それぞれの戦いNo.7
今回は、カトレア達の戦いになります(o^^o)
アカンサス、カトレア、ボタンの3人は等間隔に位置して長槍のボスオークを取り囲んでいた。
「ブヒー! オレゴノミガイル!」
ボスオークは、アカンサスにイヤラシイ目を向けていた。
「わ、わたし!?」
アカンサスは両肩を跳ね上げて、背筋に寒気を感じてびくっとなった。
「オレハ、ハナヨリザッソウガスキダ!」
ボスオークは、よく分からないがアカンサスに告白し始めた。
「「?」」
カトレアとボタンはボスオークの言葉を理解出来なかったが、油断せずに好きを窺っていた。
「……私が雑草?」
アカンサスは、ボスオークの言葉を聞き返した。
「ソウダ! ヘイボンナ、カオヤカラダ……ダガ、ソレガイイ!」
ボスオークは、コブシを作って力説していた。
……ピキッ
何か、亀裂が入るような音が鳴り響いた。
「コロス! 平凡とか言うなぁーー! “火鎧”!」
アカンサスは、火属性を身に纏いボスオークにハンマーを振り下ろした。
「ブヒー。チカラモ、ヘイボン。イイーー!」
ボスオークは、長槍でアカンサスのハンマーを跳ね除けた。
「こんのぉバカに、するなーー! “重力による破壊”!」
アカンサスは、跳ね除けられたハンマーに素早く重力属性を付与して、ボスオーク目掛けて横振りした。
ボスオークは、ハンマーが当たる直前に土の盾を作り出して直撃を防いだ。
「……チカラハ、ヘイボンデハナイノカ。キケン。」
ボスオークは、アカンサスの“重力による破壊”により崩れ去った土の盾を見て、アカンサスの力を危険と認めた。
「後ろががら空きアル! “炎の円盤”!」
ボスオークがアカンサスに意識を向けてる隙に、背後から火属性を付与したチャクラムで斬りつけた。
「ブヒー!?」
ボスオークの背中に、ボタンの炎の円盤が直撃した。
「まだまだいくわよ! “火の回転”!」
相手を休ませることなく、カトレアが攻撃を繰り出した。
「ブフォ!」
ボスオークは、カトレアの攻撃も直撃して吹き飛んだ。
「セナカカラトハ、ヒキョウナ! クラエ“ソコナシヌマ”」
ボスオークは、底無し沼を3人の足下に発動した。
「「「え!?」」」
3人は足裏が土の中に沈み込んでしまった。
3人はもがくが、暴れれば暴れるほど足がハマって行き、足首辺りまでが埋まってしまった。
「コレデ、ウゴケマイ! カワイガッテヤル。」
ボスオークは動けなくなった3人の内、アカンサスに近付いた。
ボスオークの手つきは、胸を揉むような動作をしており、顔はダラけきっていた。
「いや! 来ないで! “大爆発”!」
アカンサスは逃げられないと判断し、ボスオークに両手を向けて、魔力を大量に使用しての大爆発を発動した。
「ナニッ!? ブヒーー!」
ボスオークは反撃を想定していなかったのか、かなり油断していたため、アカンサスの大爆発を喰らってしまった。
ボスオークは、口から煙を上げながらフラフラと立ち尽くしていた。
「“炎一閃”!」
「“光の大砲”!」
ボスオークの底無し沼から何とか脱出した、カトレアとボタンがトドメの一撃を放った。
ボスオークが居た地点には、大量の土煙が舞い上がり、土煙が晴れると、そこには地に伏したボスオークの姿があった。
「……勝った。」
ボスオークが倒されたことにより、底無し沼が解除され、アカンサスは安堵して地面に腰を下ろした。
「私もちゃんと強くなってる。」
アカンサスは、自分の成長を実感した。
「「お疲れ様。」」
カトレアのボタンに、手を差し伸べられたアカンサスは、2人の手を取って立ち上がった。
「お疲れ様。後戦ってるのは、サクラかな?」
アカンサス達は、サクラとキングゴブリンのいる方に目を向けたのだった。
次回で、キングゴブリンとキングオークは終わりになります(`・ω・´)ノ




