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シルビア村の攻防〜仲間〜

投稿遅くなりました(>人<;)

 ドクダミは、サクラの仲間が現れたことに動揺することなく、逆に笑みを浮かべていた。


「ガキや女が増えたくらいで粋がるなよ! こちとら、長年兵士や冒険者のトップらを相手取って来てんだよ!」

 ドクダミは、火と風と闇属性の魔法衣を更に強化し、凄まじいプレッシャーを放っていた。


「……凄いッスね。」


「クロの盾は抜かせません。」


「流石に各国を相手取って来た山賊団の頭ですね。」


「おいおい、やべぇな。」

 リンドウ、クローバー、デイジー、ストックは、各々ドクダミの強さを認識したのである。


「何よアレ!?」


「強いアルね。」


「……危険。」

 アカンサス、ボタン、ウメもドクダミの放つプレッシャーに身震いしていた。


「へぇ〜、人間にしてはやるじゃねぇか。」


「主人を守ります。」

 オロチとタイタンは、ドクダミのプレッシャーを受けても平然としていた。


「……アイリス。やるぞ!」

 サクラは、ドクダミから目を逸らさず横に並ぶアイリスへと声を掛けた。


「うん! “戦闘(バタイユ)(シャンソン)”!」

 アイリスが音属性の補助魔法を発動し、仲間の戦闘力を底上げした。


 アイリスの戦闘曲により、仲間の士気は高まったが、殆どの者が先の戦闘により、体力魔力を消耗しており、万全な状態なのは、オロチとタイタンくらいであった。


「オラァ! “闇風(やみかぜ)”!」

 ドクダミがサクラとアイリスにむけて、黒い風のトルネードを放つ。


「私の村から出て行きなさい! 行くわよエルドラド! “輝く光線(ブリリャルライオ)”!」

 カトレアは、エルドラドと共に光属性の光線魔法を放ち、ドクダミの放った闇風と衝突し、相殺した。


「何だと!? 」

 ドクダミは、自身でかなりの威力の魔法を放ったにも関わらず、魔法を相殺されたことに驚いた。


 ドクダミは、サクラと対戦してサクラの実力は分かっていたが、他のメンバーも高レベルの実力を備えているとは考えていなかったのである。


「一気に畳み掛けるぞ!」

 サクラ達がドクダミへと駆け出した。


「調子に乗るなよ! “闇鳳凰(やみほうおう)”!」

 今までサクラに放っていた、闇鳳凰の倍近くの魔力を注ぎ込んだ、特大の闇鳳凰が放たれた。


「ふはははははははは! 燃え尽きろ!」

 ドクダミは、自身の最大の技に絶対の自信を持っている。


「はぁーー! “巨大な盾(ジカンテスクブクリエ)”!」

「やーー! “輝く盾(サンティエブクリエ)”!」

 クローバーとアイリスはみんなの前に飛び出して、防御魔法を展開した。


「くぅ。押される!」

「凄い威力!?」

 クローバーとアイリスは、ドクダミの闇鳳凰にジリジリと押されていた。


「主! “土の塔(ソルトゥール)”」

 タイタンが地面に両手をついて魔法を発動し、闇鳳凰の真下の地面が、塔のように天に向かって伸び、闇鳳凰を貫いて消滅させた。


「何!?」

 ドクダミは、自身の闇鳳凰の消滅に動揺を見せた。


「今アル! “稲妻投げ(シャンディエンロン)”!」

「隙あり! “水龍の鎖(シュイロンリエン)”!」

「喰らえ! “閃光の矢(ランポフレッチャ)”!」

 ボタン、ウメ、デイジーの攻撃がドクダミに襲い掛かる。


「チッ! そんなもの!」

 ドクダミは、ハルバートを巧みに操り、三人の攻撃を防いで見せたのである。


「今ッス! “疾風突き”!」

 リンドウは、ドクダミに更に追撃を繰り出した。


「ぐぅ!?」

 ドクダミは、身を躱して直撃を避けたが、脇腹をリンドウの疾風突きが掠めた。


「まだまだーー! “炎の衝撃(フランメショック)”!」


「潰れろーー! “炎の(フロガ)破壊(カタストロフィ )”!」

 間髪入れずに、ストックとアカンサスによる高威力の近距離攻撃がドクダミに叩き込まれた。


「雑魚がーー! “黒炎波(こくえんは)”!」

 ドクダミは身体から黒い炎の波動を発し、ストックとアカンサスを吹き飛ばしたのである。


「がぁっ!?」


「きゃ!」

 ストックとアカンサスは、吹き飛ばされながらも、何とか態勢を立て直した。


「はぁはぁはぁ。」

 ドクダミは、体力、魔力だけでなく、精神的にもサクラ達の連続攻撃に息が上がり、集中力が切れ始めていた。


「やっと俺様の番が来たか。“水龍一閃(すいりゅういっせん)”!」

 オロチは片手を振り上げ、魔力を多く注ぎ込んで腕に水属性を刀の様に纏わせ、鋭く一太刀振り払った。


 オロチの放った水龍一閃は、薄く、鋭く、高圧縮されていた。


「む!? “黒炎の盾(こくえんのたて)”!」

 ドクダミは、身体が斜めに切断する姿が脳裏に浮かび上がり、咄嗟に目の前に黒炎の盾を展開したのである。


「がは!?」

 ドクダミの展開した黒炎の盾は、オロチの水龍一閃に切り裂かれ、更にハルバートも真っ二つに折れ、そのままドクダミの身体にもキズを負わせた。


 そして、ドクダミの目の前には、攻撃態勢に入っていたサクラが居たのである。


「終わりだ! 奥義“淡墨桜(うすずみざくら)”!」

 サクラの剣から、火属性と水属性と光属性と闇属性を混合した斬撃がドクダミを襲った。


「がぁーー何故、俺が、負けるーー!?」

 ドクダミは、自身の力を絶対のものだと思っており、自分が負けることを受け入れられなかった。


 サクラの放った斬撃がドクダミに命中すると、ドクダミを中心としたピンク色の蕾の様な形にエネルギーが膨らみ、中に閉じ込められたドクダミを全方位から高エネルギーが圧迫し、白く輝く光が満開の花の様に溢れ出し、最終的に薄い墨色となり、エネルギーが収縮した。


 中心地に居た、悪行の数々を行なって来たドクダミは、跡形も無く、この世を去っていた。


「何故かって? お前は一人だが、俺には仲間がいたからだ!」

 サクラは、ドクダミが居た場所へと答えを口にした。



 そして、頼りになる仲間に笑顔で振り帰った。


「みんな、ありがとう!」


淡墨桜は、日本三大桜の名称です。

ピンクの蕾から、満開の白色の花を咲かせ、枯れる時は淡い墨色になるそうです。


これでドクダミ山賊団との戦闘は終了です( ^ω^ )

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