それぞれの戦い No.4
まだバトルは終わりません!
サクラはボスゴブリン2体に猛毒を喰らわせた後は、キングゴブリンだけに意識を集中した。
キングゴブリンはSランクの強敵、油断出来ない。
俺は魔物と戦い続けていたが、強敵はいなかったので体力も魔力も温存出来ていた。
「行くぞ! “風雷炎形態”!」
俺は三属性を身に纏い、草薙剣で斬りかかった。
ボスゴブリンも魔法衣を発動し、大剣を巧みに操りお互いに一歩も引かない攻防が続いた。
「……ニンゲンニシテハヤルナ。」
キングゴブリンは大剣で草薙剣を防ぎ、言葉を話した。
「……Sランクともなると人語が分かるようだな。何が狙いだ?」
話が出来るなら、今回の襲撃の黒幕や目的が分かるかも知れない。
「マジン、コルチカムサマカラ、タクサンコロセルトイワレタ。」
キングゴブリンは、黒幕と目的を簡単に口にした。
「チッ! やっぱり魔人が絡んでいたのか。」
何処かのクラスは、魔人と戦っているのかも知れない。
こんな奴にもたついてたら魔人の所為で被害が多くなる。
「ゼンインコロス! “カミナリ”」
キングゴブリンは、俺に手を向けて掌から雷を放って来た。
「“雷炎突き”」
俺はキングゴブリンのカミナリを突きで斬り裂き、そのままキングゴブリンを攻撃した。
「ヤルナ。“土壁”」
キングゴブリンは、自身の前に巨大な土の壁を作り出した。
キングゴブリンの巨大な土の壁を前に、俺の雷炎突きは、キングゴブリンに届くことは無かった。
……かに思われた。
「アアアアァァァォ!?」
俺の雷炎突きは、キングゴブリンの脇腹に突き刺さった。
俺は、Sランクの魔物相手に直線的な突きが当たるとは思ってない。
直前で瞬間移動を使い、キングゴブリンの背後に転移したのだ。
「まだまだ! “大爆発”」
俺は、キングゴブリンに突き刺さっている草薙剣の剣先に魔力を集めて大爆発を発動した。
「ギィアァァァーー!」
キングゴブリンは、悲鳴を上げ続けた。
俺は、大爆発の影響を受けないように素早く後退した。
キングゴブリンの周りには、大爆発の影響で土煙が舞い上がっていた。
俺は油断せずに土煙が晴れるのを待った。
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「全く魔物使いの荒い主人様だぜ。まぁ、久しぶりに少しは楽しめそうな相手かな?」
俺様は、主人様からキングオークの相手をするように命令された。
キングオークは、王冠を被った人型の豚だ。
武器には三又の鉾を持っていた。
「ぶひひひひ。かなりの上玉じゃねぇか!? 俺様はたぁっぷり可愛がってやるから、サッサと脱げや。」
キングオークは、イヤラシイ笑みを浮かべて涎を垂らしていた。
「あん? まさか俺様と交尾がしたいのか?」
なんだこの豚野郎は? 俺様の耳が悪くなったのか?
「お? 話の分かる奴だな。俺様の子を産めるんだ! 幸せもんだろ!」
キングオークは、更に顔をニヤケさせ、機嫌を良くして両手を広げた。
「……顔キモ。俺様は面食いなんだよ。」
オロチは本当に嫌そうな顔をして引いていた。
「……。無理矢理犯す方が興奮すんだよーー!」
キングオークは、顔を赤くして、三又の鉾に風を付与してオロチに鋭く突き刺した。
「“水蛇の舞”」
オロチは水属性で蛇の形を作り出して放った。
オロチの放った水蛇は舞うように動き、キングオークの体を何度も斬り裂き、最終的に絞め上げた。
「ぬぉぉーー! 破れぬ! たまには縛られる側も悪くない!」
何やらキングオークは、目覚めてはいけないものに目覚めようとしていた。
「……サッサとくたばれ変態豚。」
オロチは更に魔力を込めて強く絞め上げた。
「おおーー! 快感!……ブヒーー!」
キングオークは、スキル変態を所持しており、スキルの効果で興奮する事したことにより、理性を失う代わりに力が強大となった。
キングオークは、強大な力を得てオロチの魔法を破り、風を纏った三又の鉾でオロチを攻撃した。
「何!?」
オロチは自分の攻撃が破られると思っていなかった為、回避が遅れ、キングオークの攻撃を受けてしまった。
キングオークの攻撃により、オロチの身に纏っていた服がズタズタに切り裂かれた。
オロチは変態オークとどう戦うのか!?
次回へ続く




