それぞれの戦い No.1
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アクセス数でやる気が増減してる作者です(^_^;)
俺がキングゴブリン目掛けて駆け出すと、ボスゴブリンが俺の前に立ちはだかった。
キングゴブリンは、ボスゴブリンに俺の妨害を命じたようだ。
「君達の相手は僕達だ! “雷龍 ”!」
デイジーが二本の矢に雷を纏い放った。
デイジーの放った矢は、龍の形を成してボスゴブリンに直撃し、動きを止めた。
「“粉砕”!」
「"激流突き”!」
ボスゴブリンが怯んだところを、ストックとリンドウが攻め立て、キングゴブリンまでの道を切り開いた。
「オマケだ! “猛毒”!」
俺はキングゴブリンに向かいつつ、ボスゴブリンを通り過ぎる際に、左右に手を向けて猛毒魔法をボスゴブリンに喰らわせた。
「みんな、任せたぞ!」
俺はそのままキングゴブリンに向って行った。
「サクラにはキングを専念してもらうためにも、僕達でボスゴブリンを仕留めるぞ。」
デイジーの呼び掛けに、ストック、リンドウ、クローバーは頷き、ボスゴブリンを見据えた。
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「……クロが一体抑えます。その間にもう一体を仕留めて下さい。」
クローバーが片方のボスゴブリンに体を向けた。
「ボスゴブリンは、Aランクッスよ! 今の攻撃と毒で弱ってても厳しいッスよ!」
リンドウは、自分達の力が入校時より成長しているが、Aランクに届いていないと認識していた。
「……行けんのかよクロ?」
ストックは、クローバーがやれるのか確認した。
「守るのがクロの仕事です。耐えてみせますよ。……なるべく早く一体倒して下さいね。」
クローバーは、笑いながら答えて、一体へ向かって行った。
「クロの期待に応えよう。行くぞ!」
デイジー達は、クローバーと反対の一体へ駆け出した。
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「ギギィーー!」
ボスゴブリンは、雄叫びを上げながら斧を振り回して攻撃して来た。
「簡単にはやられません。“疾風の盾”!」
クローバーは、盾に風属性を付与して、ボスゴブリンの斧による攻撃をいなし続けた。
「油断せず、クロの役割をこなします。」
クロは、真剣な表情で敵から目を離さなかった。
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「“七つの矢”!」
デイジーが七本の矢を間髪入れずに放った。
「ギギィーー!」
ボスゴブリンは、手にしていた片手剣に火を纏い、矢を次々と消し飛ばした。
「行くッスよ! “水龍突き”!」
リンドウは天逆鉾に水を纏い、ボスゴブリンを突き刺した。
「ギィギャーー!?」
ボスゴブリンは体を逸らし、脇腹を抉るだけで致命傷には至らなかった。
「ギギィーー!」
ボスゴブリンは、リンドウに反撃する為に、片手剣をリンドウ目掛けて振り下ろした。
「不味いッス!?」
リンドウは敵の間合いまで突撃していた為、回避が間に合わなかった。
「オラーー! “火山爆発”!」
ストックは、左のトンファーでリンドウに迫っていたボスゴブリンの片手剣を弾き、右のトンファーから火山爆発を放った。
「ギィギャーー!」
ボスゴブリンには、かなりのダメージが入っていた。
「助かったッス!」
リンドウは、一旦後退してストックにお礼を言った。
「気にすんな! 行けそうだな。」
ストックは、かなり優勢に事が運んでいた為、気が緩んでいた。
「バカ! 余所見するな!」
デイジーがストックに大声を出した。
「え?」
ストックはデイジーに振り返り、次に自分の腹部を見た。
ボスゴブリンの片手剣が自身の腹部を貫通していたのが分かった。
「がはっ?」
ストックは、大量の血を腹部と口から流し、ボスゴブリンが片手剣を引き抜いたため、地面にひれ伏した。
「「ストックーー!」」
デイジーとリンドウがボスゴブリンに攻撃を繰り出し、ストックに駆け寄った。
「……わ、悪りぃ。油断しちった。」
ストックは、目が虚になりながらも声を出した。
「喋るな! 直ぐに回復を!」
デイジーは、ストックの腹部に手を当てて、回復魔法を使用した。
「死ぬな! 死ぬんじゃない!」
デイジーは必死にストックに声を掛け続けた。
「……デイジー。ストックを頼むッス。」
リンドウはスッと立ち上がり、ボスゴブリンを睨みつけた。
「リンドウ!? 一人じゃ無理だ!」
デイジーは慌ててリンドウを呼び止めた。
「クロも一人で耐えて、オイラ達を待ってるッス! ストックには、さっき助けられたッス! オイラが命に代えても奴を殺す!」
リンドウは天逆鉾を握り締め、ボスゴブリンに向かって駆け出した。
ストッーーク!?
リンドウの力はボスゴブリンに届くのか!




