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アイリスの歌

歌の部分は、歌詞のみです。

メロディーはイメージして下さい!

 俺達はホールに着き、アイリスの参加を司会の者へ伝えると、後10分したら本番との説明を受けた。


「え? 10分しかないの!」

 アイリスは慌てふためいていた。


「大丈夫だよ。普段通りに歌えばいいんだから。」

 俺はアイリスを落ち着かせて、いつも通り歌うように告げた。


「音楽とかどうするの?」

 司会の者が確認して来た。


「アイリスは音属性持ちだから、自分の魔法で対応しますよ。」

 俺が司会者に説明すると、司会者は理解したようで、紹介用に、紙にクラス、名前、曲名を書くように言われた。


 俺は用紙をアイリスに手渡し、アイリスは用紙を書き上げて司会者に渡した。


「アイリス頑張って。……折角ステージで歌うんだからドレスにしようぜ!」

 俺はアイリスの服を白色のロングドレスへ変えた。


「ありがとうサクラ。」

 アイリスは自分のドレス姿を確認した。


「楽しみにしてるよ!」

 俺はアイリスに笑顔を向けて、観客席に移動した。


「……よし。」

 アイリスは、気持ちを切り替えてステージへ進んだ。


「さぁさぁ、次に登場するのは〜絶世の美女!人をとりこにする歌姫! 1ーA所属のアイリスさんです! 曲名は、オリジナル曲()()! アイリスさんの音属性による歌のハーモニーをお聴きください!」


「“運命(ファタリテ)”」

 アイリスはステージ中央に立ち、魔力を練り出し、音属性により音色を奏でた。



 幼い、私は

 恐怖に怯え

 貴方と出会い

 救われたんだ


 貴方は強く

 私の手を引いて

 私の道を

 照らしてくれた


 貴方に仕え

 生きると決めたんだ

 貴方と出会い

 生きる意味見つけた


 幸せな時が

 私を包み込み

 この幸せが

 続けと願った


 再び悪夢が

 襲いかかって

 貴方と私の

 光、奪った


 貴方は蹲り(うずくまり)

 哀しみに沈んだ

 それでも貴方は

 戦うと決めた


 そんな貴方と

 背中を合わせて

 戦うと誓った

 力合わせて


 アイリスが歌った曲は、俺も初めて聴いた曲だった。

 心の中にスッと入ってくる歌で、今までのアイリスの人生を歌っているように感じた。


 今アイリスは、2番を歌っているが、2番も今までの人生を歌ったような歌詞だった。


 アイリスが歌い終え、スタンディングオベーションとなった。


「……す、素晴らしい歌でした! 会場中の方が総立ちで拍手を送っています! 歌姫アイリスここに降臨です!」

 司会者は、感動のあまり涙を流していたが、プロとしてしっかり司会をこなした。


「ふぅ〜。」

 アイリスは、一息ついて笑顔を浮かべた。


「歌姫!」

「……天使だ。」

「いや、女神様だ!」


 アイリスを讃える声が会場中から発せられていた。

 その声は、次第にアンコールへと変わった。


「え〜、会場中の方が望んでおりますが、アイリスさん応えられますか?」

 司会者がアイリスへ、アンコールに応えるか確認した。


「はい!」

 アイリスは、司会者に笑顔で答えた。


「歌姫がアンコールに応えるそうです!」

 司会者の言葉に、会場中から歓声が上がった。


 《サクラ、どうだった?》

 アイリスは、俺が渡していた信頼の絆の指輪の通信魔法を使用して来た。


 《凄く良かったよ。》

 俺は素直に感じたことを答えた。


 《ありがとう。次の曲に合わせて、ドレスを紅くしてもらえる?》


 《紅く? 分かったよ。アイリスが音魔法を発動するタイミングに合わせるよ。》


 《ありがとう。》


 俺達は通信を終えて、お互いに魔力を練り出した。


「“戦闘(バタイユ)(シャンソン)”」

 アイリスの発動を見極めて、ドレスを紅く変化させた。


 先程の運命とは違って、戦闘曲は戦闘を意識した歌詞やメロディーとなっていた。


 こちらの歌も会場中から拍手が送られ、アイリスはステージを降りた。


「戦闘曲は、何かこう力が漲る曲だね。」

 俺が感じたことをアイリスへ伝えた。


「音属性による、補助効果だよ。士気を高めたり、味方を鼓舞するの。戦闘中なら歌いながら戦うのは厳しいけど、音属性で曲を発しながら戦えるように練習してるの。」

 ……これは凄い力がだな。


 こうして、ホールでの歌姫アイリスはクラスへ戻ったのだが……アイリスの歌声の影響で、多くの方が来店し、うちのクラスは売上一位となった。


 勿論、クラスへ戻ってから休む暇は無かったが。


見事に一位を獲得し、旅行ゲットした1〜Aでした。

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