シルビア村の攻防〜南地区2〜
南地区主力との戦いです(`・∀・´)
「あの3人がここの主力だろう。油断せずいこう。」
「分かったッス!」
「分かりました!」
デイジーの言葉に、リンドウとクローバーは気を引き締めた。
「俺らのチームワークを見せてやる!」
「俺達の力を見せてやる!」
「やるでっせ!」
ホウセンカ達も気を引き締めた。
ホウセンカは大剣、ツマベニは鉤爪、ホネヌキは斧を装備している。
リンドウとホウセンカ。
デイジーとツマベニ。
クローバーとホネヌキ。
一対一の戦いが開始となった。
リンドウは水属性を纏い水の流れのように滑らかな動きで攻守を行い、ホウセンカは風属性を纏い風の様に強弱をつけて時に素早く、またある時はゆっくりとした動作で、緩急をつけての攻撃を繰り出していた。
デイジーとツマベニは互いに雷属性を纏い、高速移動しながらのせめぎ合いとなっていた。
デイジーの武器が弓の為、距離を空けたいが、ツマベニはそれを許さず、素早く近付いて鉤爪による攻撃を繰り出していた。
クローバーとホネヌキも互いに土属性を纏い、クローバーは盾を巧みに操ってホネヌキの攻撃を防ぎ、また盾を構えての突撃や魔法を駆使して攻撃を繰り出していた。
ホネヌキは斧を振り回して豪快な攻撃を繰り出し続け、ガードをせずに突き進むタイプであり、クローバーの盾突撃を喰らっては突き進んで斧で反撃していた。
各々の戦いが数分にも及んだ頃、変化が訪れたのである。
お互いに距離を取り合い、戦闘を開始してから、始めて3対3の状況となった。
「喰らいやがれ! “烈風斬”」
ホウセンカは、大剣に風属性を付与して横振りし、風の斬撃をデイジー達目掛けて飛ばした。
「負けませんよ! “岩石の巨盾”」
クローバーは、タイタンの盾に土属性と変化属性を付与して腰を落とし、烈風斬に対抗しようとした。
「させるか! “雷爪”」
ツマベニは雷属性を身に纏い、高速でクローバーへ接近し、鉤爪に雷属性を付与して攻撃を繰り出そうとし
た。
「速い!?」
クローバーは、烈風斬に対応しようと身構えていた為、即座に反応することが出来なかったのである。
「もらった!」
ツマベニは、自身の攻撃がクローバーに決まると確信した。
「おらぁーー!」
リンドウが天逆鉾に水属性を付与して突きを放ち、高速の水がツマベニに向かって放たれた。
「がばぁ!?」
ツマベニは、いきなりの横からの攻撃に対応することが出来ず、転がるように吹き飛ばされたのである。
「“地割れ”でっせ!」
ホネヌキが地面に斧を打ち下ろし、どんどん地面が裂けたのである。
「うわぁ!?」
「おっとっとッス!?」
「くっ! 狙いがズレた!」
クローバーとリンドウ、デイジーは、バランスを崩し、弓でホネヌキを狙っていたデイジーは、狙いが逸れてしまい、矢を外してしまった。
「今だ! ツマベニ!」
「ウッス!」
「 “暴風雷刃”!」
ホウセンカとツマベニは、大剣と鉤爪を合わせ、風と雷の合わせ技を放った。
激しい風の中を風と雷の刃が駆け巡り、クローバー、リンドウ、デイジーに襲い掛かり、辺り一帯は砂煙が立ち込めている。
煙が晴れると……。
ホウセンカ達の目の前には、巨大な盾がそびえ立っていた。
「なんだと!?」
あまりの盾の大きさに驚いただけでなく、自分達の合わせ技が効かなかったことに衝撃を受けていたのである。
「……今のはかなり危なかったです。」
クローバーは、かなりの魔力を消費して暴風雷刃を見事防ぎきったのである。
「お返しッス! “大津波”!からの“渦潮”!」
リンドウは、大量の魔力を消費し、大津波を作り上げ、ホウセンカ達を水圧で押し潰し、更に渦潮を作り出して、追撃を喰らわせた。
「まだまだ! “雷光大砲”!」
デイジーは、矢に大量の魔力を込めて雷と光属性を付与して、巨大な雷光を放ったのである。
「「「ああーー!」」」
デイジーの放った雷光大砲により、辺り一帯に激しい雷光が迸った。
ホウセンカ達が気絶していることを確認し、他の山賊達と同じように岩石の牢屋に閉じ込め、タイタンに任せていた山賊達を見ると、全員綺麗に気絶していた為、同じように閉じ込めたのである。
「ふ〜。中々手強かったですね。」
「他は大丈夫ッスかね?」
「クロはみんなを信じてます。」
デイジー達は疲労が溜まっていたが、山賊達を放置する訳にもいかず、どうするか話し合いを始めた。
「ん? お前ら、山賊は何処だ?」
冒険者の男が声を掛け、その後ろには数人の仲間を引き連れていた。
「全員倒して、あそこに入れました。丁度、こいつらの処分に困っていたので、後お願い致します。僕らは仲間の応援に向かいますので。」
「……お前ら、大したもんだな。分かった。引き受けよう。」
デイジー達は、丁度良く現れた冒険者らに山賊達を引き渡すことに成功したのである。
どこの地区に応援に駆けつけた方が良いか確認するため、デイジーが信頼の絆を使用したのだった。




