼しました。 では、必要な素材を教えて貰えますか?》


 サクラは、アカンサスがメモした紙を見ながら、次々とパキラに注文する。


 《……色々な地域の素材になることと、高額な素材も多数あるので、お時間を頂けますか?》

 サクラの要求に直ぐに応えたかったが、何分素材の数が多過ぎることや、稀少な物もあり、パキラは頭を悩ませたが、サクラの期待に応えたいとやる気に満ちていた。


 《これだけ数があるから仕方ないよね。宜しく頼むよ。もし、仕入れが難しい素材があるなら連絡してくれる? 俺達で確保出来そうならやってみるから。それと、仕入れでかなりお金が掛かるようなら、前金を渡しに行くから、早めに連絡を貰えるかな?》


 《分かりました。》


 パキラの返事を聞いたサクラは念話を切り、みんなにオッケーのサインを送った。


 一方その頃、サクラからの念話を受けていたパキラは、頬を赤く染めながら、「サクラ様の期待に応えて、出来る女をアピールしなきゃ!」と気合いを入れ

 ていたのだった。



サクラ達の防具は、完成までしばらく掛かる予定です_:(´ཀ`」 ∠):


次回は、ミノア王国の合同訓練のお話です(╹◡╹)

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