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槍VS薙刀

 リンドウとカトレアが間合いを取って向かい合った。



「カトレアッチ。よろしくッス!」

「よろしくお願いします。」

 お互いに挨拶を交わした。



「「()()()()()天逆鉾(あめのさかほこ)!」」


 カトレアは、右手にクリスタル製の薙刀を取り出した。


 リンドウは、右手に白銀の輝きを放つ槍を取り出した。

 ……リンドウの武器も、俺の草薙剣やデイジーの弓と同じ気配を感じる。

 俺の草薙剣もそうだけど、天逆鉾って言う槍は、前の世界でも有名だったな。

 後で、槍のことでも聞いてみるか。


 俺が考え事をしているうちに、二人は動き出していた。


「“火一閃(フエゴフラッシュ)”!」

 カトレアは、薙刀に火の属性を付与して、火の一閃をリンドウに放った。


「“水流閃(すいりゅうせん)”」

 リンドウは、カトレアの火一閃に対応するため、槍に水の属性を付与して、水の一閃をカトレアに放った。


 両者の火と水の一閃がぶつかり合い、相殺された。


「やるッスね!」

 リンドウは、カトレアに近づき、槍を繰り出した。


 カトレアは、リンドウの素早い槍捌きを何とか防いでいた。


「このっ!“光回転(ルスロタシオン)”!」

 カトレアが薙刀に光属性を付与して、回転攻撃を繰り出し、リンドウを遠ざけた。


「これならどうッスか! “水流弾(すいりゅうだん)”」

 リンドウは、カトレアへ片手を突き出して、水魔法の弾を飛ばした。


「ふっ。闇弾(オスクロバレッド)

 カトレアは、リンドウの水流弾を回避しつつ、闇弾で反撃した。


「オラァ! “水流壁(すいりゅうへき)”」

 リンドウが槍を前に構えて回転させ、水の壁を作り出した。


 リンドウが自身の技で目の前が見えなくなった瞬間に、カトレアは魔法の発動準備を開始し、リンドウが目の前の水の壁を解除した瞬間を狙って魔法を発動した。


「行くわよ! “閃光(デステリョ)”」

 カトレアが放った光属性の閃光により、リンドウは眩しさのあまり、目の前が見えなくなった。


「チャンスね! “炎断(リアマコルタール) ”」

 カトレアは、一気にリンドウに近づいて。横薙ぎに炎断を放った。


「くそっ! 大渦(おおうず)!」

 リンドウは、見えないながらも危険と判断して、水魔法の大渦を自身を中心にして放ち、カトレアの炎断を防いだ。


「行くッスよ!“水氣(すいき)”」

 リンドウは、バックステップでカトレアと距離を取り、体に水属性を纏った。


「“激流突き(げきりゅうづき)”!」

 リンドウは、更に槍に水属性を付与し、カトレアへ駆け出し、一気に槍を突き出した。


「不味い! “火鎧(フエゴアルマドゥラ)炎振り(リアマスウィング)!」

 リンドウの素早い動きに対応するため、カトレアは火属性を纏い、薙刀に火属性を付与して、リンドウの突きにタイミングを合わせて薙刀を振った。


 

 ドカーーン!!



 リンドウの水とカトレアの高温の火がぶつかり合い、試合会場に爆発が起こり、両者は場外に吹き飛ばされた。


 ……水蒸気爆発か?

「アイリス、カトレアの様子を見て来てくれ! 俺はリンドウの方を見に行く!」

 俺とアイリスは、急いで二人に駆け寄った。


「……痛いッス! 何が起きたんスか?」

 リンドウは、あまり怪我をしていない様子だった。


「ふ〜。無事みたいだな。……カトレアの高温の火に、リンドウの水がぶつかった事で、水蒸気爆発が起きたんだろ。」

 ……リンドウは、水属性を纏っていたから被害が軽減出来たのか。


「……水蒸気爆発?」

 リンドウは、初めて聞いたような顔をした。


「……熱いフライパンに水滴が落ちると跳ねるだろ? あれのもっと凄い状態みたいなもんだ。」

 俺がリンドウと話をしていると、アイリスとカトレアが近づいて来た。


「いきなり爆発して、凄い衝撃だったから驚いたわ。大丈夫だったかしら?」

 カトレアの方も大した怪我はしていないようだ。


「大丈夫ッスよ。……カトレアッチは、強いッスね。オイラはこれでも戦闘には自信あったんスけどね。」

 リンドウは、カトレアに苦笑いして答えた。

 ……確かに、リンドウは強いな。

 小さい頃からカトレアも俺達と訓練してたから、かなり強い筈だからな。

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