表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/241

誘拐された!?①

「……ぅ〜ん」


 俺はマイベッドで寝返りをした……冷んやりする〜?

 まだ寝起きで視界がボヤけて見えるが、全く身に覚えがない場所にいるようだ。


 そして、体を動かそうとして初めて体が動かないことに気がついた。


「あれっ!?」

 自分の体を見てみたら、俺の体は両手と両足縄で縛られていた。


「……どういう状況?」

 自問自答しても誰も答えてくれない。


 俺は周りを見回して状況を整理してみた。


 どうやら俺のいる場所は入り口が1つだけで窓もなく、今が昼間なのか夜なのかも分からない。


 俺は冷や汗を掻きながら、

「……もしかして……誘拐された?」

と1つの考えを導き出した。


「……どうしよう!?」

 俺は慌て過ぎて、助けを求めて叫ぼうとしたが、何とか思い留まる事が出来た。


「ここで叫ぶのは危険だ。誘拐されたのなら、まだ俺には利用価値があって生かされているはず。しばらく様子を見よう。」


 俺は落ち着きを取り戻し、とりあえず寝たフリをして様子を見ることにした。


キィー


 しばらく経った時に、部屋の扉が音を立てて開いた。


「……呑気なもんだ。誘拐されたとも知らずにまだ寝ていやがる。」

 ……何処かで聞いたことのある声だな。


「……ぅ〜ん」

 俺はあたかも今起きたかのように目を開いた。


「……目が覚めたか糞餓鬼。」

 俺の目の前には、以前城の中をハイハイしていた時に俺に暴言を吐いていた禿げオヤジが立っていた。


「……。」


「この状況で泣き叫ばないだけ大したもんだが、貴様はこの国に必要ない! 命を奪うのは簡単だが、貴様のような取り柄のない愚図は奴隷がお似合いだ。一生地べたに這いつくばって生きるがいい!」

 この禿げオヤジは、俺が理解出来ないと思って喋っているな。


 そう言えば、母さんが前に禿げオヤジとこんな話をしていたな。


「……ゲッケイジュ様。今日はどうされたのですか?」


「お前のとこの息子は属性無しだったと聞いてな? どうなのだ?」

とニヤリと嫌な笑みを浮かべていた。


「……確かにサクラには属性がありません。」

 母さんが抱っこしていた俺の方に目線を落とした。


 母さんは悲しそうな顔をしている。


「全く! 王子としての素質はないようだな! うちの息子のザクロは5属性もあると言うのに! これからの倭国にサクラ王子では荷が重過ぎるだろう! 親父が俺を王にしていればこのようなことにならなかったものを! 弟のリュウオウに王位を継ぐなどと。」


 こんな会話を俺がハイハイして出会った頃にしていたっけかな。


 ってことは、この禿げオヤジ(ゲッケイジュ)は、息子を王位に就けたくてこんな馬鹿なことをしでかしたのか?


「……ふっ。もう時期奴隷商がここにやって来る。何もかも上手くいくはずだ! おい! この糞餓鬼をしっかり見ておけ!」

 禿げオヤジは入り口に向けて声を出し、入り口に立っていたと思われる者が中に入って敬礼していた。


 ……禿げオヤジの部下か。


 ……俺は助かるんだろうか。

まさかの身内の犯行でした!

どうなるサクラ!?

ゲッケイジュ→月桂樹 2月16日、28日他の誕生花

花言葉は、勝利や栄光ですが、裏切りもあるそうですよ。

ザクロ←12月28日の誕生花

花言葉は、愚かしさ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ