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グラナダ王国〜魔法サッカー対決〜

寝落ちしてしまいました(>人<;)

 サクラ達は、魔法サッカーのポジションを決めるために輪を作って話し合いを行っていた。


「魔法サッカーってやつを、やったことある人いるアルか?」

 ボタンは、自身が魔法サッカー経験が無いため、みんなに質問した。


「俺とアイリスとカトレアはあるぞ!」

 サクラはこの世界にサッカーを持ち込んだ張本人であり、通常のサッカーだけでなく、魔法サッカーをこの世界で発案したので、魔法サッカーを何度もやっているのだ。


 魔法サッカーを広める際に、アイリスとカトレアも魔法サッカーを経験していた。


 他のメンバーについては、サッカー経験すら無かった。


「魔法サッカーって、どんな感じなのかな?」

 デイジーがサクラに説明を求めた。


「今回は10人で1チームだから、フィールドで動く選手が9人、ゴールキーパーが1人になる。それと、フィールドの選手を3ー3ー3で配置しようと思う。相手のゴール近くで攻める者、真ん中に位置して、攻守を担当する者、自陣のゴール近くで守る者に分ける。通常のサッカーのやり方は、ボールを相手のゴールに入れたら1点になる。それに加えて、今回は魔法サッカーになるから、魔法の使用が可能だ。魔法衣だけでなく、ボールへの属性付与や、風属性や操作属性でボールの方向を変えたり、土属性の壁を作るのもありだ。ボールは特別製だから、滅多なことじゃ壊れないからな。あっ、キーパー以外は手でボールを触れるのは禁止だ。基本的に蹴ってボールを前に送っていく感じだよ。」

 サクラは、みんなにルールを説明し、ある程度ルールが頭に入ったので、配置を決めることにしたのだ。


「キーパーはクローバー、FWはリンドウとストックとカトレア、MFは俺とアイリスとデイジー、DFはボタン、ウメ、アカンサスで行こう。」

 サクラ達は配置が決定したため、サクラ主導で準備運動を行いフィールド入りした。


「よろしくお願いします。」

 ブバルディアがサクラに手を差し伸べ、握手を交わした。


「表。」


「裏。」

 サクラが表を選び、ブバルディアが裏を選んだ。



 チィーン。

 パシッ!

 主審がコイントスを行った。


 コインは裏、ブバルディアが攻めるゴールを選択し、前半はサクラ達のキックオフで試合を開始することとなった。


 ピィ!

 主審のホイッスルにより、試合開始が告げられた。


 アイリスがサクラへとボールを蹴った。


「先手必勝! “雷光形態(ライトニングフォーム)” いっけーー!」

 サクラは雷属性と光属性を身体に纏い、ボールをゴール目掛けて思いっきり蹴り飛ばした。


「そう簡単に入れさせるか! “土壁(スエロパレー)”」

 相手チームのDF3人が土属性の壁を作り出してサクラのシュートの妨害を試みたのだ。


 ゴォーーン!


 サクラのシュートは、轟音を立てて土壁に衝突して止められた。


「ガードが固いな〜。」

 サクラは、開始早々に1点を先取しようと思っていただけに悔しがった。


 グラナダ王国チームが華麗なパス回しで、前線へとボールを繋いだのを見たサクラは、グラナダ王国の兵士達は魔法サッカーばかりやっていたのではないかと疑問を持ってしまった。


「俺様のシュートを受けてみろ! 必殺!?」


「……“束縛する鎖(シュウフリエン)”」

 グラナダ王国チームのFWが必殺のシュートを放とうとしていたところ、ウメの鎖が身体に巻き付いて自由を奪われた。


「ナイスプレー! 行くわよ! “強力な蹴り(シィネルガシラ)”!」

 アカンサスが重力属性により、蹴り足の重力を増加させ、強烈なシュートを放ったのである。


「抜かせるか! “土壁(スエロパレー)”」

 またしてもグラナダ王国チームのDF3人が土壁を発動した。


「邪魔だね。“爆発する矢(バッテレフレッチャ)”」

 デイジーがDFの動きを予測して、魔法矢を放ち、土壁を爆破したのだ。


「そんな真っ直ぐなシュートが入るものか!」

 ゴールキーパーをしていたブバルディアが、手を前に出して構えた。


 サクラはニヤリと笑みを浮かべ、転移魔法を発動した。


「貰った!」

 サクラはゴール前に転移し、アカンサスのシュートを直前で蹴り、軌道を変えたのだ。


「しまった!?」

 ブバルディアは、ゴールキーパーの直前に相手チームが居ないことから油断していたのだ。


 サクラが起動を変えたボールは、ゴールネットを揺らして地面へと落ちた。


「よっしゃ!」

 サクラは仲間達の方へ駆け出し、みんなで得点を喜び合った。



 サクラチームが得点したため、中央にボールが戻り、グラナダ王国チームからキックオフとなった。


 グラナダ王国チームの巧みなパスワークで、サクラチームのゴール前に、ブバルディアがフリーの状態でボールが回って来た。


「受けてみよ! “分身シュート(オルター・エゴ)”!」

 ブバルディアの必殺シュートである分身シュートが炸裂した。


 ブバルディアの蹴ったボールがいくつにも増えてサクラ達のゴールへと迫った。


「無駄です。“巨大な(ジガンテスク)(ソル)(ブクリエ)”」

 クローバーは、両手を前にかざして巨大な土属性の盾を作り出してゴール前を塞ぎ、ブバルディアの分身シュートを見事防いだのである。


 クローバーは、ボールをボタンにパスした。


「行くアルよ! “雷光(シャンディエン)(カイジャー)”」

 ボタンは、雷属性と光属性を身体に纏い、超高速のドリブルで敵のFWたちを抜き去った。


「は、速い!?」

 ボタンに抜かれたグラナダ王国チームのFW3人を抜き去った。


 ボタンは、前線にいるストックへとパスを出した。


「ナイスパス! “炎のシュート(フランメシュス)”!」

 ストックは、ボールに炎を纏ってシュートを放った。


「させるか! “強風(ベンタロン)”」

 グラナダ王国チームのゴールキーパーが、強風を放ち、ストックのシュートは、ゴールへ届く前には、速度を落とし、炎も無くなってしまったのである。


「ちくしょーー!」

 ストックが悔しがっている時に、サクラとリンドウが一瞬フィールドから消えた。


「「“疾風迅雷(しっぷうじんらい)”!!」」

 サクラの雷属性とリンドウの風属性により、同時にシュートされたボールは、強風を巻き起こし、更に激しい雷を纏いながらゴールへ突き進む。


「やるぞ! “土壁(スエロパレー)”」

 DFとゴールキーパーの4人による土壁がゴール前に4枚作り上げられた。


「「いっけーー!!」」

 サクラとリンドウの叫びに応えるように、ボールは土壁を貫通して、ゴールネットへと突き刺さった。


 前半後半共に、サクラチームが得点を重ねて勝利を掴んだ。


 グラナダ王国との試合は、サクラチーム以外で勝利したのはオロチが参加していたチームだけであったが、皆、魔法サッカーを満喫し、今後学校でも取り入れることを観戦していたハルジオン先生は決めたのだった。




これにてグラナダ王国編は終わりとなります。


次回は、アカンサス編に行く予定です!

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