アイリス襲撃される!?
イリスを王女と書いてましたが、女王と修正しました(>人<;)
突然のイリス女王の出現にサクラ達は戸惑った。
「イリス女王様、別に聞かれて困る話はしていませんよ。それより転移魔法ですか?」
アイリスは、横に立つイリス女王へ目を向けて質問したのである。
「いや、さっきの会話を聞いていたなら転移魔法じゃないな。透明になる魔法かなんかだろう。」
俺はいきなりのイリス女王様の登場に驚きつつ、どうやって現れたのか予想した。
「は、はい。私には色彩属性があるので、透明になってお城を抜け出して来ました。アイリスと話がしたくて、アイリスもお父様の娘だったのね。だから私達似てるのね。」
イリス女王は、自身の属性を隠そうとはせずにすんなりと答えた。
色彩属性なんてのも、この世界にはあるんだな。
イリス女王が持ってる分にはいいけど、ストックにそんな属性があったら、絶対エロい方面に悪用してただろうな。
「ぶぇっくしゅん! 誰か俺の格好良さを噂してるな。」
後ろでストックがくしゃみをしていた。
「いきなりイリス女王様が現れてビックリしたよ。ここじゃなんだから、部屋でお話ししたら? 後で飲み物とか持って行くわ。」
トロワさんの気遣いを受けて、俺達は部屋へと移動し、身内の話だから部屋から出ているとデイジーが申し出た為、現在部屋の中には、俺とアイリス、カトレア、オロチ、イリス女王様の5人となった。
「アイリスは、魔人襲撃後はどうしていたの?」
イリス女王は、アイリスの過去について聞いて来た。
「私は助けてくれた方に、倭国へと転移して貰って、ここにいるサクラ王子と出会って、倭国のお城で一緒に生活していたよ。それから、倭国も魔人襲撃に遭って、グラナダ王国にあるシルビア村でカトレアと出会って、十年くらい一緒に過ごしていたわ。今は知っての通り学校に在学している。」
アイリスは、簡単に今迄の経緯をイリス女王に答えた。
「大変だったんだね。……ねぇアイリス。女王にならない? 私、お母様に言われて女王になったけど、私は女王に向いてないと思うんだよね。私は何も出来ないし。」
イリスは、女王になりたくてなった訳じゃないようだ。
俺は、アイリスがどう答えるのか見守った。
「私は、サクラと一緒に魔人を倒すと決めてるの。ごめんなさい、イリス女王様。」
アイリスは、イリス女王に頭を下げて謝罪した。
「魔人を倒す!? で、出来るの? あんなに強いんだよ! 国の兵士が何人掛かっても倒せないんだよ! 死んじゃうよ!」
イリス女王はアイリスの発言に、魔人の恐怖を思い出していた。
「魔人は倒せます。現に一体倒しています。他の魔人は更に強力ですが、みんなが居れば必ず倒せます。」
アイリスは、サクラ達を見回して力強く答えた。
「……す、凄いな〜アイリスは。」
イリス女王は俯いたまま、アイリスを見ることは出来なかった。
「魔人を倒して、魔神復活を阻止したら、一杯お話しましょう。」
アイリスは、イリス女王へと手を差し出した。
「そうですね。この国にいる間は、会いに来てもいいかな? ……私には同い年の友達居なくて。」
イリス女王は、笑顔でアイリスの手を握り返した。
「勿論。よろしくねイリス女王。」
「私なことはイリスって呼んで。みんなもそう呼んでくれると嬉しいな。」
イリス女王は、ハニカミながらそう口にした。
「分かったよ。イリス。」
アイリスは、イリスの名を口にした。
「周りに人が居ないところなら、イリスって呼ばせてもらうよ。」
流石に周りの目があるところでの呼び捨ては、トラブルの原因になるからな。
イリスは、再び姿を消して王城へと戻って行った。
「イリスはいい人そうだね。」
俺はアイリスに声を掛け、アイリスは頷いて応えた。
その後は、夕飯まで各自自由行動することにした。
アイリスは一人で昔を思い出しながら、街中を歩いていた。
(昔とは、所々変わっちゃったな。)
アイリスが周りを見回しながら歩いていると、若い女性が路地裏から飛び出して来たのである。
その若い女性は、アイリスに目を向けると駆け寄って来た。
「た、助けて下さい! 友達が暴漢に襲われてるんです!」
若い女性は、涙を流しながらアイリスに助けを求めた。
「わ、分かりました! 直ぐ助けます! ここで待ってて下さい!」
私は、暴漢に襲われている者を助ける為に、人気の無い裏路地へと足を踏み入れた。
暫く進んだが、暴漢も暴漢に襲われている者の姿も見つけることは出来なかった。
「何処に居るの? 連れ込まれた?」
私は耳を澄ませるが、何の音も聞こえては来なかった。
「“集音”」
アイリスは、音属性を発動して周囲の音を掻き集めた。
「!?」
アイリスは瞬時にバックステップし、先程までアイリスが立っていた場所には、矢が突き刺さっていた。
「誰!?」
アイリスは、直ぐに音がした場所である上を向いたが、姿を捉えることは出来なかった。
アイリスは重力魔法を駆使して、体を軽くし、一気に跳躍して上空へと上がった。
建物から飛び降りた人影を捉えたアイリスは、直ぐ様後を追ったが、人混みに紛れられてしまい、襲撃者を捕まえることは出来なかった。
「……一体誰が。」
アイリスは多くの人で溢れる道を見ながら、不安を募らせた。
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ありがとうございますm(_ _)m
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連載中の《あげまん巫女》もよろしくお願いします。




